試合レポート

宮浦健人ニサ、ラドムを3-1で下しリーグ5連勝!!

2023年1月13日

ポーランド男子バレーボールリーグ(プルスリーガ)第19節、宮浦健人所属でリーグ5位のニサは現地時間1月8日(日)にホームで同15位のラドムと対戦し、3-1(29‐27, 21-25, 25-20, 25-20)で勝利しました。

宮浦健人は各セットにリリーサーバーとして出場し、エースこそは出なかったもののチームのブレイクに絡む活躍でチームに貢献しました。

第1セットスタメン

ニサ

OH:エルグラオウイ(モロッコ)、ゲルジョット(ポーランド)
MB:ヤンコフスキ(ポーランド)、アブラモヴィッチ(ポーランド)
OP:ベンタラ(チュニジア)
S:ズコウスキ(クロアチア)
L:デムビエツ(ポーランド)/ ビニエク(ポーランド)

ラドム

OH:ウカシク(ポーランド)、フィルシュト(ポーランド)
MB:タムメマー(エストニア)、レマインスキ(ポーランド)
OP:シュルツ(ポーランド)
S:ノヴァク(ポーランド)
L:マスウォフスキ(ポーランド)

※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

この試合のスタッツはこちら

試合レポート

第1セット、序盤はお互いにサーブミスが続いて点差が広がりませんでしたが、そのあとOHフィルシュトが連続してスパイクを決めて6-8とラドムが一歩抜け出します。

ニサもOHエルグラオウイのサーブから自身のサービスエースを含む4連続ブレイクで11-8と逆転しますが、ラドムがすぐさまOHフィルシュトのサービスエースやOHウカシクのスパイクでブレイクを重ねて13-15と再びリードします。

そのまま終盤まで進んで22-24とラドムが先にセットポイントを握りますが、ニサがOHエルグラオウイのスパイクとブロックで24-24と土壇場で同点に追いついて試合はデュースに。

ニサはOPベンタラとOHゲルジョット、ラドムはOPシュルツにボールを集めてお互いに点数を重ねていきますが、最後にラドムのMBタムメマーのブロックがネットに触れてしまい29-27でこのセットをニサが取ります。

第2セット、ニサは序盤SズコウスキのブロックやOPベンタラのサービスエースなどで3連続ブレイクに成功して7-4とリードします。

その後もOPベンタラのスパイクを中心にサイドアウトをとりつつ、MBアブラモヴィッチのブロックやOHゲルジョットの事実上のエースなどでブレイクを重ねて、中盤17-12とニサがリードを5点まで広げます。

このままニサが行くかと思われましたが、ラドムがOHフィルシュトのアタックやブロック、MBタムメマーのサービスエース、MBレマインスキのブロックなどで一気にブレイクを奪って19-20と逆転に成功します。

そしてラドムは終盤にもMBレマインスキが2連続エースを決めるなどしてニサを突き放し、最後はニサにつなぎのミスが出て21-25でこのセットはラドムが奪い返します。

第3セット、ニサはOHエルグラオウイに代えてOHクファソフスキ(ポーランド)、MBヤンコフスキに代えてMBゼルバ(アルゼンチン)をスタートから起用します。

序盤はMBレマインスキに再びエースが出て2-4とラドムが先行しますが、ラドムにミスが続きさらにOPベンタラにブロックポイントが出て8-7とニサがすぐさま逆転します。

そのあと片方がもう一方に挑発したのかネットを挟んで激しい言い合いになり両者にレッドカードが出る事態になりましたが、その後もOPベンタラのスパイクやサービスエース、リリーサーバー宮浦のサーブからブレイクを奪って17-14とニサがリードを広げます。

終盤ニサはSズコウスキがトスを散らして全員でサイドアウトを取っていき、最後はラドムのサーブがミスとなって25-20でこのセットをニサが取ります。

第4セット、序盤は第1セットと同様にお互いのサーブミスでサイドアウトが続く形となりますが、5-5からニサがOHゲルジョットのスパイクでブレイクを奪って9-6とリードします。

更にそのOHゲルジョットのサーブから自身のサービスエースやOPベンタラのスパイクで12-7とニサが点差を5点まで広げます。

ラドムもMBレマインスキのブロックやニサのミスで13-12と1点差まで迫りますが、その後ニサのサーブが走ってそこからOPベンタラやOHゲルジョットのカウンターアタックが決まり19-14と再び点差を5とします。

