試合レポート

男子バレー日本代表、エジプトにまさかの逆転負け

パリ五輪予選/ワールドカップバレー2023男子大会初2日目、日本代表はエジプトと対戦し2-3(25-14, 25-10, 23-25, 23-25, 13-15)で敗れました。

第1セットスタメン

日本

OH:髙橋藍、石川
MB:小野寺、山内
OP:西田
S:関田
L:山本

エジプト

OH:アフィフィ、イッサ
MB:ドラ、セウディ
OP:ハイカル
S:エラカニ―
L:レダ

※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

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試合レポート

第1セット、序盤は日本はOP西田、エジプトはOHアフィフィを中心に得点を決めて7-7と進みます。そこからMB山内のブロックやOH石川のスパイクなどで連続得点を決めて11-7と日本が抜け出します。その後もOH石川のスパイクやMB小野寺のブロック、サービスエースなどで次々と得点を決めて23-13とすると、最後は途中出場のOP宮浦のサーブが事実上のエースとなり25-14でこのセットを日本が取ります。

第2セット、エジプトにミスが多い一方、日本はOP西田のスパイクなどで点数を重ねて8-4とリードします。さらにOH石川とMB山内がサーブでそれぞれ2本ずつエースを決めるなどして連続得点を上げて19-8と日本が一気に点差を広げます。その後も日本の勢いは止まらず、OP西田のサービスエースやパイプ攻撃などで22-9とすると、最後はMB小野寺のスパイクが決まって25-10でこのセットも危なげなく日本が取ります。

第3セット、エジプトはOHエルホシニーとOHデヨをスタートから起用します。序盤にそのOHエルホシニーのスパイクなどで2-4とエジプトがリードすると、さらにOPハイカルのスパイクやサービスエースで8-13と点差を広げます。日本もOH石川のスパイクやOH髙橋藍のブロックなどで19-20と1点差まで詰め寄りますが、OHデヨのサービスエースなどで19-23とエジプトがまた点差を広げます。そこから日本もOP西田のサービスエースなどで22-23とするも、最後は長いラリーからMBセウディのクイックが決まって23-25でこのセットをエジプトが取ります。

第4セット、序盤は競った展開となりますが、OPハイカルのスパイクや日本のスパイク失点などで7-12と大きくリードします。ここで日本はセッターを山本龍に替えます。そこからOP西田が連続してスパイクを決めるなどして10-12としますが、その後はサイドアウトの取り合いとなり点差が縮まりません。終盤にOH髙橋藍のサーブからOH石川がスパイクを決めて21-22と1点差まで詰めますが、あと1点が出ず、最後は絶好調になったOPハイカルが決めきって23-25としてこのセットもエジプトが取ります。

第5セット、日本はS山本龍を引き続き起用します。序盤にOH髙橋藍にスパイクミスが出て2-4となりますが、すぐに自らのサービスエースで4-4の同点に戻します。その後はサイドアウトの奪い合いになりますが、エジプトのミスで10-9と日本が逆転に成功します。しかしOH石川がブロックに捕まり12-13とエジプトに再逆転を許すと、そのまま最後はOHエルホシニーがスパイクを決めて13-15でこのセットをエジプトが取り、日本は2-3でエジプトに逆転負けを喫しました。

個人的MVP

日本:山本龍

第4セットの劣勢の場面から途中出場し、丁寧で献身的なセットでチームを助けました。残念ながら勝利の救世主になることはできませんでしたが、今後の試合でもキープレイヤーとなれる予感がしました。ただし個人的に第5セットの最後のサーブはミスしてもいいから思い切り打ってほしかった。

※写真はアジア選手権時のもの

エジプト:OHエルホシニー・エイッサ

10得点、アタック効果率38.10%、サーブレシーブ効果率24.0%

第3セットスタートから投入されると安定したサーブレシーブと効果的なスパイクでチームを逆転勝利に導きました。特に第5セットはスパイク決定率83.3%で「打てば決まる」の無双状態でした。彼を攻略できなかったことが大きな敗因のひとつだったと思います。

感想など

前日になんとか回避できたはずの未来をこの日は跳ね除けることができませんでした。

フィンランド戦と同様に1、2セット目を危なげなく取ったあとに3セット目からまるでそれまでと違うチームのようにパフォーマンスが上がらずに3、4セットを失う。そしてエジプトには5セット目も奪われてしまいました。

こんな龍神NIPPONは今年一度も見たことありません。明らかにチームのなかで何かいつもと違うよからぬことが起こっています。特にキャプテンの石川は、今シーズンはここぞという時に必ずいいプレーを出してくれる存在でしたが、ここ2日間その石川らしいプレーが見られていません。

3セット目以降のエジプトのプレーがすばらしかったことは言うまでもないですが、日本がこれまで見てきた日本と明らかに違うのもまた事実。

今大会より前に今年の公式戦で敗れたのはポーランドとイタリアという日本よりも世界ランキングが上位の国だけ、さらにフルセットにもつれた試合は負けなしでした。その両方がまさかエジプトに破られるとは思いもしませんでした。

まだ正直頭の中でこの事象を整理できていませんが、これでもうパリ五輪の切符を掴むためには残り5試合で1敗もできなくなりました。

龍神NIPPONに今何が起こっているのかは正直知る由もありません。もう彼を信じて応援する他ありません。次のチュニジア戦までは1日空くので、そこで1度心新たにして、残りの5試合はいつも通りバレーボールを楽しんで勝つ彼らが見られることを信じています。

マジで頑張れ龍神NIPPON!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

順位表(2日目終了時点)

1.アメリカ 2勝0敗 6ポイント
2.スロベニア 2勝0敗 6ポイント

3.セルビア 1勝1敗 3ポイント(セット率1.33)
4.日本 1勝1敗 3ポイント(セット率1.00)
5.トルコ 1勝1敗 3ポイント(セット率0.75)
6.エジプト 1勝1敗 2ポイント
7.フィンランド 0勝2敗 1ポイント
8.チュニジア 0勝2敗 0ポイント

※上位2チームがパリ五輪出場権獲得

今後の試合予定

10月3日(火) vsチュニジア
10月4日(水) vsトルコ

10月6日(金) vsセルビア
10月7日(土) vsスロベニア
10月8日(日) vsアメリカ

※試合開始はいずれも19時25分から

Photo: FIVB, AVC

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