イタリア男子バレーボールリーグセリエA5位決定戦、髙橋藍所属のパドヴァは現地時間4月19日(水)にホームでモデナと対戦し、3-2(25-21, 22-25, 25-21, 26-28, 15-11)で勝利しました。
髙橋は2、3、4セット目にそれぞれ途中出場して6得点の活躍でした。
第1セットスタメン
パドヴァ
OH:ガルディーニ(イタリア)、デスメット(ベルギー)
MB:カネッラ(イタリア)、クロサート(イタリア)
OP:グッツォ(イタリア)
S:ゾッペラーリ(イタリア)
L:ツェンガー(ドイツ)
モデナ
OH:ルソー(ベルギー)、リナルディ(イタリア)
MB:サングイネッティ(イタリア)、ボッシ(イタリア)
OP:サラ(イタリア)
S:ブルーノ(ブラジル/ イタリア)
L:ゴッリーニ(イタリア)
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
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試合レポート
第1セット、序盤はパドヴァがデスメット、モデナがリナルディを中心に得点を重ねて8-8と競った展開となります。
その後もお互いにブレイクを取りつつも点差が離れず14-14まで進みます。
しかしパドヴァがガルディーニのサービスエースやパイプ攻撃などで3連続ブレイクに成功して18-14と抜け出します。
モデナもサラやボッシのスパイクで19-18と1点差まで詰め寄りますが、パドヴァがガルディーニのアタックで23-20と再度突き放します。
最後はグッツォのサーブが事実上エースとなり25-21でこのセットをパドヴァが取ります。
第2セット、序盤はガルディーニのアタックやブロックで6-4とパドヴァがリードしますが、リナルディのブロックとサラのスパイクなどで7-9とすぐモデナに逆転されます。
そこからは1セット目同様にお互いにブレイクを取りつつ競った展開が続きますが、デスメットのパイプ攻撃などで19-17とパドヴァがリードします。
しかしパドヴァの連続ミスで19-20とモデナが逆転すると、最後はサラのスパイクでブレイクを奪って22-25でこのセットをモデナが取ります。
第3セット、出だしはルソーのサービスエースなどで0-3とモデナが連続得点をあげますが、その後モデナのアタックミスなどで8-7とパドヴァが逆転します。
そこからはまた競った展開になりますが、パドヴァのミスとサングネッティのブロックでモデナが15-17と2点リードで抜け出します。
しかしパドヴァが髙橋(OH)とアスパルホフ(OP(本来はOH)、ブルガリア)を投入すると、髙橋のスパイクとアスパルホフのブロックで得点を重ねて21-19と再度逆転に成功します。
そして最後はアスパルホフがサービスエースを決めて25-21でこのセットをパドヴァが取ります。
第4セット、アスパルホフがそのままスタートからコートに入ります。
序盤はサラのスパイクを中心に得点を重ねたモデナが7-9とリードすると、さらにガルディーニに連続ミスが出て9-13と点差を広げます。
その後パドヴァは15-17の場面で再び髙橋を投入。
するとグッツォのブロック、さらに髙橋のスパイクとブロックで22-22とパドヴァが同点に追いつきます。
そこからデュースへと進みますが、最後はパドヴァにミスが続いてしまい26-28でこのセットをモデナが取ります。
第5セット、出だしはカネッラのスパイクやアスパルホフのブロックでパドヴァがブレイクを取って5-2とスタートダッシュに成功しますが、直後にリナルディの連続サービスエースが出て5-5とモデナがすぐに追いつきます。
そこからパドヴァがアスパルホフやデスメットで点数を決めると、モデナもサラやボッシで点数を重ねて11-11と競ったままセット終盤を迎えます。
しかし次のサイドアウトをパドヴァがアスパルホフのスパイクで取って12-11とすると、そこからデスメットが怒涛の3連続サービスエースを決めて15-11でこのセットをパトヴァが取り切り、試合は3-2でパドヴァの勝利となりました。
MVP:OHマティス・デスメット(19得点(うちサーブ3、ブロック1)、アタック決定率47%、サーブレシーブ成功率48%)
髙橋藍は6得点(うちブロック1)、アタック決定率83%、サーブレシーブ成功率25%の活躍でした。
これでパドヴァは5位決定戦の成績を通算1勝1敗2ポイントとし、暫定5チーム中3位となりました(4位以上がトーナメント進出)。
次は現地時間4月22日(土)19:30(日本時間翌2:30)からアウェイでモンツァと対戦します。
試合の感想など
パドヴァがモデナに見事に勝ちました!
今シーズンの開幕戦ぶりの勝利!!
しかしモデナはOHエンガペ、OPラグムジア、MBスタンコヴィッチなど本来のスタメンの半分をベンチにおいての試合だったので、チーム力がかなり落ちていたのは事実。
でもパドヴァも髙橋スタメンにしてなかったし、OPペトコヴィッチはもうチームにいないのでそんな中ではよく頑張ったと言ってもいいかと思います。
特にMVPも取ったデスメットが元気で、第5セットの3連続サービスエースはいつぞやの西田有志が乗り移ったみたいでなんかすごくて笑ってしまいました(笑)。
パイプ攻撃もよく決まっていたし、サーブレシーブもだいぶ安定していました。
また本来とは違うオポジットに入ったアスパルホフも次々とダイナミックなスパイクを決めていて見てて気持ちよかったですね。
もしかしたらアスパルホフはサイドじゃなくてオポジット向きなのかもしれませんね。
チヴィタノーヴァのニコロフもそうですが、ブルガリアはサーブレシーブ苦手なオポジット系アウトサイド多いのかな(笑)。
もちろん髙橋もプレータイムは短いながら抜群の存在感を残しました。
3セット目は交代してすぐにダイビングで2本目をつないだプレーがありましたし、アタック決定率も驚異の83%でかなり苦しんだヴェローナ戦から切り替えてができたどころかその遥か上を行くパフォーマンスでした。
そういえばレギュラーシーズンでモデナと戦った2試合とも髙橋は絶好調だったことを思い出しました。
相性がいいのかもしれませんね。
だったらなぜスタメンで出さずにこの日は5位決定戦予選の布陣に戻したのか。
1試合目はもうチームにいないペトコヴィッチを除いてレギュラーシーズンのスタメンメンバーで戦っていただけに、クッティーニ監督がどんなスタンスでこの本戦に挑んでいるのかわかりません…。
一方のモデナは1試合目のモンツァ戦でもこの日のメンバーと同じメンバーで挑んでいたので、もうエンガペやラグムジアなどは出さずにできるところまでやるスタンスなのかな。
でもとりあえずこの2試合だけ休ませてあと2試合はペルージャとヴェローナという強豪が待っているのでガチメンで行くのかもしれないですね。
いずれにせよ、パドヴァユニフォームの髙橋藍を拝めるのも残りわずか。
しっかりと目に焼き付けましょう。
写真:PallavoloPadova