観戦・取材日記

欧州排球取材記④:今季3回目のヴェローナ、ケーキは美味しくいただきました

2023年2月1日

前回のお話はこちら

宿のオーナーさんの話ではトレヴィーゾはティラミスの発祥の地と言うことで、朝食がてらティラミスを食べようとそのオーナーさんおすすめのカフェに行ってみましたが、肝心のティラミスは置いておらず…。

代わりに店員さんおすすめのシュークリーム的なものを注文。

これもこれで当然おいしかったんですけど、やっぱりティラミス発祥の地トレヴィーゾのティラミスを食べたかったので、次来たときにはぜひともリベンジしたいと思います!!

お店のガラスになぜか悟空がいました(笑)

そして次なる舞台のヴェローナへ向かいます。

トレヴィーゾからヴェローナへは電車で約2時間です。

トレヴィーゾ駅ホーム。電車はヴィチェンツァ乗換。
ヴェローナ駅ホーム

ヴェローナは「ロミオとジュリエット」の舞台となった街でイタリアの中でも人気の観光地です。

しかし観光エリアをすでにひととり見た僕は、その辺はガン無視して駅からアリーナに直行します(笑)。

なんだかんだで今シーズン3回目となるパラAGSM AIM。

今季だけならミラノのアリアンツクラウドやパドヴァのキオエネアリーナよりも来てる(キオエネアリーナはこの直後に並びました(笑))。

この日はチームスポンサー(?)からケーキが無料配布されてました。

デカい笑。

これをお客さん全員に配るのは太っ腹すぎる!!

また入口を入るとサボジュコフ(220cm)がお出迎え。

こちらもデカい(笑)

アリーナの内部はこんな感じです。

試合開始1時間半前なのでお客さんはほとんどいない

ちなみに上の写真は記者席からの眺めです。

基本的に記者席はコートエンド最前に設置してくれている会場が多いのですがヴェローナだけはかなり遠い…。

ここからだと試合の迫力もそうですが、選手たちの表情が見えにくいのがライターとしては一番区悔しいポイントでしょうか。

選手たちも試合開始1時間前くらいにコートに入ってきました。

でもやっぱり遠い…。

いや、でもこうしてメディアとして会場で見させてもらっているだけでも感謝しなければ!!

でも悔しいからちょっと近づいてみたりもしました(笑)

やっぱりコートエンドからの眺めが好き

我らがミラノのユウキ・イシカワはこの日もウォームアップを淡々とこなしています。

パスの相手は安定のパトリィ。

なかなかこれまでチャンスがなかったですが、タイミングがあえばパトリィにも話を聞いてみたいな。

対戦相手のヴェローナはOPサポシコフ(220cm)とOHケイタ(206cm)の世界でも屈指の高さを誇る2足りのサイドアタッカーを要する超攻撃型チームで、ミラノホームで行われた前半戦ではその高さのあるスパイクとブロックの前にミラノが0-3で敗れていました。

この日はミラノにとってはアウェイ、しかもヴェローナファンはかなり盛り上がるのでかなりアウェイなのですが、なんとか前半戦の雪辱を果たしてほしいところです。

しかもこの日は、このヴェローナ対ミラノの試合が15:30から、髙橋藍がいるパドヴァでパドヴァ対ターラントの試合が18:00から行われる予定でした。

この2か所は最短約1時間半で移動ができるので、2時間以内に石川へのインタビューまで終えてそこから移動すれば、パドヴァでの試合の3セット目には間に合う…(笑)。

そんな狂気のような計画もあったので、難しいだろうけどなんとしてでもミラノにはストレートで勝ってくれと願いを込めていました。

そうこうしているうちにお客さんも埋まり、両チームのウォームアップも終わり、整列のお時間。

理由はわからなかったですが両チームとも黄色のTシャツを着た子どもたちと整列していて、その子たちを優しく誘導していたピアノとエバディプールの姿にほっこりされられました(笑)。

そしてスタメン発表ですが、相変わらずヴェローナのスタメン発表はライトチカチカしててとても派手!!

お客さんもこれで間違いなくテンション上がりますね~。

ヴェローナのスタメン発表が終わった後に応援席から紙テープがワッと飛んだんですが、それがコートエンドのVIP席にかかってVIPの方々が自ら紙テープを取り除いている姿がなんかシュールでした(笑)。

その紙テープが過去の試合の分も含めて天井に引っかかっていることに気づいたときにもなんかジワジワきました(笑)。

毎回片づけとけよwww

ちなみにミラノのスタメンは、年末のチヴィタノーヴァ戦からチームの連勝を支えていたキャプテン・マッテオ(・ピアノ)が故障のため外れて、久しぶりにヴィテッリ兄さんがスタメンでした。

1セット目は序盤でOHケイタのサーブで連続失点をして3-7としてしまい、そこからしばらくミラノは点差を縮められず。

ケイタのサーブ

またヴェローナファンの熱気がやっぱりすごくて、サービスエースやブロック、難しいアタックを決めたときの盛り上がり方がすごかったですね!!

