インタビュー

「ポーランドで自分も熱くなれるなと感じています」 宮浦健人インタビュー in ニサ(ポーランド)

2023年2月22日

2022/23シーズン、日本のVリーグを飛び出してバレーボールの本場ポーランドでプレーしている日本代表オポジットの宮浦健人選手にインタビューを行いました(取材日:2023年2月5日)。

―改めてシーズンが始まってからここまでのポーランドリーグについていかがですか。

宮浦:来る前から欧州チャンピオンズリーグで昨年とおととしにポーランドリーグのチームが優勝したり、リーグ内にナショナルチームで活躍している選手がたくさんいることは知っていました。やっぱりイタリアリーグが注目されがちですけど、それに引けを取らないぐらいレベルの高いリーグだと思っていたので来る前からすごく楽しみでした。実際来てからもチーム内のレベルであったり、チーム数が多い中でもどこのチームもレベルがすごく高かったので、本当に自分個人として成長できる場所に来れたのかなと思います。また今まで自分が経験してきたものに比べると身体的な部分でも強いなと感じました。あとはギャップという部分で言うと、ポーランドにはパワーとか高さで勝負する選手がいる中で、細かい技術で勝負する選手もたくさんいます。そうした細かい技術についても自分が思っていた以上に学ぶことができています。

―今シーズンの中で一番印象に残ってる試合はどれですか。

宮浦:チームとしてはザクサ(・ケンジェジンコジレ)戦(3-0でニサが勝った試合、ザクサは昨年の欧州王者)だったり、スクラ(・ベウハトフ)戦も2セットダウンから勝てたという部分で自分の印象には残っています。個人としては、グダンスク戦はプレータイムも長かったですしパフォーマンスも悪くなかったので良かったなと思います。あとはリヴィウ戦、スターティングメンバーで試合に出たんですけど、そこで自分のパフォーマンスが出せず悔しい結果なったというところで印象に残っています。

リヴィウ戦では調子が上がらず途中交代を余儀なくされた

―ニサというチームはどういうチームですか。

宮浦:本当にポテンシャルがあるチームだと思います。ゲルジョット選手(ポーランド)であったり、ワシム・ベンタラ選手(チュニジア)だったり、そういう高さやパワー、身体的なポテンシャルがある選手が多いチームだなというのはすごく感じていて、それを生かしたサーブだったり、ハイボールを打ち切れるという部分が強みなのかなと感じます。ファンやサポーターという部分では、自分がキャリアの中で体験したことのないような熱いファンがたくさんいて、本当に試合をやっていてすごくやりがいを感じますし、本当に自分もすごく熱くなれるなと感じています。そこはやっぱりいい文化だなと感じます。

ホームゲームは毎回満席近く席が埋まる

―ニサのプリンスキ監督はどんな監督ですか。

宮浦:ミドル出身というところでブロックにすごく細かいというか、しっかり相手に対してのブロック戦術をすごく考えられている監督なのかなと思います。あとは選手起用についてはよく選手を代える監督で、それがハマって勝つこともあったので本当にすごいなと思いました。

―以前プリンスキ監督とお話したときにあまり英語が得意ではない印象を受けたのですが、監督とのコミュニケーションはどうですか。

宮浦:僕もそんなに英語を喋れるわけではないので、簡単な言葉ではやりとりできているのかなと思います。

宮浦選手とプリンスキ監督

―ニサは選手同士の仲がすごく良いように見えますが、宮浦選手が特に仲良くしている選手は誰ですか。

宮浦:まずはラファウ(・ブシェク)選手(ポーランド)。彼は、今は違う場所に引っ越しちゃったんですけど、12月くらいまでは近所に住んでいました。一緒に車で練習に行ったり、彼の家にも招待してもらったりして、本当にたくさんいろんな話もしました。ロッカールームでも隣の席なのでそこで話もしますし、ミーティングとかの通訳もしてくれるので、本当にいろいろ助けてもらっています。本当に仲のいい選手のひとりです。

宮浦選手とブシェク選手(本人提供)


宮浦:あとはニコラス・ゼルバ選手(アルゼンチン)。生まれが99年で同い年なので、本当にすごく仲がいいというか、なんかふざけ合ったりしている仲です(笑)。ペッパー(対人パス)の相手もニコラス選手ですし、ホテルで同部屋なのも毎回ニコなので、彼とも本当に仲がいいですね。また彼は熱い選手で、そこがすごくいいなと思っています。本当に自分に厳しいし、負けず嫌いというところなどすごく大事なものを持っているなと思うので、そこはリスペクトしていますね。

宮浦選手とゼルバ選手


宮浦:あとはズコウスキ選手(クロアチア)とかワシム選手も一緒に遊びにも行ったし、パトリック(・シュチュレク、ポーランド)も2枚替えで一緒に出る場面が多くてトスもたくさん合わせています。彼もかなり陽気なキャラなので、すごくふざけあったりもしています。みんな本当に優しくて面白いのですごく仲良くやらせてもらっています。

―チームメイトとは普段どんなことを話しますか。

宮浦:日本のアニメ、文化だったり、ポーランドの文化だったり、あとはちょっとふざけた話(笑)。アニメはみんな好きですし、あとは相撲とか柔道とか空手とかについても聞かれますね。僕が一番びっくりしたのは、ポーランドではノリアキ・カサイ(葛西紀明、スキージャンプ選手)がすごく有名なことです。「なんで知ってんの?!」みたいな(笑)。日本人でも知っている人はそんなに多くはないと思いますけど、ポーランドではみんな知っていますし、また自分が知らない日本人のスキージャンプ選手も知っているのですごいなと思いました(スキージャンプはポーランドで大人気スポーツのひとつ)。

―アニメでは何が話題にあがりますか。

宮浦:やっぱりドラゴンボールですね。あとは人気なもので言うとナルトとかですね。

―チームメイトの中で特に日本のアニメや漫画が好きな選手は誰ですか。

宮浦:ベンタラ選手はめっちゃ好きですね。あとはニコ(・ゼルバ)も好きです。ベンタラ選手はナルトがめっちゃ好きって言ってました。あとラファウの子どもはポケモンが大好きなので、一緒にニンテンドースイッチでポケモンやったりします(笑)。

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