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パリ五輪予選(OQT)ワールドカップバレー2023男子大会の対戦チームを紹介

2023年9月29日

いよいよ9月30日(土)に開幕が迫ったパリ五輪予選ワールドカップバレー2023男子大会。

本記事では日本代表が戦う対戦チーム7カ国の紹介をします!

対戦スケジュール

9月30日(土) vsフィンランド
10月1日(日) vsエジプト

10月3日(火) vsチュニジア
10月4日(水) vsトルコ

10月6日(金) vsセルビア
10月7日(土) vsスロベニア
10月8日(日) vsアメリカ

試合開始はいずれも19時25分から。

8チーム中上位2チームが来年行われるパリ五輪の切符を獲得するので、全7試合で少なくとも6勝する必要があります。

日本代表

メンバー

*1 西田 有志 OP 2000 187 パナソニック
*2 小野寺 太志 MB 1996 202 サントリー
*4 宮浦 健人 OP 1999 190 パリ(フランス)
*5 大塚 達宣 OH 2000 195 パナソニック
*6 山内 晶大 MB 1993 204 パナソニック
*8 関田 誠大 S 1993 175 ジェイテクト
10 髙橋 健太郎 MB 1995 201 東レ
11 富田 将馬 OH 1997 190 東レ
12 髙橋 藍 OH 2001 188 モンツァ(イタリア)
13 小川 智大 L 1996 175 WD名古屋
14 石川 祐希(C) OH 1995 192 ミラノ(イタリア)
20 山本 智大 L 1994 171 パナソニック
29 山本 龍 S 2000 185 ブカレスト(ルーマニア)
30 甲斐 優斗 OH 2003 200 専修大学

監督:フィリップ・ブラン(フランス)

チーム紹介

世界ランキング:5位

46年ぶりの主要世界大会でのメダル獲得となったネーションズリーグでの銅メダルに続き、アジア選手権でも2大会ぶりの優勝を果して波に乗っている「龍神NIPPON」ことバレーボール男子日本代表。キャプテン石川祐希を中心としつつも、髙橋藍や西田有志、さらに重要な試合で大きな活躍を見せた宮浦健人など多くの選手が力をつけ、「誰が出ても強いチーム」への変貌を遂げています。コースを突いた強力なサーブと堅く組織的な守備からラリーを制するゲームスタイルで、今世界で最も対戦を嫌がられるチームのひとつとなりました。ランキング上位のアメリカだけでなく、スロベニアやセルビアといった強豪との試合も厳しいものになると思いますが、個人的には今の彼らならやってくれる気しかしていません。それくらい今の彼らは強いです。

対戦チーム紹介

フィンランド

世界ランキング:28位

2010年代前半はヨーロッパ選手権ベスト8、世界選手権でも9位と存在感を見せていましたが、近年は目立った成績を残せていません。今年の欧州選手権でもグループ予選最下位での敗退を喫しましたが、同グループ2位通過だったクロアチアにストレート勝利、昨年の世界選手権でベスト8だったウクライナをフルセットに持ち込む活躍を見せました。とても若いチームなので何かきっかけを掴めれば化ける可能性を秘めているでしょう。

注目選手:ルカ・マルッティラ

197cm/ 20歳/ アウトサイドヒッター
所属:モンペリエ(フランス)

フィンランドの若手のホープ。昨クラブシーズンはモンツァ(イタリア)でプレーし、3人目のアウトサイドヒッターであったため途中出場が多かったもののトップリーグでの経験を積んだ。来季のフランスへの移籍もレンタル移籍となっているので、また成長した近い将来イタリアリーグで活躍することになるでしょう。思い切りのあるスパイクとミスの少ないジャンプサーブが武器。

エジプト

世界ランキング:19位

今年4大会ぶりにアフリカ王者に返り咲いたエジプト。30歳以上のベテラン陣がチームの中心を担います。8月に日本が練習試合をしたときには日本が4-0で勝利したので今回も日本の勝利は堅いと思います。しかしオリンピックにはアフリカから最低1チーム出場することができるので、エジプトとしてはいかにランキングを落とすことなくこの大会を終えられるかが重要となるでしょう。

注目選手:ホッサム・アブダラ

203cm/ 35歳/ セッター
所属:Al-Ahly SC

今年のアフリカ選手権でMVPを受賞したキャプテン。ベテランの経験値と203cmの高さからのセットアップでチームを引っ張る。兄も元代表セッター。

チュニジア

世界ランキング:18位

エジプトとアフリカ最上位の椅子を争うのがチュニジア。前回の東京オリンピックは見事出場を果たしましたが、今年のアフリカ選手権では準々決勝でカメルーンに敗れ5位に終わりました。こちらもエジプト同様にベテラン中心のチーム構成になっています。

注目選手:ハムザ・ナガ

191㎝/ 33歳/ オポジット
所属:Espérance Sportive de Tunis

チュニジアを長く支えるベテランオポジット。191cmと小柄ながらしなやかなジャンプからのスパイクで得点を重ねる。東京オリンピックでは日本の宮浦と元チームメイトのOPベンタラがスタメンでしたが、ベンタラが代表を退いたことで再びこの選手がスタメン復帰することとなりました。

