試合レポート

パリバレー、宮浦健人が20得点の活躍もポワティエに1-3で敗れる

2024年1月14日

フランス男子バレーボールリーグ第16節、宮浦健人と甲斐優斗が所属するパリは現地時間1月13日(土)にポワティエと対戦し1-3(25-10, 20-25、20-25, 15-25)で敗れた。宮浦健人はチーム最多20得点、甲斐優斗は途中出場したが得点はなかった。

第1セットスタメン

パリ

OH:コヴァチェヴィッチ(セルビア)、パヌ(フランス)
MB:マーセ(ドイツ)、ウェッター(アメリカ)
OP:宮浦(日本)
S:モッタパエス(フランス)
L:カプル(セルビア)

ポワティエ

OH:ノダ(スペイン)、ラプティス(ギリシャ)
MB:コンセプシオン(キューバ)、ハウ(カナダ)
OP:トイ(トルコ)
S:ウォルシュ(カナダ)
L:カネサント(フランス)

※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

観戦レポート

第1セット、出だしのOP宮浦のサーブから2本のサービスエースを含む6連続ブレイクで6-0とパリがリードする。中盤にもOHコヴァチェヴィッチのスパイクやSモッタパエスのサービスエースで4連続ブレイクを決めて15-4と点差を広げる。さらに終盤にも途中出場のOH甲斐のサーブからOP宮浦のスパイクやMBマーセのブロックで4連続ブレイクを決めて22-8とする。最後はSモッタパエスのブロックで25-10としてこのセットをパリが取る。

第2セット、出だしはMBコンセプシオンのブロックなどで0-2とポワティエが前に出るが、OP宮浦のスパイクなどでブレイクを決めたパリが3-2すぐに逆転する。その後もお互いにブレイクしながら競った展開が続く。OP宮浦のサービスエースなどでパリが11-8とリードすると、ポワティエもSウォルシュのサービスエースで11-11とすかさず追いつく。しかし18-17の場面からOHノダのブロックにOP宮浦が捕まるなどしてポワティエが3連続ブレイクして18-20と抜け出すと、さらにOHラプティスの連続ブロックなどで3連続ブレイクを決めて19-24と一気にセットポイントを迎える。最後はMBマーセのサーブがミスになり20-25でこのセットをポワティエが取る。

第3セット、序盤からMBハウのブロックなどで2-4とポワティエが先行する。さらにOPトイのサービスエースなどで4連続ブレイクを決めてポワティエが3-9をリードを広げる。ここでパリはセッターをSオッサールに交代。そこからMBウェッターのブロックやOHパヌのスパイクなどで得点を重ねて15-15とパリが同点に追いつく。しかし直後にMBハウのブロックなどでポワティエが15-19と再びリードを広げると、終盤にもMBハウの連続サービスエースで18-24と一気にセットポイントを掴む。最後はOHノダのスパイクが決まり20-25でこのセットもポワティエが取る。

第4セット、序盤はお互いにブレイクしながら点差が開かない展開が続く。ポワティエがMBコンセプシオンのサービスエースなどで4-6とすると、パリがこのセットからスタートで入ったOHコンデ(アルゼンチン)のブロックなどで8-6とすぐに逆転する。しかし12-12の場面からMBコンセプシオンのブロックやOPトイのスパイク、MBハウのサービスエースなどでポワティエが一気に8連続ブレイクで12-20と大きくリードを広げる。そのまま最後はMBハウがOP宮浦のスパイクをブロックし、15-25でこのセットをポワティエが取り切る。

この結果パリが1-3でポワティエに敗れた。

MVP:OP宮浦健人 20得点(うちサーブ3、ブロック2) アタック効果率20.00%

OH甲斐優斗 得点なし アタック効果率−100%

これでパリは通算成績7勝9敗18ポイントとし、順位を1つ下げて11位となった。

次は日本時間1月20日(土)26時00分からトゥールーズと対戦しする。

リーグHP: https://www.lnv.fr/lam/statistiques
配信サイト(有料):https://www.lnvtv.com/

宮浦健人選手試合後コメント

1セット目はこちらのサーブが走って、いい展開というか点差の開いた展開になったんですけど、そこから2セット目、序盤はよかったんですけど、後半あたりから自分たちの変なミスもあって、自分たちのリズムを変な風にしてしまったという印象で、そこから相手がかなりいいサーブを打ってきたので、そこで耐えられなかったというか、自分自身も苦しいところで点を決められなかったというところが今日の敗因になるかなと思います。

甲斐優斗選手試合後コメント

1セット目にサーブで出たんですけど、そこはしっかり攻められたのでよかったのかなと思います。

筆者のコメント

この試合は現地で観戦しました。この冬のパリは気温以上に冷えます。

前回11月に現地に行ったときは惜しくも試合に敗れました。そのときはチームが連敗中で、宮浦もサーブが全然入らずよくなかったです。

しかしその後監督が代わり、宮浦も調子を上げてMVP取りまくり、甲斐も加入。そんな上り調子の時期でもあったので、今回こそパリバレーの勝利、そして宮浦のMVP獲得を間近で拝めることを期待していました。

この日からセッターのモッタパエスの復帰が確認できたので、その期待が更に高まります。

第1セットは初っ端の宮浦のサーブから6連続ブレイク。宮浦の強烈なサーブはもちろん、ブロック、レシーブ、スパイクのすべてが嚙み合ったような素晴らしいスタートでした。期待値が上がります。

その後もパリの好サーブから次々とブレイクを決めて25-10と大差であっという間にパリが第1セットを先取。

第1セット終了後には「パリがノリノリすぎる、今日は3-0かな~」なんて楽観的なことを考えていました。

しかし現実はそう甘くはなかった…。

第2セットは打って変わって出だしから競った展開に。それでも中盤以降ややパリがリードして試合が進んでいたのでなんとかなるかと思っていました。

しかし終盤で一気にポワティエに連続得点。しかも宮浦のスパイクがブロックされまくる展開。終盤の勝負所で決めたい得点が決められない。

3セット目は序盤からポワティエ。ポワティエのサーブにパリのパサー陣がうまく対応できず。パリはリベロも含めてサーブレシーブがめっちゃうまい選手いないんよな。こういうときに日本人選手のパス力の高さを痛感します。

途中セッターをオッサールに変えてからは頑張って同点まで追いつきますが、またしても終盤で宮浦がブロックに捕まる…。こんなの見たくなかった。

4セット目も序盤はいい感じでしたが、中盤で相手のセッターウォルシュのサーブにやられて8連続ブレイクを許す形に。途中で甲斐も投入されましたが、逆にサーブで狙われエースを献上してしまいました。彼はサーブレシーブがよくなればパリでもスタメンで出られると思っていますが、この日のパフォーマンスを見た限りはまだまだ難しそう。

そして最後のポイントは宮浦の被ブロック。11月に見た試合以上に苦しい試合を見せられることとなってしまいました。

しかし試合後本人に話を聞くと、悔しさはあるものの、そこまで落ち込み過ぎず切り替えができているかなと感じられましたので、次は大丈夫でしょう。

次回の現地観戦は2月になると思いますが、次こそは勝利、そして願わくば宮浦MVPを拝んできたいと思います!頑張れパリバレー!!

Photo: LNV

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