フランス男子バレーボールリーグ第25節、宮浦健人と甲斐優斗選所属のパリは現地時間3月16日(土)にニースと対戦し3-2（18-25, 25-15, 25-10, 18-25, 15-13）で勝利した。
宮浦健人は先発出場し28得点でMVPを獲得、甲斐優斗は途中出場で18得点の活躍だった。
第1セットスタメン
パリ
OH：パヌ（フランス）、コンデ（アルゼンチン）
MB：マーセ（ドイツ）、ウェッター（アメリカ）
OP：宮浦（日本）
S：モッタパエス（フランス）
L：カプル（セルビア）
ニース
OH：ルベイロル（フランス）、シャルク（フランス）
MB：メディナ（アルゼンチン）、アーコング（セーシェル）
OP：ハーシュ（ドイツ）
S：ゴンザレス（キューバ）
L：ルムール（フランス）
※ポジション：OH＝アウトサイドヒッター、MB＝ミドルブロッカー、OP＝オポジット、S＝セッター、L＝リベロ
MVP：OP宮浦健人
28得点（うちサーブ3、ブロック1）
アタック効果率60.00％
OH甲斐優斗
18得点（うちサーブ2、ブロック1）
アタック効果率59.09％
これでパリは通算成績14勝11敗39ポイントとし、1試合を残してレギュラーラウンド8位が確定した。
この結果パリはプレーオフ進出を決めた。プレーオフ準々決勝は同じくレギュラーラウンド1位通過を確定させたショーモンと対戦する。
次は日本時間3月23日(土)28時00分からセートと対戦する。
リーグHP： https://www.lnv.fr/lam/statistiques
配信サイト（有料）：https://www.lnvtv.com/
トシキのコメント
この試合は現地で見届けました。
1ポイント、つまり2セットでも取ることができればプレーオフ進出が決定するという試合でした。
ニースに対してはパリホームで行われていた1レグは3-0でパリが勝利していたので、この日も「危なげなくスパっと勝てるかな」なんて思っていましたが、そう甘くはなかったですね…。
第1セットは宮浦個人の決定率はとても高かったですが、OHパヌのスパイクがなかなか決まらず。またパリが効果的なサーブをあまり打てなかったために1度もブレイクポイントをあげることなくニースにセットを奪われます。
しかし第2セットから甲斐がスタートでコートに立つと、スパイク、ブロック、サーブで得点しチームに勢いをもたらします。
また彼につられて他の選手のパフォーマンスも見違えるようになっていき、2、3セットをほとんど一方的な展開でパリが取ります。この2つのセットの間、甲斐はアタック効果率78％、宮浦に至ってはアタック効果率90％と驚異的な数字でした。
特に甲斐はアタックの音が凄かったです。パリバレーにいる間に高さもパワーも格段にレベルアップしているように感じました。特にパイプ攻撃の迫力がヤバかったですね。
また甲斐が得点を決めるとコートのみんなで愛でるように彼を祝福してくれるのでコートの雰囲気が本当によくなります。なんかみんなの弟キャラみたいな立ち位置なのかな(笑)。
そしてそのまま4セット目もすんなり取って試合終了かと思いきや、セット序盤でニースのブロックに苦しみ、8連続ブレイクを許してそのままニースが取り切ります。
このセット途中、セッターのモッタパエスがベンチに下がったときに、悔しさのあまりベンチのペットボトルを蹴って水をフロアにこぼしてしまい試合が中断したりもしました。モッタパエスは能力の高いセッターなんですけど、やっぱりこんなところがまだ幼いというか、青いというか、改善すべきところかなと思います。
第5セットも終盤まで9-11とニースに2点のリードを許し絶体絶命でした。
しかしサイドアウトとったあと、ここで宮浦がサービスエースを決めて11-11とすると、さらに続く甲斐のサーブもネットインでサービスエースとなり14-12でパリが逆転でマッチポイント！！！
そして最後はOHコンデがスパイクを決めて15-13とギリギリのところでパリが競り勝ちました！！
MVPは甲斐かなと思いきや宮浦。まあ得点と決定率を見れば当然でしょうけど、今日に関しては甲斐にあげてほしかったな。
パリバレーのみんなも甲斐がMVPだと思ってめっちゃいじってましたし(笑)。
とにかく今日の試合は日本人2人の大活躍でつかみ取った勝利であることは間違いないです！いいもの見れました！！
これでパリはレギュラーラウンド8位確定で、プレーオフの相手も1位確定のショーモンに。今季1度も勝っていない相手ですが、先週はフルセットで本当にあと一点のところまで迫ったのできっと勝機はあるはず。
8位からの下剋上に期待です！！！
Photo: 筆者撮影
