観戦・取材日記

欧州排球取材記7:偶然泊まった民宿がバレーボール一家だった件

2023年2月9日

先日2月4日に宮浦選手が所属するニサのホームゲームの取材に行ってまいりました。

彼これ今シーズンニサに行くのはもう5回目です。

ワルシャワからニサまでは電車を乗り継いで4時間半~5時間半かかるので決してそれほど近くはないんですけど、まあバレーボール好きですし、ニサのファンはアツいから会場かなり盛り上がるし、もしかしたら宮浦君がスパイカーとして大活躍する試合になるかもしれないしそれを見逃したくない、みたいないろんな誘因があるので行けるときには行くスタンスです。

この日は当日の8:45ワルシャワ中央駅発の電車を利用しましたが、その電車かなり遅れて乗継予定の電車に乗れるかとてもハラハラしました。

となり駅始発の電車だったのに何があったのやら。

時刻表、この時点では25分の遅れでしたが結果40分くらい遅れました。

結局乗継の駅で電車が待っていてくれていたのでよかったです(日本では接続待ちは当たり前ですがこちらではそうではないです(笑))。

そしてこの日はニサの湖に近い民宿みたいなところに宿を取りました。

チェックインするときにそこのオーナーさんに「バレーボールの試合を見に来たの?」の聞かれました。

バレーボール大国ポーランドにおいてもわざわざバレーボールを見に来るアジア人は珍しい存在なので(笑)、僕はその質問にかなり驚きました。

なぜわかったのか聞いていみると、そこの家族はお父さんもお兄さん(弟さん?)も元バレーボール選手→コーチで、ニサの試合にもよく見に行くから日本人選手がいることも知っていたとのことだったのです。

その後そのお父さん(81歳)と僕のたどたどしいポーランド語でお話したのですが、それがめっちゃすごい人で、選手時代よりは主にコーチ時代がすごくて、80年代にポーランド男子代表のアシスタントコーチやポーランド女子代表監督も務められていたほど。

今のニサの監督であるプリンスキさんも指導したことがあるとおっしゃられていました。

またその息子さんもポーランド男子ユース・ジュニア代表監督やイスラエルシニア代表監督などを務め、現在はイスラエルのU23の監督をされているとのこと。

お家にあったトロフィーの数々

ちょうどテレビでポーランドリーグの試合をやっていたので一緒に見ながらお話をしていました。

話の途中でなかなか選手の名前が出てこないお父さんに僕がポンポンとポーランド人選手やポーランドリーグの外国人選手の名前を言えるので、「よく知ってるね!」と感心してもらえました(笑)。

そのお父さんに宮浦君について聞いてみると、「アタッカーとしてほとんどプレーを見ていないからなんとも言えないけど、サーブはいいものを持っている」的な回答をいただきました。

残りのどこかの試合でちゃんとオポジットとしてのプレーできれば、また改めて意見を聞いてみたいなと思いました。

その後、ニサの会場へもそのお父さんに送ってもらいました(感謝)。

試合開始の1時間前に着いたのでまだまだお客さんはまばら。

それでも選手たちはすでにコートにいて、チーム全体でのウォームアップが始まるまで各々準備をしていました。

宮浦君の生存も確認(笑)。

自分の席の目の前でニサのメンバーがストレッチをしていたわけですが、改めて見るとみんな太ももデカいな~。

僕も毎日バレーボールをやっていたころは太ももパンパンで、ジーパンを買うときもウエストガバガバなのに太もも部分がパンパンということがよくありました(したがってスキニーパンツなんてはけたものではなかったです(笑))。

しかし最近は自分でバレーボールを全然やっていないので僕の太ももはしぼんでいくばかりです。

ポーランドにも日本の社会人サークルみたいなものもありはするんですが、日本のそれと比べるとちょっとレベルが低いのでつまらなくなって続きませんでした…。

日本は、シニア代表はまだ現在世界トップに近づいている段階ですが、アマチュアや社会人サークルレベルは間違いなく世界トップだと思います。

またこの日はニサのユニフォームが、クラブ創設75周年記念仕様になっていました。

正直、通常のニサのユニフォームには、特にホームの黄色ユニにややダサさを感じていましたが、この75周年記念ユニはシンプルにかっこいいなと思いました。

試合前に話した宮浦君も「これいいっすよね」と言ってました。

ニサは1948年創設なので今年2023年で75周年。

ちなみに今シーズンのプルスリーガ参戦チームで一番歴史が古いのは1921年創設のラドム(102年)、日本のVリーグチームだと1931年創部のJT(92年)が一番の古参ですね。

そうこうしているうちにお客さんも入ってきました。

前回来たときは平日夕方スタートの試合だったのでおじいちゃん率高めだったのですが、この日は土曜日で若い人も多かったです。

本当に老若男女いろんな人が見に来ていて、この日も全2500席中約9割の2200席以上が埋まっていたようです。

人口4万4千人ほどの小さな街なんですが、流石の人気です。

サーブ練習時の宮浦君、背中がデカい

そんなこんなで試合が始まりました。

この試合のレポートや感想はこちら↓

試合は見事にニサのストレート勝利!

ニサ、勝利の儀式はいつ見てもよいものです。

でも本当にこの日の会場の盛り上がりがすごかったです。

応援団のドラムの音にあわせてみんなハリセンをたたいたり、セットポイントになったときにはみんな席から立ちあがって「Ostatni! Ostatni!(ラスト!ラスト!)」と連呼する。

これぞホームゲームといった、とっても熱気あふれる会場でした。

この感覚を覚えてしまうとまた行きたくなっちゃうんですよね(笑)。

試合の内容ももちろん大事ですが、このファンやお客さんが作りあげる雰囲気が、バレーボールのエンターテインメントとしての価値を何倍も引き上げてくれて「また行こう!」と思わせてくれるんですよね。

試合後、宮浦君にコメントをもらいました。

でもこのコメントをもらう前にも多くの地元ファンが宮浦君にサインや写真を頼んでいたので僕も順番待ちしていました(笑)。

出番が少ない中でもこれだけ地元ファンに愛してもらえているのは、同じ日本人としてもとても嬉しいです。

また今回は宮浦君のよき友人でありライバルでもあるオポジットのベンタラ選手にもお話を伺いました。

ベンタラ選手はニサのナンバーワンポイントゲッターで、リーグ内でもトップレベルのオポジット。

来季はイタリアのビッグクラブであるペルージャに移籍するといううわさが出ていますし、母親がポーランド人のため現在ポーランドスポーツ国籍を取得を目指していて、近い将来ポーランド代表での活躍も期待される注目選手です。

話すとめっちゃ気さくで話しやすかったです。

そしてこの翌日には宮浦君にいつもよりちょっと長めのインタビューもやってきたので、こちらもお楽しみに(近日アップします)!!

ちなみにこのとき食べたクラクフ風チーズケーキなるものがとても美味しかったので、もしニサに来れる際にはご賞味ください!!

左はカフェラテ

写真:筆者撮影

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