インタビュー

「ポーランドで自分も熱くなれるなと感じています」 宮浦健人インタビュー in ニサ(ポーランド)

2023年2月22日

―ポーランドリーグには各国から一流選手が集まっているかと思いますが、今シーズンポーランドリーグで活躍している選手のなかでドリームチームを作るとしたら誰を選びますか。

宮浦:そうですね。アウトサイドヒッターはデファルコ。対角は…むずかしいですね、コヴァチェヴィッチかな。ミドルブロッカーはビエニエクとタクファム。あとオポジットはブトリン。セッターは、なんだかんだ言ってトニウッティですね。リベロはペリー。

―それぞれの選手を選んだ理由を教えてください。

宮浦:サイドのデファルコ(アメリカ、ジェシュフ所属)はレセプションもできるし、スパイクも他の選手にはない独特の速さを持っていてかついろんな引き出しを持っているという部分で、本当に厄介な選手だなと思います。何よりパンチ力があるのでブロックに当たっても吹っ飛ばされることも多いし、ブロックを抜けてきてもなかなか拾えない強いスパイクが来るのですごいなと思います。サーブもやっぱりいいものを持っているので、本当にオールラウンダーだなという感じですね。

トーリー・デファルコ(OH、198cm)

宮浦:あとコヴァチェヴィッチ(セルビア、ザビエルチェ所属)は、なんか知らないけど「そこ抜けてくる?!」みたいなところを抜いてくるし、「ブロックのどこを見て打ってるの?!」みたいな予想外なプレーもしてきたりします。今年のザビエルチェは彼がチームの中心となっていて、彼のおかげで勝った試合がたくさんありました。高さとかパワーとかはあんまり感じられないですけど、いろんな技を駆使して決めてくるあたりがすごいというか、かっこいいなというか、痺れますよね。

ウロシュ・コヴァチェヴィッチ(OH、197㎝)

宮浦:次はミドル。ビエニエク(ポーランド、ベウハトフ所属)は本当に、ひとことで言うとエグいです(笑)。まずサーブがハイブリッドなのに120km台で打ってくる。なおかつ精度も高いし、本当にサービスエースを量産してきます。自分たちと対戦したときも、もう見ていて「ああ、これは無理だな」というボールがたくさんありました。それだけのサーブを持っているミドルというだけでもエグいし、攻撃に関しても2枚ブロックついていても上から長いコースに打ってくるんで、本当にえげつないミドルだな、エグいなと思いました。止められないなと。しかも平気で1試合20点くらい取ってくるんですごいなと思います。

マテウシュ・ビエニエク(MB、210cm)

宮浦:あとタクファム(ノルウェー、スヴァウキ所属)に関しては、ポーランドリーグに来て初めて見た選手なんですけど、まずは攻撃のバリエーションが多くて、ずらしたりしてすごく幅を使ってくるので超厄介です。また今のスヴァウキのセッターのサンチェス選手(アルゼンチン)と組むことによって、よりクイックベースの組み立てになってタクファム選手がすごく生きている感じがするので、スヴァウキの一番の要注意人物かなと感じています。

アンドレアス・タクファム(MB、201㎝)

宮浦:オポのブトリン選手(ポーランド、オルシュティン所属)は、身長は全然大きくないんですけど、本当にひとことで言うとザ・オポジットと言う感じで、パワーもヤバいし勝負所のぶっ飛ばしもすごいです。もちろんコースに打つという部分でもきっちりラインに打ってくるし、本当に自分にとってもお手本となるような選手かなと思っています。本当にザ・オポジットという、「ここ!」という勝負どころの競った場面で決めてくるし、競った場面でサーブが回ってきてサービスエース取ってくるんで、なんか見ててこういう選手になりたいなというのは思います。めっちゃ好きな選手ですね。

カロル・ブトリン(OP、194㎝)

宮浦:セッターのトニウッティ選手(フランス、ヤストシェンブスキ・ヴェンギェル所属)は、小さいしそこは弱点ではあるんですけど、そこをカバーする上手さを持った選手です。やっぱりクイックの使い方も上手いし、クイックに引きつけてパイプだったりサイドの攻撃を組み立ててくるので、身長が低くても長年このリーグのトップチームでやっていけている理由がすごくわかりました。シンプルに上手いし、クイックベースでサイド、パイプに散らしてくる独特なテンポがあって、すごく上手いなと思います。

ベンジャミン・トニウッティ(S、183㎝)

宮浦:リベロのペリー(オーストラリア、グダンスク所属)はオールラウンド。レセプションもディグも本当に上手くて、それが数字でも出ているので、ポーランドリーグでナンバーワンというのは証明されています。レセプションにおいてはグダンスクではマルティネス選手(アルゼンチン)と2枚で取るケースがあって守備範囲がかなり広いですが、それでも数字を残しているので本当にトップなんだなと思います。またディグでもやっぱりかなり拾うし、僕たちとやったときも「拾われた」という感覚があるので、本当に嫌な選手だなと思います。あとスパイク強いなと思いました(笑)。

―リベロなのにスパイク強いんですか?(笑)

宮浦:スパイク練習のときに打っているのを見て、スパイク強いなと思いました。リベロなのにスパイク強いんです(笑)。

ルーク・ペリー(L、180cm、SJ331cm、スパイクが強い)

―ありがとうございました。狙ったわけではないと思いますが、7人全員違うチームからの選出となりましたね。

宮浦:そうですね。本当に各チームにエグいプレイヤーがいるので、ニサもそこに入るくらいの選手、ベンタラとゲルジョットがいますし。いやあ、エグいですねどのチームも(笑)。

―ポーランドリーグはレギュラーシーズンも残りわずかとなり、4月からはプレーオフが待っていますが、この残りのシーズンをどう過ごしていきたいですか。

宮浦:まずはやっぱりプレーオフ、本当にそこを目標にして1試合1試合を戦う、100%そこに自分たちのパフォーマンスを出すことがすごく大事かなと思っています。今は本当に数チームがポイントですごく拮抗しているので、勝てば順位が上がるし負ければ下がる。そんな1試合も落としたくないという感じなので、本当に目の前の試合に100%を出す。そのための準備がすごく大事だと思います。

―プレーオフ進出のその先はいかがですか。

宮浦:もちろん優勝を目指すという部分もありますが、プレーオフにまずは出て、もし出たらその先の目標は正直わからないですけど、プレーオフで最後に集大成を見せるという意味で自分たちのベストを出すだけかなと思います。

―最後にファンの方々にむけてメッセージをお願いします。

宮浦:まず僕たちはプレーオフを目指しているのでそこにまずフォーカスして頑張りたいと思いますし、ファンの皆さんにいい試合を見せられるように、いい結果報告ができるように目の前の試合に100%出すことをやっていきたいと思います。あとは個人としても試合に出場したら本当にそこでチームに貢献できるように準備していきますし、本当にファンの皆さんが喜んでいただけるようなパフォーマンスをしたいと思います。引き続き応援よろしくお願いします!

宮浦健人

1999年2月22日生
ポジション:オポジット
身長:190㎝
最高到達点:347cm
所属:鎮西高→早稲田大→ジェイテクトStings→ニサ(ポーランド)

写真:PSG Stal Nysa、PZPL、筆者撮影、本人提供

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