試合レポート

石川祐希ミラノ、首位ペルージャに0-3で完敗

2023年1月31日

イタリア男子バレーボールリーグセリエA後半第6節、リーグ7位の石川祐希所属ミラノは現地時間1月28日(土)にホームで首位ペルージャと対戦し、0-3(19-25, 23-25, 21-25)で敗れました。

石川祐希はこの試合スタメンで出場しましたが5得点の活躍に留まりました。

第1セットスタメン

ミラノ

OH:メルガレホ(キューバ)、石川
MB:ヴィテッリ(イタリア)、ロセル(アルゼンチン)
OP:パトリィ(フランス)
S:ポッロ(イタリア)
L:ペサレージ(イタリア)

ペルージャ

OH:レオン(ポーランド)、プロトニツキ(ウクライナ)
MB:ソレ(アルゼンチン)、フィラヴィオ(ブラジル)
OP:エレラ(キューバ)
S:ジャンネッリ(イタリア)
L:コラーチ(イタリア)

※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

この試合のスタッツはこちら

試合レポート

この日のミラノのホームゲームは普段試合を行っているアリアンツクラウドではなく、イタリア最大規模の屋内アリーナであるメディオラヌム・フォーラムで行われた。

またイタリアリーグ歴代4位となる8035人の観客が会場で試合を見守った。

第1セット、OH石川のブロックでミラノが先制点を取りましたが、そこからお互いサイドアウトを取り合う競った展開となります。

ミラノはOHメルガレホ、ペルージャはOPエレラを中心に得点を重ねて13-13まで試合が進みます。

そこからSジャンネッリが華麗なツーアタックを決めると、さらにOHメルガレホをブロックで止めて13-16とペルージャが中盤で抜け出します。

さらにまたOHレオンのバックアタックやSジャンネッリにもバックアタックを決められてしまい15-22とペルージャが点差を広げると、最後はOHレオンのキレのあるレフトスパイクが決まって19-25でペルージャがこのセットを先取します。

第2セット、序盤でOPパトリィがOHレオンをブロックで止めて4-2と2点リードすると、その後もOPパトリィのスパイクなどで点差を保ったまま11-9と中盤まで進みます。

しかしMBソレのブロックにOPパトリィが続けて捕まって11-12とペルージャに逆転を許すと、さらにミラノのミスやOHレオンのアタックで16-19とペルージャが点差を広げて終盤を迎えます。

その後ミラノは2枚替えで入ったOPローレンス(プエルトリコ)とMBロセルのブロックで22-23と1点差まで詰め寄りますが、最後はOHレオンとOPエレラがしっかりとサイドアウトの場面でスパイクを決めて、23-25でこのセットもペルージャが取ります。

第3セット、序盤はまたしても競った展開となりますがOHプロトニツキらのスパイクでサイドアウトを取るペルージャに対し、ミラノは相手のサーブミスで点数を重ねて7-7まで進みます。

ここからOPエレラがブロックとサーブで点数を決めて8-11とペルージャが抜け出すと、サイドアウトをなかなか取れないミラノに対してOHプロトニツキやMBフラヴィオらがスパイクを決めてブレイクを重ねたペルージャが12-19と一気に点差を広げます。

終盤ミラノはMBロセルのスパイクや途中出場のOHエバディプールの強烈なサーブからペルージャにアタックミスが続いて21-24と3点差まで点差を縮めますが、最後はそのOHエバディプールのサーブがミスとなり、21-25でこのセットも危なげなく取り切ったペルージャが0-3でミラノに勝利しました。

MVP:OHウィルフレド・レオン(15得点(うちブロック1)、アタック決定率50%)

石川祐希は5得点(うちブロック2)、アタック決定率20%、サーブレシーブ成功率53%と守備は安定していたものの攻撃面では振るいませんでした。

これでミラノは通算8勝9敗23ポイントとして8位に順位を下げました。

次回は現地時間2月5日(土)17:00(日本時間翌1:00)から、ホームで髙橋藍が所属する10位のパドヴァと対戦します。

前半戦のレポートはこちら↓

感想など

メディオラヌム・フォーラムに詰め掛けた8000人のお客さんを見ると会場に行けばよかったな~と思いつつもそんな毎週イタリア行っていたら破産するので今回はこれでよしとします(笑)。

でも音声だけを聞くとやっぱりペルージャファンの声が大きくてどっちのホームかわからないですね(笑)。

ブーイングもミラノサーブのときの方が大きいし。

さて毎セット序盤は競って面白い展開を見せてくれましたが、中盤で離されてそのまま走られるという最後まで同じような展開で3セットとも終わってしまったなという印象でした。

また序盤の競っているときに関しても自分たちのアタックで主にサイドアウトを取っていたペルージャに対して、ミラノはペルージャのサーブミスによる得点が多く、そして中盤以降ペルージャのサーブが入りだすと点差を離されてしまうというパターンでしたね。

ミラノもサーブでペルージャを崩せてはいたのですが、ペルージャはサーブで直接失点さえしなければ難しいハイボールでも強力なサイドアタッカーがガンガンスパイクを決めてくるのでとても厳しかったです。

ペルージャはアタッカーが派手だし、Sジャンネッリも隙あらばガンガンスパイクを打ってくる(バックアタックも!(笑))のでその攻撃力に目が行きがちですが、サーブレシーブでの直接失点が少なく(この試合はゼロ)、つなぎも丁寧なのでその守備力の高さも、今シーズンの無敗伝説を支える大きな要因となっています。

むしろこの守備力こそペルージャの強さの神髄なのかもしれません。

あとこの試合は石川が苦しかったですね。

守備は安定していてブロックでも2得点と頑張っていましたが、アタックに関しては3得点で決定率20%。

さらにアタック失点が6点あったのでアタック効果率ではマイナスとなってしまいました。

石川がアタック得点よりアタック失点の方が多くなるケースというはなかなかないというか、少なくとも僕自身は記憶にありません。

この調子だったら途中でOHエバディプールと交代していてもよかったかなと思ったりしていましたがピアッツァ監督は石川を変えませんでしたね。

そこはやはり監督による石川への信頼と期待の大きさの表れなのかもしれません。

とにかく、ヴェローナ戦でもスパイク失点が目立っていたので、早く修正して本来のパフォーマンスを取り戻してほしいと思います。

ただミラノでよかった点というか、この試合もMBロセルがコンスタントにスパイクを決めてくれていたのはとても嬉しかったですね!

ペルージャのSジャンネッリはアタックらいん上からやアンダーセットからでもMBフラヴィオを使ったりしていましたが、SポッロとMBロセルもそんな感じで変態速攻にもガンガン挑戦していってほしいと思います(笑)。

さて次週は日本人対決後半戦です!

どっちにも頑張ってほしいですが、個人的には前半戦で敗れたパドヴァにリベンジをしてほしいかな(笑)。

とにかくお互い怪我なく全力のぶつかり合いが見られることを期待しています!!!

写真:PowervolleyMilano

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