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春高バレー2025雑感:大エースで勝った女子、組織力で勝った男子

昨日2025年1月12日(日)、春の高校バレー2025の男女決勝戦が行われた。女子は共栄学園(東京)が19年ぶりの優勝、男子は駿台学園(東京)が3大会連続の優勝を飾った。

僕は準決勝まではスポーツブルによる配信、決勝は地上波テレビで試合を見た。もちろん全試合を見たわけではないし、正確なデータは記録していないので、ここでは僕の独断と偏見による今大会のざっくりとした感想を述べたいと思う。

まずは女子。

決勝戦の結果はこちら
https://volleyballking.jp/article/20888/

基本男子メインで見ていたので正直女子の全体的な感想は言えないが、とにかく秋本美空がすごかった。なんかもう今大会は彼女のための大会だったんじゃないかというくらいにすごかった。

母親が元日本代表の大友愛で、身長も同じ184㎝、シニア代表経験ありという世代ナンバーワン選手で注目度も高ったが、その注目度の高さを超えてくるほどの実力のある選手だと感じた。

高い打点からパワーのあるスパイクが打てるのはもちろんだが、安易に下にたたきつけずに長く奥にアタックを打ち込んでいたのがすばらしい。これでブロックが来てもほどんど捕まらずにその上からスパイクを通して得点を量産していた。

またレフト、センター、ライト、ブロード、バックアタック、ハイボールとどこからでも何でも打てる器用さもすばらしいし、アタックだけでなくブロック、レシーブ、さらにはトスまでどのプレーも高いレベルでこなせるのもすごい。さらにジャンプサーブも強力。

準決勝ではひとりで42点、決勝ではストレート勝ちだったにもかかわらずひとりで35点と大車輪の活躍。

即日本代表でスタメン起用できるレベルの逸材だと思う。特に女子代表は古賀紗理那が引退し、新しいポイントゲッターが必要なところなので正に絶好のタイミングである。

問題は何でもできる彼女がどのポジションをやるかということだろうが、個人的にはセッターの対角に入る攻撃専門のオポジットポジションがよいかなと思っている。実は秋本は世代別の代表ではオポジットをやっている。

パリ五輪までの日本女子代表はオポジットのポジションに守備的な林を起用していたが、やはり世界と戦っていくためにはどのローテーションでもライト攻撃をできるようにし、9mのネット幅を最大に使って攻撃を展開することが求められている。

秋本はその日本に足りないピースになれると思う。ブロックも高いし、場合によってはサーブレシーブに参加できるのも大きい。シニア代表で活躍する姿がこれから楽しみである。

今大会では秋本だけでなく、準優勝した下北沢成徳のイェーモンミャを初め、女子では多くのエース、ポイントゲッターが見られた。

しかし一方で、得点のほとんどがそのエースひとりもしくは対角のふたりでほとんど得点を決めていて、オーソドックスなミドルブロッカーが活躍するようなチームは見られなかったし、バックアタックをコンビネーションに取り入れているチームもなかったのは残念。

男子ではそうしたチームが増えてきているので、高校女子チームでも増えてきてほしい。また男子では190cm以上の選手がそこそこいるが、女子で180cm以上の選手はそれと比べると少ないのでもっとでてきてほしいと思う。

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