現地時間12月3日(火)、ヨーロッパチャンピオンズリーググループ戦第3試合で大塚達宣所属のミラノはザビエルチェ（ポーランド）と対戦。
第1セットはミスが目立つザビエルチェに対してOPレゲルスが得点を重ねたミラノが25-17で先取。しかし2セット目からはザビエルチェが本来のスタメンOPであるブトリンを投入。彼やOHラッセルのアタックを中心に得点を重ねたザビエルチェが20-25、24-26と続く2セットを連取して逆王手をかける。
その後ミラノはOPレゲルスやOHルアティらの計5本のサービスエースなどで25-19とし4セット目を奪い返してフルセットに持ち込む。5セット目は出だしから一進一退の攻防となったが、ミラノがタッチネットのミスから7-9とザビエルチェに2点のリードを許すと、そのままブレイクを奪い返せず12-15でこのセットを取り切ったザビエルチェが勝利した。
大塚は1、2、4セット目に途中出場。1、2セット目にはアタックやサーブを打つ場面もあり守備面も含めて一定の活躍を見せた。スタメンのOHカジースキが攻守に渡って調子を落としていたので3セット目以降スタートからでいけるかと思われたが、そこで投入されたのは大塚ではなくガルディーニだった。
この試合ではアウトサイドヒッターがなかなか得点を決めきれていなかったので、攻撃面での貢献への期待を込めて高さのあるガルディーニが投入されたのだと思う。しかし結果的に彼も3セットでアタック効果率21.42%、アタック得点5点と決して良かったとは言えない数字であった。
大塚はよく後衛での交代で起用されているので守備面では一定の評価を得ているだろうから、あとは攻撃面でどうアピールしていけるかが課題。まだ腹筋の肉離れが完全に治ったわけではないようだが、このチームの状況は彼にとっては大きなチャンスであるため何とかそれを掴んでスタメンを勝ち取ってほしい。
ミラノは現在得点のかなりの部分をオポジットのレゲルスに頼っている。この試合でも相手のミスを除いた自力得点の68点のうち、約半分の33点がレゲルスの得点だった。打数に関してもトス全体の4割をレゲルスが打っている。確かに今年の彼はすごいし、この試合でもアタック効果率48.78%と高い数字を残している。しかしこのように1人の選手に得点を頼らざるを得ない状態はチームとして健全とは言えない。特に長距離移動しながら週2試合を毎週行っていくイタリアの長いクラブシーズンでは怪我のリスクもより高まる。その意味でも大塚がミラノのもう1枚の看板となってくれることを期待している。
言語面ではまだまだ苦労しているようだが、表情や身振り手振りも使ったコミュニケーションでチームメイトとの関係性はバッチリだそう。彼を見ているとコミュニケーション能力の高さというものを本当に感じる。コート内外に関わらず、本当にチームメイトによく声をかけている。この日の試合後もストレッチをするチームメイトひとりひとりに声をかけて回っていた。こういう選手は本当に応援したくなる。
一方のザビエルチェは本来の実力であれば3-0、3-1で勝たなければいけなかっただろう。ブトリンをスタメン起用せず、本来控えのエンシンをスタメンに据えた「舐めプ」をしてしまったことが仇となった。エンシンはこのレベルのオポジットとしてはやはり役者不足。あと選手起用に限らずこの日のザビエルチェはミスが多く精彩を欠いていたように思う。残念ポイント。
ミラノ-ザビエルチェ
2-3(25-17, 20-25, 24-26, 25-19, 12-15)
ミラノ
スタメン：MBカネスキ（7）、Sポッロ（3）、OHルアティ（13）、MBシュニッツァー（3）、OPレゲルス（33）、OHカジースキ（-）、Lスタフォリーニ
途中出場：MBラリッツァ、Sゾンタ、OPバロット（1）、OHガルディーニ（7）、OH大塚（1）
ザビエルチェ
スタメン：OHクフォレク（13）、MBビエクエク（10）、OPエンシン（2）、OHラッセル（19）、MBグラディル（6）、Sタヴァレス（1）、Lペリー
途中出場：Sノヴォシエルスキ、MBマルキエヴィッチ（2）、OPブトリン（11）、OHワバ（1）
MVP：OHアーロン・ラッセル
19得点（うちサーブ1、ブロック2）、アタック効果率35.48%
OH大塚達宣
途中出場1得点、アタック効果率0%
詳しい試合のスタッツはこちら↓
https://www-old.cev.eu/Competition-Area/MatchStatistics.aspx?ID=76379
次戦
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12月8日(日) 27:00~ vs モデナ
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