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石川祐希ミラノ、ピアチェンツァに1-3で敗れる

2023年2月15日

イタリア男子バレーボールリーグセリエA後半第8節、石川祐希所属ミラノ(7位)は現地時間2月12日(日)にアウェイでピアチェンツァ(6位)と対戦し、1-3(25-27 18-25, 25-18, 19-25)で敗れました。

石川祐希はこの試合スタメンで出場し、チーム首位タイの15得点の活躍でした。

第1セットスタメン

ミラノ

OH:メルガレホ(キューバ)、石川
MB:ヴィテッリ(イタリア)、ロセル(アルゼンチン)
OP:パトリィ(フランス)
S:ポッロ(イタリア)
L:ペサレージ(イタリア)

ピアチェンツァ

OH:ルカレッリ(ブラジル)、レアル(ブラジル)
MB:シモン(キューバ)、カネスキ(イタリア)
OP:ロマノ(イタリア)
S:ブリザール(フランス)
L:スカンフェーラ(イタリア)

※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

この試合のスタッツはこちら

試合レポート

第1セット、序盤はサイドアウトの取り合いとなり6-6まで進んでいきますが、そこからMBシモンがOPパトリィとOH石川を連続でブロックしてピアチェンツァが6-9とリードします。

しかしミラノもすぐさまOH石川のサービスエースなどで11-10と逆転に成功し、そこからは再び点差が3点以上広がらない競った試合となり、ミラノはOPパトリィ、ピアチェンツァはOHルカレッリを中心に得点を重ねていきます。

そうして24-22とミラノが先にセットポイントを握りますが、そこからOHルカレッリとMBシモンのスパイクが続けて決まり24-24と土壇場でピアチェンツァに追いつかれて試合はデュースに。

その後OPパトリィにスパイクミスが出て逆にピアチェンツァにセットポイントを握られると、最後はOHルカレッリのサービスエースが決まり25-27でピアチェンツァがこのセットを取ります。

第2セット、序盤の4-5の場面でOPロマノのサーブから自身のエースやOHレアルのスパイク、Sブリザールのブロックなどで一気に7連続ブレイクで4-12とピアチェンツァが大きくリードを広げます。

そこからさらにピアチェンツァはOPロマノのスパイクやブロックでブレイクを重ねて10-20と10点差をつけます。

その後ミラノもOH石川に代わって入ったOHエバディプール(イラン)のスパイクやブロックなどで13-20とやや点差を縮めましたが、最後はOHルカレッリのスパイクが決まって18-25でこのセットもピアチェンツァが取ります。

第3セット、後がないミラノはOHを石川とエバディプールでスタートします。

序盤はミラノにミスが重なって4-6とピアチェンツァにリードを許します。

しかしOPロマノのミスで7-7とミラノが追い付くと、さらにSポッロのサーブから自身のサービスエースやOPパトリィのスパイクなどで8連続ブレイクに成功して16-8と一気にリードを広げます。

その後もミラノはMBヴィテッリのブロックやSポッロのツーアタックなどで22-12と点差を広げ、そこからピアチェンツァに代わって入ったOHバシッチ(フランス)のスパイクなどでやや点差を縮められるも、最後にはOH石川がしっかりとスパイクを決めきって25-18でこのセットはミラノが取ります。

第4セット、このセットは中盤までお互いに一歩も譲らないサイドアウトの取り合いとなり、ミラノはOH石川やOHエバディプール、ピアチェンツァはOPロマノやOHレアルを中心に得点を重ねて15-15まで進みます。

そこからピアチェンツァがOPロマノのスパイクでブレイクに成功して15-17と2点差をつけると、さらにSブリザールのサーブからMBシモンのスパイクとOPロマノのブロックで2連続ブレイクに成功して16-20と点差をさらに広げます。

そして終盤にもMBシモンのサービスエースなどでブレイクしたピアチェンツァが18-24とマッチポイントを握ると、最後は好調のOPロマノが古巣相手にスパイクを決めきって19-25でこのセットも取ったピアチェンツァが1-3でミラノに勝利しました。

