イタリア男子バレーボールリーグ第10節、石川祐希所属のミラノは現地時間12月17日(日)にターラントと対戦し、3-2(19-25, 26-24, 22-25, 25-16, 15-3)で勝利した。石川祐希は途中出場で3試合ぶりにコートに立った。
第1セットスタメン
ミラノ
OH:メルガレホ(キューバ)、カジースキ(ブルガリア)
MB:ロセル(アルゼンチン)、ピアノ(イタリア)
OP:レゲルス(ベルギー)
S:ポッロ(イタリア)
L:カターニャ(イタリア)
ターラント
OH:ランツァ(イタリア)、グティエレス(キューバ)
MB:ガルジューロ(イタリア)、ジェンドリック(アメリカ)
OP:サラ(イタリア)
S:トリニダード(セルビア)
L:リッツォ(イタリア)
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
試合レポート
第1セット、序盤はSポッロのサービスエースなどでミラノが7-4と先行する。しかしOHグティエレスのスパイクなどでターラントが7-7と同点に追いつくと、そこからOHランツァのスパイクなどで10-12と逆転する。ミラノは相手のミスで一度13-13と同点に追いつくも、その後OHグティエレスのサービスエースなどで15-18と再び点差を離される。終盤にもOPサラのスパイクでターラントが連続得点をあげ、19-25でこのセットをターラントが取る。
第2セット、序盤はOHメルガレホのサービスエースやMBロセルのスパイクなどでミラノが9-6とリードする。ターラントはOPサラのスパイクなどで得点するが、ミラノもOHカジースキのスパイクなどで得点し16-13とリードを保つ。終盤にMBガルジューロのブロックで21-20とターラントが1点差まで詰め寄ると、ミラノはサーブレシーブ強化のためOH石川をコートへ送る。その後OPレゲルスのスパイクで24-22とミラノが先にセットポイントを握るも、OPサラのスパイクで24-24とデュースに持ち込まれる。しかし最後はOPサラのミスが続いて26-24でこのセットをミラノが取る。
第3セット、今度はMBガルジューロのブロックやSトリニダードのサービスエースで4-7とターラントが先行する。そこからもOHランツァのスパイクなどでブレイクを決めてターラントが6-13とリードを広げる。その後ミラノがOHカジースキのサービスエースやOHメルガレホのスパイクで連続得点を決めて14-13と一気に1点差まで迫る。しかしMBジェンドリックのブロックなどで18-22と終盤にターラントが再度点差を広げると、そのまま最後はMBガルジューロがスパイクを決めて22-25でこのセットをターラントが取る。
第4セット、ミラノがSポッロのサービスエースやOPレゲルスのスパイクで5-3とリードすると、さらにOHカジースキのスパイクなどで12-7と点差を広げる。一時ターラントがOPサラのサービスエースなどで12-10と点差を縮めるが、すぐにミラノがOHカジースキの連続サービスエースなどで16-11として再び5点差とする。そこからさらにMBピアノのブロックやOPレゲルスのサービスエースなどで5連続ブレイクを決めたミラノが23-14とターラントを大きく突き放す。最後はターラントのサーブミスで25-16としてこのセットをミラノが取る。
第5セット、序盤からこのセットから先発出場のMBヴィテッリのサーブミスやMBロセルのブロック、OPレゲルスのスパイク、Sポッロのサービスエースなどが続けて決まり8-1とミラノが大きくリードする。その後もミラノの勢いは止まらずOHカジースキのサービスエースやMBヴィテッリのブロックとスパイクなどでブレイクを奪い14-3と一気にマッチポイントを迎える。最後はターラントのスパイクがミスになり、このセットを15-3でミラノが取る。
この結果3-2でミラノはターラントに勝利。
MVP:OPフェッレ・レゲルス 23得点(うちサーブ1、ブロック4) アタック効果率69.57%
OH石川祐希 無得点 サーブレシーブ成功率75%
これでミラノは通算成績5勝5敗16ポイントで暫定7位。
次回は日本時間12月27日(水)2時00分からペルージャと対戦する。
イタリアリーグHP: https://www.legavolley.it/
配信(VBTV、有料): https://www.volleyballworld.tv/home
トシキのつぶやき
とりあえずミラノの勝利&石川の復帰が見られてよかったです!
欲を言えば下位のターラントに対しては3-0か3-1で勝って3ポイントほしかったところでしたが、下位チームでも強いのが世界最高峰のイタリアリーグです。
ミラノは3セット目までターラントのスパイクとブロックにかなり苦戦を強いられていましたが、4セット目途中からスパイク、サーブ、ブロックとすべてのプレーでターラントを圧倒。自力の差を見せつけてくれました。
特に活躍が光ったのはやはり試合のMVPにも選ばれたオポジットのレゲルス。チーム最多23得点でチーム最多4本のブロックもすごかったですが、何よりスパイク効果率が75%とほぼ打てば決まる状態でした。ジャンプもとても高く伸びやかでいつも以上にスパイクにキレを感じました。
シーズン開始当初はディルリッチ(クロアチア)の方がスタメンになるのかと思っていましたが、もうレゲルスがすっかり正オポジットの座を掴んだようですね。まだまだ伸び盛りの弱冠二十歳。今後どんなキャリアを歩んで行くのかとても楽しみな選手です。
またそのレゲルスの約倍の年齢、御年39歳のカジースキもサービスエース4本と力強いスパイクでチームをけん引しました。今シーズンはコートに石川やピアノがいなくてもカジースキがいればなんだか安心感があります。
CEVカップも含め3試合ぶりにコートに立った石川は、今日は後衛のみで攻撃には一切参加しない形での出場となりました。カジースキとメルガレホではやはりサーブレシーブに不安があったので、この試合ではレシーブ職人としてしっかり仕事を果していました。まず後衛だけでもコートに戻ってきてくれて本当によかった。クリスマス明けのは強豪ペルージャとの対戦になるので、そのときにはフルで出場できているといいな。
対戦相手のターラントはこの試合のように強豪相手にもいいところまでは何度も行っているのですが、未だリーグ唯一の勝ち星ゼロ。選手のポテンシャルは悪くないと思うんですが、最後の1点まで取り切るというのは本当に難しいことなんだなと感じさせられます。
そういえばこの試合の勝利でミラノのコッパイタリア出場も決定しました!負けが続いた序盤はどうなるかと思いましたが、ポッロが復帰してからの勢いは流石でした。ただこのままいけば準々決勝の相手は現在リーグ2位のペルージャになるのでベスト4進出はかなり険しいですが、昨シーズンのプレーオフのように何が起こるかわからないのでとりあえず楽しみにしておこうと思います!
Photo: legavolley.it
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