試合レポート

こんな彼らが見たかった!龍神NIPPON、チュニジアにストレートで快勝し大会2勝目!!

2023年10月3日

パリ五輪予選/ワールドカップバレー2023男子大会初3日目、日本代表はチュニジアと対戦し3-0(25-14, 25-16, 25-15)で勝利しました!

第1セットスタメン

日本

OH:髙橋藍、石川
MB:小野寺、髙橋健太郎
OP:西田
S:関田
L:山本

チュニジア

OH:ベンオトメン、ベンロムドハネ
MB:カドヒ、アグレビ
OP:ナガ
S:ベンスリメネ
L:フミッシ

※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

この試合のスタッツはこちら

試合レポート

第1セット、MB小野寺のクイックで日本が先制点をあげると、OH髙橋藍のサービスエース、今大会初スタメンのMB髙橋健太郎のブロックなどで5-1とリードを広げます。更にOH石川のスパイク、MB小野寺のブロックも決まって13-5と点差を広げます。そこからチュニジアもサイドアウトを取れるようになりますが、セッター関田がセンターエリアを中心に攻撃を組み立てて20-11と点差を縮めさせません。そのまま最後はOH髙橋藍のパイプ攻撃が決まり25-14でこのセットを日本が取ります。

第2セットもMB小野寺のスパイクとブロックで3-1とリードするとOH石川もスパイクとブロックを連続で決めて8-3と点差を広げます。さらにOP西田のスパイクとサービスエース、MB髙橋健太郎のクイックで17-9と日本がどんどん得点を重ねていきます。終盤にもOP西田とOH髙橋藍のサービスエースで23-12と点差を広げます。その後OH石川が途中出場Sムラベットのブロックに2度捕まりますが、最後はそのOH石川がしっかりとスパイクを決めきって25-16でこのセットも日本が取ります。

第3セット、日本はL小川をスタートから起用。このセットも序盤からOP西田のサービスエースやOH髙橋藍のブロックで3-0とスタートダッシュに成功します。さらにOH石川の連続パイプ攻撃、そしてOP西田の2本目のサービスエースなどで12-6と点差を広げます。終盤にもMB髙橋健太郎の2連続サービスエースや途中出場OH大塚のサービスエースなどで24-14とマッチポイントを握ると最後は相手のサーブがミスになり、25-15でこのセットも危なげなく取り切った日本が3-0でチュニジアに勝利しました。

個人的MVP

日本:S関田誠大

クイックやパイプなど持ち味であるセンターエリアからの攻撃を中心に組み立ててチームアタック決定率66%という高い数字を残しました。また衝撃の敗戦となったエジプト戦明けの試合で、各アタッカーの調子を取り戻させるかのような丁寧なセッティングでした。この試合は2枚替えがなく、リリーフブロッカーと交代するとき以外は常にコートに立たせられていたので、ブラン監督からもその辺りを任せられていたのかなと想像したりしました。

チュニジア:OHモハメドアリ・ベンオトメン

6得点、アタック効果率28.57%、サーブレシーブ効果率4.35%

チュニジアを攻守にわたり支えたベテランアウトサイドヒッター。

感想など

やっと僕たちが見たかった強い龍神NIPPONが見れました。

エジプトに衝撃的な大逆転負けを喫してから一夜明けた10月3日チュニジア戦。ここでもまだ初戦や2日目のような戦いしかできないようなら、今大会でパリ五輪出場権を獲得するのは諦める覚悟でした。

第1セット序盤から好調な滑り出しで、特に小野寺のクイックでの活躍が印象的でした。ただなんかまだエジプト戦を引きずっているのか、みんなの表情に硬さを感じていました。特に石川の表情は硬かった。

ただ第2セット序盤で石川がナガをブロックで止めた次のラリーで、高さ・パワー共に強烈な一打を相手コートに叩き込んだあたりから彼の表情もよくなったように見えました。ここまでの2戦は腰の状態がよくなく、トレーニングも思うように行えていない状態だったらしいですが、その不安を払拭するかのような豪快なスパイクだったと思います。現地で見られた方に実際どうだったか感想をお聞きしたいくらい。

そこから決定率100%!の高さのある健太郎クイック、西田の代名詞でもある豪快なサービスエースなど彼ららしいプレーが随所に見られました。また富田の変則的な起用方法も面白かった(ミドルブロッカーのところにリリーサーバーで入った富田がサーブレシーブでもそのままコートに残り、代わりにアウトサイドヒッターの石川がリベロと交代)。イタリアリーグでも同様の選手交代を見たことあったので「ブラン監督もこれやるのか!」とちょっと興奮しました(笑)

そんな感じで1、2セットを危なげなく取ります。

そして「魔の第3セット」へ突入。解説の中垣内さんも「『今のところは』いい」という言い方をしていたので、暗に第3セットはまだどうなるかわからないという意味を含めていたのでしょう。僕も心配でした。

ただ蓋を開けてみたらそれは杞憂に終わります。

第3セットはリベロ小川がスタートからコートイン。サーブレシーブに定評のある小川ですが、1セットだけの出場にも拘わらず3本のディグ(この日の髙橋藍と同じ数字)も上げてトランジッションアタックにも大きく貢献。

ここまでサービスエースも決めていた藍にブロックも出る。スパイクも高い高い、あなた跳び過ぎよ(笑)。

石川のパイプ攻撃もガンガン決まるし、西田もサービスエースが続く。さらに健太郎が苦手意識のあるサーブで終盤に2連続サービスエース!!これにはかなりビックリしました(笑)。

また途中出場の宮浦の豪快なスパイクや大塚のサービスエースも見れるなど、エキシビションのような盛沢山の内容でこのセットも締めくくり3-0で快勝しました!!!

得点もスタメンアタッカー5人がそれぞれ9~13得点をあげていて、この各選手に自信を取り戻させるようなセッター関田のトス配分には感服です。本人には得点はありませんでしたが、個人的には今日のMVPは間違いなくセッター関田でした。

とくかく、ここまで目前にしながら逃してしまっていたストレート勝利をやっと手にすることができました!長かった!でも、ここから再スタート!3セット目は呪縛から解放されたかのようにみんないい表情してバレーボールができていたと思いますので、残りの4試合もきっと大丈夫なハズ!!

ここからの4試合はまたさらに1段レベルが上がり1セット目から厳しい戦いになると思いますが、領域展開して呪いを払った龍神さんたちならきっとやってくれる!まずはトルコ戦、全力で応援しましょう!!!

順位表(3日目終了時点)

1.アメリカ 3勝0敗 9ポイント
2.スロベニア 3勝0敗 9ポイント

3.セルビア 2勝1敗 6ポイント(セット率1.75)
4.日本 2勝1敗 6ポイント(セット率1.60)
5.トルコ 1勝2敗 3ポイント
6.エジプト 1勝2敗 2ポイント
7.フィンランド 0勝3敗 1ポイント
8.チュニジア 0勝3敗 0ポイント

※上位2チームがパリ五輪出場権獲得

今後の試合予定

10月4日(水) vsトルコ

10月6日(金) vsセルビア
10月7日(土) vsスロベニア
10月8日(日) vsアメリカ

※試合開始はいずれも19時25分から

Photo: FIVB

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