コラム

欧州選手権2021雑感!優勝はヤング・イタリア!!

2021年9月28日

ちょっと遅くなりましたが、先日終わった欧州選手権2021の感想を綴っていきたいと思います。

ユーロバレー2021男子最終順位

優勝 イタリア
準優勝 スロベニア
3位 ポーランド
4位 セルビア

MVP:シモーネ・ジャネッリ(イタリア)

ファン投票によるドリームチーム
セッター:グレゴル・ロブレット(スロベニア)
オポジット:ニミル・アブデルアジス(オランダ)
ミドルブロッカー①:マルコ・ポドラスチャニン(セルビア)
ミドルブロッカー②:ピヨトル・ノヴァコフスキ(ポーランド)
アウトサイドヒッター①:ダニエレ・ラヴィア(イタリア)
アウトサイドヒッター②:アレッサンドロ・ミケレット(イタリア)
リベロ:ファビオ・バラーソ(イタリア)

優勝:イタリア

優勝はイタリア。16年ぶり7回目の優勝。ベスト8に終わった東京オリピックからメンバーと監督を入れ替えて、若手主体で挑んでいましたが、並みいる強豪国をヤングパワーで次々と薙ぎ払って見事優勝を成し遂げました。ザイツェフもユアントレーナもいないイタリアが優勝するなど予想できた人は少なかったんじゃないかと思います。大会MVPは新キャプテンでセッターのジャネッリでしたが、個人的にはやはり今シーズンVNLから爆発的な活躍を見せている19歳のミケレットにMVPをあげたいです。

東京オリピックのときも素晴らしい活躍を見せていましたが、今回の若手主体のチームではジャネッリと共に間違いなくチームの中心でした。スロベニアとの決勝戦のファイナルセットでも競った場面で連続サービスエースを決めてチームを勝利に導きました。VNLのときはまだ幼い感じでしたが、この数カ月の間にプレーのみならず表情もだいぶ締まってきたように見えます。205㎝の長身アウトサイドで、アンダーカテゴリーでリベロ経験もあるほどレシーブも得意、スパイク、サーブ、ブロックも強力。そのうえ左利き、更にまだ19歳。末恐ろしい才能です。

僕が彼を初めて見たのは、石川がパドヴァにいたときのトレント戦。そのときはまだ4人目のアウトサイドで主にピンチレシーバーをやっていて、「左利きで大きいのにピンチレシーバーか、おもしろい」くらいにしか思ってなかったですが、コロナのうちにここまで成長するとはただただ驚きです。サインもらっておけばよかった(笑)。もう男子バレー会はミケレット時代が来てるんじゃないでしょうか。彼がいれば、ユアントレーナもザイツェフも安心して引退できますね。

イタリアはミケレットも凄かったですが、東京オリンピックではあまり出番がなかったアウトサイドのラヴィアも大活躍していました。またリベロのバラーソ、オポジットのピナーリ、決勝戦での逆転劇の立役者のロマーノなども若手も堂々たるプレーを見せてくれいて、とても勢いのある、見ていて応援したくなるチームだったと思います。

監督のデ・ジョルジもお疲れさまでした。2017年にポーランド代表を率いて戦ったユーロが散々な結果だったのでちょっと心配していましたけど最高の結果となってよかったです。来年のロシア世界選手権も楽しみなチームですね!

準優勝:スロベニア

準優勝はスロベニア。今大会も安定した強さで決勝まで勝ち上がってきましたが、グループ戦で敗れたイタリアに再度敗れて2位。2015年、2019年に続き3度目の決勝進出でまたしても敗れてしまいました。もはやユーロの銀メダルコレクターと化しているのがスロベニアです。銀メダルでも十分すごいんですけどね。

2015年から不動のスタメンであるアウトサイドのウルナルト、チェブイのコンビは今大会も安定していました。更にヴィンチッチから正セッターを継いだロブレットやガスパリー二から正オポジットを継いだシュテルンも素晴らしい活躍だったと思います。

個人的に嬉しかったのがミドルブロッカー、パイエンクの活躍です!パイエンクは35歳のベテランで、長年スロベニア代表をブロックとクイックで引っ張ってきましたが、今大会ではサーブでも相手を苦しめていました。特に準決勝のポーランド戦は彼のサーブで勝利を掴んだ試合ではなかったでしょうか。

パイエンクは2013年から2シーズン、ポーランドのヤストシェンブスキ・ヴェンギェル(JW)でプレーし、2014年に欧州チャンピオンズリーグでロシアの強豪ゼニトカザンをに勝って銅メダルを獲得しました。このチームにはクビアクも在籍していて、本当に好きなチームだったので、そのメンバーのひとりであるパイエンクの活躍は嬉しいです。石川ファン的には昨シーズンミラノで一緒だった対角のコザメルニクを推すでしょうが、僕は俄然パイエンク推しです!笑

2015年に彗星のごとく現れたときにはスタメンバレーですぐにいなくなるのかと思っていましたが、多少メンバーを入れ替えながらすっかり強豪国に定着したスロベニア。先に述べたパイエンクやウルナルトは30代半ばで、今後のどこまでやれるか危惧されますが、ビーチバレーでも活躍したアウトサイドのモジッチや214cmのミドル、シュタレカルなど若手も着実に育っています。

2年後こそユーロ優勝へ!そしてオリンピック初出場へ望みをつなげたいところです!

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