トルコ

世界ランキング:14位

今年のチャレンジャーカップで優勝して来年のネーションズリーグの出場権を獲得するなど今最も勢いのあるチームのひとつ。トルコのバレーボールと言えば女子のイメージが強いですが、男子も着々と力を付けてきています。8月の強化試合では日本に対しても3-1と勝利を収めました。公式戦ではないとは言え今年の日本から3セット奪った実力は侮れません。その後の欧州選手権では結果的に3位となったスロベニアに対してもフルセットの戦いを見せています。

注目選手:アディス・ラグンジア

211cm/ 24歳/ オポジット
所属:チヴィタノーヴァ(イタリア)

ボスニアヘルツェゴビナにルーツを持ち、躍進するトルコを支える若き大型ポイントゲッター。既に世界トップのイタリアリーグで3シーズンプレーしていて経験値も高い。まだまだプレーに波がありますが、ノッた状態でのサーブとスパイクは手のつけようがないほど。同じく代表選手の弟ミルザと共に初の五輪を目指します。

セルビア

世界ランキング:9位

多くの選手が世界のトップリーグで活躍するセルビア。しかしオリンピックからは2012年のロンドン五輪以降遠ざかっています。セルビアはミドルブロッカーが強力で、ブロックを中心としたディフェンスとどこからでも得点できる攻撃力が武器。今年のネーションズリーグでは日本が3-1で勝利しましたが、合流したベテランとヨーロッパ選手権で経験を積んだ若手が上手く融合して、さらに手強いチームになっていることは間違いありません。

注目選手:ドラジェン・ルブリッチ

205cm/ 29歳/ オポジット
所属:フェネルバフチェ(トルコ)

セルビアのポイントゲッター。難しいハイボールでも丁寧かつパワフルに打ち切り、今年のネーションズリーグでも日本を苦しめました。スタメンのアウトサイドヒッター2人の経験値がまだまだ浅い分、彼への負担も大きいでしょう。安定感のある選手だけに、対峙することとなる石川・髙橋のブロック、そしてリベロ山本のディグでなんとかプレッシャーをかけていきたいところ。

スロベニア

世界ランキング:8位

今年のヨーロッパ選手権では3位に入り3大会連続でのメダル獲得となった強豪ですが、オリンピックへの出場はまだありません。ただ2010年代半ばからのスロベニアの躍進を支えたOHウルナルト(ジェイテクト所属)らの年齢を考えると彼らにとってパリ五輪が最後のチャンス。ネーションズリーグでは準々決勝で日本と対戦し、そのときには日本が3-0で勝利しました。しかしヨーロッパ選手権での勢い、そしてオリンピックに懸ける思いのぶつかり合いで、より難しくアツい試合になること必死でしょう。

注目選手:ロク・モジッチ

200cm/ 21歳/ オポジット
所属:ヴェローナ(イタリア)

今年のネーションズリーグでは主にアウトサイドヒッターとしてプレーしていましたが、その後のヨーロッパ選手権ではオポジットとしてプレーし、ライト側からの高さとキレのあるスパイクでスロベニアの銅メダル獲得に大きく貢献しました。また身体を目いっぱい使って喜びを表現するその姿はチームに勢いをもたらします。髙橋藍との同級生対決にも注目したい。

アメリカ

世界ランキング:2位

バレーボール発祥国であり強豪国。今年のネーションズリーグでも準優勝しており、このグループの中で名実ともに最もパリ五輪に近いチームでしょう。どのポジションをみても世界のトップリーグで活躍するハイレベルな選手が揃っており、これを崩すのは至難の業です。またアメリカはランキング上位の国で唯一今年まだ対戦していない相手。仮に前日までにパリ五輪の切符を獲得してこの試合が消化試合になろうとも、全力でぶつかって大きな勝利を掴みに行ってほしい。OHラッセルとOHジェスキーはどちらも日本のVリーグでプレーします。

注目選手:トーリー・デファルコ

198cm/ 26歳/ アウトサイドヒッター
所属:ジェシュフ(ポーランド)

平均年齢高めなアメリカ代表の中では若く、これからのアメリカ代表を背負っていく選手。抜群の運動能力からの高さとパンチ力、さらにビーチバレーで培ったテクニックで得点を量産していきます。ただ個人的な印象では大事な試合でなかなか本来の実力を発揮できないメンタルの弱さを抱えているようなので、なんとかプレッシャーをかけて調子を抑えたいところ。

順位予想

1位 アメリカ
2位 日本
(ここまでパリ五輪出場権獲得)

3位 スロベニア
4位 トルコ
5位 セルビア
6位 フィンランド
7位 エジプト
8位 チュニジア

冷静に考えても今の日本代表ならばオリンピックの切符を獲得できると思います!山場はセルビア戦とスロベニア戦!

そして欲を言えば最後にアメリカに勝つところを見たい!!

頑張れ龍神NIPPON!!!

写真:FIVB、CEV、AVC

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