MVP:OPユーリ・ロマノ(19得点(うちサーブ1、ブロック2)、アタック決定率62%)

石川は15得点(うちサーブ1、ブロック1)、アタック決定率45%、サーブレシーブ成功率30%の活躍でした。

これでミラノは通算9勝10敗26ポイントとして8位に順位を下げました。

次回は現地時間2月19日(日)20:30(日本時間翌4:30)から、ホームで3位のトレントと対戦します。

前半戦のレポートはこちら↓

試合の感想など

ミラノとピアチェンツァはともにプレーオフ進出、さらに言うならば既に首位通過を決めているペルージャとの準々決勝を避けるために7位以上でのプレーオフ進出を目指しているだけに、この試合はどちらにとっても非常に重要な試合でした。

ミラノはキャプテンのMBピアノがインフルエンザのためにベンチアウト(ピアッツア監督がマスクをつけていたのもこのためかと)、代わりに石川がキャプテンマークをつけて試合に臨みました。

イタリアでキャプテンマークをつけたのは彼が初めてではないかと思います。

ミラノとの2シーズンの契約更新も発表され、来季はキャプテンかといううわさもありますが、まさかそのキャプテンマークをこんなに早く拝めるとは思ってみませんでしたね。

一方のピチェンツァは怪我で離脱していたOHルカレッリが復帰してメンバー全員がそろう久しぶりの試合となりました。

ミラノは先週のパドヴァ戦に続いてOPパトリィが好調でしたが、石川がスパイクでは被ブロック5、またサーブレシーブでも苦しみました。

ここ数試合で存在感を見せていたロセルもこれまでのようには暴れられず…。

ただ3セット目のポッロのサーブは凄かったですし(その前のOPロマノのサーブのとき以上にいつまで続くんやと思ってしまった(笑))、途中から入ったOHエバディプールもいい活躍をみせてました。

やっぱりエバディプールはいい選手です。

最近はずっと石川―メルガレホのスタメンですけど、こういう安定した選手がベンチにいるのはやっぱり安心感が半端ないですね。

ただそれゆえにもったいないというか、他のチームに行ったらスタメンで活躍できる選手なので、やっぱり彼が毎回ベンチスタートなのは複雑な気持ちです。

一方のピアチェンツァは復帰したOHルカレッリが早速存在感を見せ、攻撃だけでなく守備でもその能力を発揮してピアチェンツァコートに一種の安定感をもたらしていました。

また昨シーズンまでミラノで控えOPだったロマノがこの試合は絶好調でスパイクもバンバン決まるし、サーブでも2セット目に連続ブレイクで見せてくれました。

来季はまたミラノがロマノの獲得に乗り出しているといううわさもあるので、そうなってくるとまた面白いですね。

ただこれまでミドルなのに20得点以上ざらに上げていたシモンがこの試合はそこまで存在感を出すことができていませんでした。

そこはミラノのサーブとブロックで上手く抑えることができていたのだと思います。

それでもピアチェンツァはSブリザールがうまくセットを散らしてバランスよくスパイカーを使い、またそれぞれのスパイカ―もそれに応えて、特にサイド3人の決定率が高かったです。

チステルナ、ヴェローナ、ペルージャ、ピアチェンツァと前半戦で負けたチームに対して後半戦でもなかなか勝ち星を上げられないミラノ。

やはり相性というものがあるのでしょうか。

いずれにせよ今後のプレーオフでもこのあたりとは当たりたくはないですね。

次のトレントは前半戦で3-1で勝利した相手ですが、ここにきてトレントもペルージャにフルセットを演じるなど調子を上げてきているので、油断ならない相手です。

また今月末のコッパイタリアの準決勝でも対戦が決まっている相手でもあるので、両者にとってもとても重要な試合になることは間違いないでしょう。

トレント戦では相手のOPカジ―スキをいかに抑えられるかが勝利のカギとなってくると思うので、マッチアップする石川にはブロックでも活躍を期待したいですね。

写真:PowervolleyMilano

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