またOHモジッチはよく吠えるし、OHケイタもなんかウネウネと変な踊りするし(笑)、選手とファンとが一緒になって盛り上がっている感じが試合序盤からビシバシ伝わっていました。

吠えるモジッチ

いつもより客席の中に座っていたから余計にそう感じられたのかもしれません。

逆にもったいないプレーをしたときの「あ~」という声もすごかったですが(笑)。

終盤OHモジッチのそのもったいないプレーからOH石川が決めて、更にOPサポシコフにもミスが出て23-23とミラノが同点に追いつきますが、最後はSスピリトのサーブにLペサレージが崩されてOHケイタがダイレクトスパイクを決めて23-25でヴェローナ。

この1セット目をヴェローナに取られた時点で、時間的にミラノが勝ってパドヴァへ移動する可能性がほぼゼロになったので、「もうパドヴァへ行けなくていいから勝ってくれミラノ!!!」と願いながら試合を見守ります。

第2セット序盤はミラノペース。

MBロセルやOHメルガレホのエースもあったし、OH石川が近くのライト向いてレフトにトスを上げる場面も「出た出た!絶対に逆に上げるやつ!!」と思いながら見れて楽しかったです(笑)

あと石川本人のスパイクもよく決まってましたしね。

石川の巧みなフェイント

そのあともOPサポシコフのサーブやMBコルテジアのブロックなんかでヴェローナにブレイクされちゃいますけど、ミラノもOPパトリィのエースなんかで頑張ってなんとかリードも死守できていました。

しかーし18-16とミラノ2点リードの場面から我らが石川が相手MBグロズダノフにまさか2連続ブロックを許してしまい18-18と追いつかれちゃいます(焦)。

さらにブレイクが大きく期待される次の石川のサーブの前には、タイムアウト+OPサポシコフをOHマガリーニに代えてOHケイタを苦手なサーブレシーブから免除させる作戦でみごとにヴェローナが石川サーブを1本で切ります。

ストイチェフ監督、そんなに石川サーブが嫌やったのか(笑)。

そして終盤更にヴェローナのMBコルテシアがクイックにブロックに大活躍して21-22ととうとうヴェローナが逆転に成功。

負けじとミラノのヴィテッリ兄さんもアタックとブロックで点数を稼いでくれてましたが、そのまま試合はデュースへ突入。

ニーサンのクイック

石川のキレキレのパイプ攻撃も決まったりしましたが、最後は会場の声援を力に変えたOHモジッチがスパイクを決めて25-27でこのセットもヴェローナ。

このセットは途中の石川の連続被ブロックが本当に痛かった。

ちょっとこの試合では彼を「石川先生」とは呼べなそう…(笑)。

第3セットは最初からOHメルガレホに代えて今やミラノの便利屋みたいになっちゃてるOHエバディプールを投入。

序盤はその石エバ、そしてヴィテッリ兄さんがスパイクを決めてくれますが、サーブミスでブレイクが取れず。

逆にヴェローナは中盤以降SスピリトのサーブやOHケイタのアタックなどでジワジワとブレイクを重ね、気が付いたら12-17と5点差に…。

もうこれはスト負けコースではないか。

ここで、そういえば昨日のイタリア入りのフライトが30分だけですが遅延したことを思い出します(ミラノの試合のために乗った飛行機が遅延すると今のところ全部負けてます)。

いやいや、まだわからん、わからんぞ!!!

そして石川のサーブから15-17と2点差まで縮まりますがあとが続かず、逆にヴェローナにブレイクが出て点差が戻る始末。

終盤OHエバディプもサービスエースで一矢報いてくれますが、最後はOPサポシコフの高さのある強烈なスパイクが決まって21-25でヴェローナがこのセットも取ってゲームセット。

頑張ったエバちゃんのサーブ
サポシコフ220の決勝点となったスパイク

ああ、今回もストレート負けか…。

勝利の飛行機ダンスを舞うケイタとモジッチ

年末に現地取材したチステルナ戦もそうでしたが、前半戦で負けた相手に今回もリベンジをすることができませんでした。

しかも今回は前半戦と同じストレート負け。

やはり相性というものがあるんでしょうね。

もちろんヴェローナサポーターのみなさんは大喜びで、僕の近くに座っていた家族連れの方々もいい気分で帰られていったし、そのちびっこが可愛かったのでまあよしとするか(笑)。

この試合のレポートはこちらにも記載しています↓

そして試合後は石川選手にもお話を聞けました。

髙橋、宮浦両選手へのインタビューはだいぶリラックスしてできるようになりましたが、石川選手へのインタビューはまだ緊張度合いが高いです…。

さらにこの試合、ミラノは敗れはしたものの石川選手のイタリアリーグ通算2,000点を達成した試合だったにも関わらずその話題に触れるのを完全に忘れてしまっていました。

大反省。

特に石川選手は質問に端的にシンプルにお答えされるので、こちらもちゃんと質問文を用意しておかないと思ったような情報量を引き出すことができないんですよね(逆に髙橋選手は自分からかなり話してもらえるのでいつも助かっています(笑))。

ただ今回3セット目からスパイクを修正して軟打を増やしたことに僕が触れたときにはよくぞ聞いてくれたと言わんばかりに笑みを浮かべてもらえたので、そうした試合中の本人の工夫とか考えに気づいてそこに言及すると喜んでもらえることはわかりました。

次回石川選手にインタビューができるのは2月末のコッパイタリアになりますが、そのときにはより充実したやりとりができるように頑張りたいと思います!!

そうして時計を確認してみるとまだ17:20ではありませんか。

これはパドヴァの試合も見れちゃいますねぇ…(笑)

僕はケーキを抱えて駅まで走り出しました。

写真:筆者撮影

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