試合レポート

石川祐希ミラノ、古巣パドヴァに3-0で勝利しリーグ2連勝!しかし中央大先輩後輩対決は実現せず

2023年11月27日

イタリア男子バレーボールリーグ第7節、石川祐希所属のミラノは現地時間11月26日(日)にパドヴァと対戦し、3-0(25-17, 26-24, 25-19)で勝利しました。石川祐希は先発出場し2得点の活躍でした。

また対戦相手のパドヴァには石川の中央大学の後輩である谷口渉がベンチ入りしていましたが、両者が同時にコートに立つことはありませんでした。

第1セットスタメン

ミラノ

OH:カジースキ(ブルガリア)、石川
MB:ロセル(アルゼンチン)、ピアノ(イタリア)
OP:レゲルス(ベルギー)
S:ポッロ(イタリア)
L:カターニャ(イタリア)

パドヴァ

OH:ガルディーニ(イタリア)、カルデナス(キューバ)
MB:トルオッキオ(イタリア)、クロサート(イタリア)
OP:ガルシア(プエルトリコ)
S:ファラスキ(イタリア)
L:ツェンガー(ドイツ)

※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

試合レポート

第1セット、出だしからSポッロのブロックやサービスエースで4-2とミラノがリードします。その後もOHカジースキのスパイクやサービスエースで12-6とミラノがリードを広げます。パドヴァもOHガルディーニのブロックなどで20-15としますが、ミラノが終盤にも途中出場のMBヴィテッリのサービスエースなどで24-16と点差を離してセットポイントを迎えます。そのまま最後はパドヴァのサーブミスで25-17としてミラノがこのセットを取ります。

第2セット、ミラノはOH石川に代えてOHメルガレホをスタートから起用します。序盤はOPガルシアのスパイクやサービスエースでパドヴァが2-3と1歩リードしますが、MBロセルの4本のブロックなどでミラノが連続得点を決めて13-8と逆転します。そこからパドヴァが再びOPガルシアのスパイクやブロックで15-15と追いつくと、さらにOPガルシアが連続サービスエースを決めるなどして23-24と先にセットポイントを迎えます。しかしOHメルガレホがスパイクを決めて24-24とすると、そこからOPガルシアが連続してアタックをミスにしてしまい、26-24でこのセットもミラノが取ります。

第3セット、MBピアノのブロックやSポッロのサービスエースで5-2とミラノが序盤から抜け出します。さらにOPレゲルスの連続サービスエースなどで11-6とミラノがリードを広げます。その後もOHメルガレホやOPレゲルスのスパイクなどでミラノが点数を重ね、21-13と大きくリードして終盤に入ります。ここで途中出場のOHポッロ(ミラノのSポッロの弟)のスパイクとサービスエースなどでパドヴァが4連続得点を決めて21-17と点差を詰めます。しかし最後は兄のSポッロのサービスエースが決まって25-19でこのセットもミラノが取ります。

この結果3-0でミラノがパドヴァに勝利しました。

MVP:MBアグスティン・ロセル 8得点(うちブロック4)、アタック効果率66.67%

OH石川は1セット目と2セット目途中のみ出場し、2得点、アタック効果率0%でした。

これでミラノは通算成績3勝4敗10ポイントとして暫定7位となりました。

次回は日本時間12月5日(火)4時00分から髙橋藍所属のモンツァと対戦します。

イタリアリーグHP: https://www.legavolley.it/
配信(VBTV、有料): https://www.volleyballworld.tv/home

トシキのつぶやき

ミラノ3-0のスト勝ち!リーグ戦2連勝、CEVカップも含めれば3連勝です。

第2セットこそパドヴァのOPガルシアにやられてデュースに持ち込まれたものの、1、3セット目は余裕のある試合運びで終始リードして試合を進められていました。ミラノは全体として高いアタック決定率を維持できていましたし、それに加えて2セット目以外はサーブが走ったことでパドヴァに主導権を渡しませんでした。

石川は先発出場だったものの、2セット目以降はスタートから外れこの試合は出番少なめでした。確かに1セット目のパフォーマンスは本来の石川からすると決してよいものとは言えなかったですし、連戦での疲れもあったでしょうからこの判断は妥当だったと思います。彼も人間ですからね。

しかしパドヴァ所属の谷口渉との中央大先輩後輩対決を少し期待していたので、その望みが早々にかなり低くなってしまったのは個人的には残念でした。もともと谷口の出場機会がこれまでかなり少なく、この試合でも一度もコートに立つことはなかったので結果的に石川がベンチに下がったことは関係なかったんですが。後半戦のパドヴァホームでの試合ではぜひ実現していただきたい、できれば石川のサーブの場面で見てみたい。

中央大先輩後輩対決は実現しなかったものの、ポッロ兄弟対決は3セット目に実現しました。ミラノのセッターのパオロが兄で、パドヴァのアウトサイドヒッターのルカが弟。兄の方が童顔で身長も低いから逆に見えちゃいますが(笑)。ルカはまだ19歳の若手で今季スーパーレガデビューを果たしたばかりですが、2020年U18ヨーロッパ選手権MVPを獲得した逸材です。

この試合でもその才能をいかんなく発揮し、かなり点差が開いていた場面ではあったのものの強烈なサービスエースとスパイクで連続得点を決めました。ただこのセットの締めは兄パオロのサービスエース。お兄ちゃん魂見せましたね(笑)。

最後の場面も含めこの試合のパオロはアグレッシブでしたね。サーブで3点とアタックで2点の計5点、そのアタックのうち1本は強打で叩き込んでましたし。またチームアタック決定率もよかったからMVPはポッロかなと思っていたらロセルでした。まあ2セット目のブロックは鬼だったけど。そしてファンが選ぶMVPもメルガレホに取られる…。切ない…。

パドヴァは髙橋が抜けてやはりディフェンス面でだいぶバタついているように感じました。リベロのツェンガーが本当に大変そう(笑)。個人的にはパドヴァのアウトサイドヒッターの中で守備がいちばんいいであろうポッロ弟をもっと使っていい、むしろスタメンにしてもいいと思うんですが、髙橋もすぐに変えてたあの監督はそういうタイプの選手をあまり使いたがらないんだろうな。

さて来週はいよいよ今季最初の石川・髙橋対決。昨シーズンは石川ミラノの2勝でしたが、今季の髙橋が所属するモンツァはかなり強いので昨シーズン以上の好ゲームが期待できます。ただミラノとしては引き続きコッパイタリア出場を見据える意味でもなんとしても勝っておきたい試合です。さてどうなるか!?!

Photo: Powervolleymilano

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