そしてそのまま2人のスパイクでサイドアウトを取る形で終盤まで進み、ニサがマッチポイントを握ると最後はMBアブラモヴィッチがOHウカシクをブロックでしとめて25-20。

この結果3-1でニサがラドムを下してリーグ5連勝となりました。

MVP:OPワシム・ベンタラ(24得点(うちサーブ2、ブロック4)、アタック決定率49%)

宮浦はサーブを6回放ち2ブレイクするも得点はなし。

これでニサは通算11勝8敗35ポイントで暫定5位を維持。

次節は現地時間1月16日(月)20:30(日本時間翌4:30)から、アウェイで同4位のザクサ・ケンジェジンコジレと対戦します。

前半戦のレポートはこちら↓

感想など

ラドムは下位チームだったので、3-1で勝って無事勝ち点3を手にすることができてよかったです。

やっぱりサーブレシーブで崩されてしまうと連続失点してしまいますが、前回の試合で宮浦もコメントしていたように相手以上にサーブで攻めていけばニサは強いですね。

この試合は普段ジャンプサーブを打つ選手もジャンプフローターを打つ場面が多かったように感じたので、ラドムがジャンプフローターに弱いというデータがあったのかもしれませんが、いずれにせよそれが功を奏した結果となりました。

宮浦は3セット目こそサーブで連続ブレイクに貢献しましたが、この日はゲルジョットに持ち上げられることがなくて残念でした(笑)。

MVPのベンタラは前回のベウハトフ戦に続いて好調を維持していますね。

ニサの勝利を思えばいいことですが、宮浦のOPとしての出場機会を願えばちょっと複雑…。

どうにかまたOPとしてスタメンで出て、今度はしっかりと最後までコートに立ってチームが勝つ瞬間を見たいものです。

そろそろ来シーズンの移籍の話が出ているでしょうし、オポジットはチームの中でも先に決まりやすいポジションではあると思うので、早いタイミングでアピールできる機会が訪れるといいのですか。

これはもう祈るしかなさそうです。

またこの試合はゲルジョットのサーブが副審の人に直撃したり、もめてお互いにレッドカードが出るなどなんかトラブルの多かった試合でもありましたね(笑)。

お互い同時にレッドカードと言えば、僕がポーランドで初めて見たポーランド代表の試合で、当時のキャプテンのクビアクとイランのムーサビが試合中にもめて同時レッド食らったのを思い出しました(笑)。

選手の生涯レッドカード枚数も地味に気になりますね。

クビアクはやっぱり多そう(笑)。

それとこの試合を見ていて思ったのは会場のお客さんの反応。

第1セット終盤にラドムのセッターのセットがドリブルっぽくなったときに、お客さんが一斉に抗議のような反応していましたが、こういうのって日本の会場ではあまり見られないんじゃないかなと。

ドリブルしたかしてないかの判断はバレーボールをよく見ている、よく知っている人にはわりわかりやすいんですけど、そうではないと判断が難しいし、そもそもそういったルールがあることを知らないことも多いと思います。

そういう意味でポーランドファンはよくバレーボールを知っているんだなと改めて思った場面でもありました。

相手のラドムは成績不振でシーズン途中に監督が交代しました。

ここまではポーランドリーグではよくある話なんですが、新しく就任した監督はなんとそれまでチームでスタメンセッターとして出ていた選手!

この試合ではOHフィルシュトやMBレマインスキ、OPシュルツが一定のパフォーマンスを見せていましたが、チームは監督交代後もなかなか勝てておらず厳しい状況が続いています。

とにかく貴重な勝ち点3!

特に後半戦はホームゲームが少ない中、こうしてホームのファンの前で勝利をおさめられたのは良かったと思います!!

次は強豪のザクサ・ケンジェジンコジレが相手。

前半戦は勝利しましたが、そのときは相手のOPがスタメンの選手ではなかったのでそこに助けられた部分が大きかったと思います。

今回はきっとフルメンバーで挑んでくるでしょうから、いいゲームになりそうな予感です。

次の試合は現地取材行きます!よろしくお願いします!!

写真:PSG Stal Nysa

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