イタリア男子バレーボールリーグセリエA、石川祐希所属ミラノはチヴィタノーヴァとのプレーオフ準決勝第3戦を現地時間4月19日(水)にアウェイで戦い、3-0(25-23, 25-18, 26-24)で勝利しました。
石川祐希はこの試合スタメンで出場し、チーム2位タイの13得点の活躍でした。
第1セットスタメン
ミラノ
OH:メルガレホ(キューバ)、石川
MB:ロセル(アルゼンチン)、ピアノ(イタリア)
OP:パトリィ(フランス)
S:ポッロ(イタリア)
L:ペサレージ(イタリア)
チヴィタノーヴァ
OH:ニコロフ(ブルガリア)、ヤント(キューバ)
MB:シネニエゼ(フランス)、アンザーニ(イタリア)
OP:ザイツェフ(イタリア)
S:デチェッコ(アルゼンチン)
L:バラーゾ(イタリア)
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
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試合レポート
第1セット、序盤はザイツェフのブロックやヤントのサービスエースなどで連続得点をあげたチヴィタノーヴァが3-8と大きくリードします。
ミラノもメルガレホのスパイクや石川のブロックなどでブレイクに成功して9-10と1点差まで詰め寄りますが、直後にザイツェフのスパイクなどで9-13と再度点差を離されます。
しかしその後ミラノがロセルのブロックやパトリィのスパイクなどで得点を重ねて16-17と再度1点差まで詰め寄ると、そこからはサイドアウトの取り合いになります。
そして22-23の場面からピアノのブロックとメルガレホのスパイクで24-23とミラノが逆転で先にセットポイントを掴むと、最後はパトリィのサーブがエースとなり、25-23でこのセットをミラノが取ります。
第2セット、序盤からロセルのスパイクやパトリィのブロックが決まったミラノが6-2とリードを広げます。
その後もロセルとパトリィのサービスエース、石川のブロックなどで次々とブレイクポイントを決めて16-8と点差をさらに広げます。
チヴィタノーヴァもシネニエゼやザイツェフのスパイクなどで17-14と点差を縮めますが、そこからミラノがロセルのサービスエースや石川のパイプ攻撃で21-15と再度点差を広げます。
そのまま最後はデチェッコのアタックがミスとなり、25-18でこのセットもミラノが取ります。
第3セット、序盤はパトリィのスパイクやピアノのサービスエースなどでブレイクを重ねたミラノが10-6とリードします。
そのままやや点差を縮められつつも中盤まではミラノリードで試合が進み、そこでチヴィタノーヴァがザイツェフに代えてガルシア(OP、アメリカ)を投入。
するとそのガルシアがスパイク、ブロック、サーブで続けて得点を決めて18-19とチヴィタノーヴァが逆転に成功します。
その後お互いにサイドアウトを取り合って22-23まで進みますが、直後にミラノが石川のスパイクでサイドアウトを切って23-23とすると、続く石川のサーブがネットインのサービスエースとなって24-23とミラノがサイド逆転でマッチポイントを握ります。
その次の石川のサーブはミスになったものの、そのあとのサイドアウトを再び石川がパイプ攻撃で取って25-24とすると、最後はメルガレホがブロックでガルシアを止めて26-24とし、このセットも取り切ったミラノが3-0でチヴィタノーヴァに勝利しました。
MVP:MBアグスティン・ロセル(13得点(うちサーブ2、ブロック1)、アタック決定率83%)
石川祐希はチーム2位タイの13得点(うちサーブ1、ブロック1)、アタック決定率58%、サーブレシーブ成功率33%)の活躍でした。
これでミラノは準決勝通算成績を2勝1敗とし、決勝進出に王手をかけました。
プレーオフ準決勝第4戦は現地時間4月22日(土)18:00(日本時間翌1:00)からミラノホームで行われます。
試合の感想など
ミラノが決勝に王手です!!!!
ペルージャに勝った時点から「これはミラノ決勝行くわ」と思っていたのですが、いざその現実がジワジワと近づいてくることを感じるとなんだが胸がドキドキワクワクしちゃいます(笑)。
試合結果は3-0のストレート勝利でしたが、1セット目は序盤の大量リード、そして終盤でまた一気に巻き返してからの得セットでしたし、第3セットも同様に終盤に逆転されてからの再逆転でした。
この試合はミラノのサーブが全体的によく走っていましたし、ネットインでのサービスエースも複数回見られて運も味方につけたかのような試合展開でした。
また3セット目の序盤まではロセルとパトリィが得点をガンガン決めていて、特に個人的に勝手に優勝への最後のピースと位置付けているパトリィの好調ぶりには歓喜しました。
しかし3セット目の中盤以降からセッターポッロが石川とメルガレホにボールを集め、結局おいしいところ、勝負所は彼らに持っていかれる…(笑)。
それでもベストスコアラーだったのでMVPくるかと思いきや、MVPもアタック決定率83%のロセルに奪われる…。
パトリィ、次のホームゲームでは今日以上の活躍をしてパトリィMVPで決勝進出を決めよう!
いやでもロセルも好きな選手なので彼のMVP獲得も嬉しいんですけどね。
思い返せば、アルゼンチン代表ではミドルなのにボコボコスパイクを打って得点している選手だったので、シーズン序盤にポッロとなかなかコンビネーションが合わず、本数も増えずで見ているこっちもつらい時期がありました。
しかし今ではアタックライン付近からでもポッロがガンガンロセルにセットをあげてくれるようになり、本当にうれしい。
ミラノは本当にチームとしてこのワンシーズンで大きく成長したなと改めて感じました。
1セット目と3セット目の終盤ギリギリでの逆転も、シーズン序盤はミラノが相手に何度かやられてしまっていたことだったので、それが逆に自分たちでできるようになったこともなんか感慨深い。
いや、本当にいいチームになったね。
一方のチヴィタノーヴァはなかなかサーブが走らず厳しい時間帯が長かったですね。
また最初の2試合で絶好調だったザイツェフの決定率がこの日は上がらず。
3セット目途中で入ったガルシアの活躍で終盤逆転できたものの、最後はそのガルシアがシャットアウト。
でもガルシアが入ったあとにミラノサーバー陣がなぜサーブレシーブの苦手なニコロフを狙ってサーブを打たなかったのは本当にナゾでした(まあ勝ったからいいけど)。
さてさて次はミラノに戻って第4戦。
プレーオフに入ってからはミラノはホームゲーム負けなし。
だからきっと次も勝てるはず(そしてたぶんフルセットで(笑))!!
そういえばシーズン序盤は逆にホームゲームで全然勝ててなかったんですよね。
この辺も成長ですかね。
とにかくホームで決勝進出決めよう!
フォルツァミラノ!!!!
写真:LegaPallavoloSerieA