試合レポート

石川祐希がMVPの活躍でミラノがカターニャを下し今季2勝目

イタリア男子バレーボールリーグ第6節、石川祐希所属のミラノは現地時間11月19日(日)にカターニャと対戦し、3-1(20-25, 25-22, 25-22, 25-21)で勝利しました。先発出場した石川祐希はチーム最多タイの17得点の活躍でMVPにも選ばれました。

第1セットスタメン

ミラノ

OH:カジースキ(ブルガリア)、石川
MB:ロセル(アルゼンチン)、ピアノ(イタリア)
OP:レゲルス(ベルギー)
S:ポッロ(イタリア)
L:カターニャ(イタリア)

カターニャ

OH:バシッチ(フランス)、ランダッツォ(イタリア)
MB:トンド(イタリア)、マシュロヴィッチ(セルビア)
OP:ブチェッガー(ドイツ)
S:オルドゥナ(アルゼンチン)
L:カヴァッチーニ(イタリア)

※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

試合レポート

第1セット、序盤からOPブチェッガーのブロックやサービスエースで4-7とカターニャがリードします。その後もMBトンドのサービスエースやOPブチェッガーのスパイクなどで得点を重ねたカターニャが9-15とリードを広げます。ミラノがMBピアノのブロックやOPレゲルスのアタックで得点するも、そのまま最後はOPブチェッガーがスパイクを決めて20-25でこのセットをカターニャが取ります。

第2セット、ミラノはOHカジースキに代えてOHメルガレホ(キューバ)をスタートから起用します。序盤からOH石川やOHメルガレホのスパイクで7-4とミラノがリードします。その後MBトンドのサービスエースやOPブチェッガーのスパイクで11-11とカターニャが同点まで追いつきますが、OH石川のブロックやOHメルガレホのスパイクで19-15とミラノが再度リードを広げます。終盤にカターニャに連続得点が出て24-22と2点差まで詰めよられますが、最後はOH石川がスパイクを決めて25-22でこのセットをミラノが取ります。

第3セット、出だしからOPレゲルスのスパイクなどで得点を重ねたミラノが8-5と先行します。カターニャがOHランダッツォのスパイクなどで11-11と追いつきますが、ミラノが相手のミスがブレイクを奪って13-11と2点差とすると、そこからはお互いにサイドアウトを取り合う展開となります。この流れは終盤まで続き、そのままミラノがMBロセルのスパイクで先にセットポイントを迎えると、最後もMBロセルのブロックポイントで25-22としてこのセットをミラノが取ります。

第4セット、ミラノがOHメルガレホやOPレゲルスのスパイクで得点し5-3とミラノがリードします。そこからはまたサイドアウトの取り合いになり、点差が動かないまま14-13と試合が進みます。しかしOH石川のスパイクなどでミラノが連続得点を決めて18-13と一気にリードを広げます。その後カターニャもOPブチェッガーのスパイクで20-18と2点差まで詰め寄りますが、最後はMBロセルがスパイクを決めて25-21でこのセットもミラノが取り切ります。

この結果3-1でミラノがカターニャに勝利しました。

MVP:OH石川祐希 17得点(うちブロック1)、アタック効果率38.24%

これでミラノは通算成績2勝4敗7ポイントとして暫定10位となりました。

次回は日本時間11月27日(月)2時00分から同7位のパドヴァと対戦します。

イタリアリーグHP: https://www.legavolley.it/
配信(VBTV、有料): https://www.volleyballworld.tv/home

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トシキのつぶやき

ようやく髙橋や宮浦に遅れましたがよくやく石川もMVP受賞!!

ただこの試合は石川にそれほど派手な活躍があったかというとそうではなかったのですが、献身的なプレーでチームを支えました。コート奥のレシーバーのいないところに落とすロールショットには舌を巻きました。また3セット目のメルガレホへの完璧なフェイクセット、4セット目序盤のメルガレホへの必死の繋ぎにも心揺さぶられました。

特に個人的にベストプレーだと思ったのが第2セット14点目を取ったパイプ攻撃ですね。何が凄かったかというと、ラリー中に自分でアタックラインのすぐ後ろで相手のスパイクをレシーブしてから助走に下がって決めた1点だったことです。ラリー中に自分でレシーブしてスパイクを打つだけでも難しいプレーなわけですが、バックアタックとなると更に助走を確保しなければならないので、並の選手であればレシーブした時点でバックアタックに入ることを諦めてしまうパターンも少なくありません。しかし、こういうプレーを平然とやってのけ、そして得点しちゃうのが石川先生。流石です。あとこんな状態でもセットを上げるポッロとの信頼関係も相当なものですね。

ミラノは第2セットという早い段階から思い切ってカジースキをメルガレホに変えたのが見事にハマりました。なかなかアタックが決まらなかったカジースキに対してメルガレホがガンガンにスパイクを決めてミラノに流れをグッと引き寄せてくれました。流石の爆発力でした。彼が乗るとチームも勢いづきますね。サーブレシーブではカジースキ以上に苦労していましたがそれ以外のプレーで十分に補填できていました。カジースキと比べると、やはり昨シーズンも一緒にプレーしていた分メルガレホの方がチームにハマっていいリズムを作り出せているように見えますね。

またリベロのカターニャのプレーも素晴らしかった。特にディグで拾いまくって何度もチームのピンチを救いました。ディグ本数は両チームトップの11本。カターニャはカターニャ出身の選手なので、地元補正もあったかもしれませんが(笑)、ディフェンスから繋いでカウンターを決めるミラノの形を支えてくれていましたね。

ちなみに今回の対戦相手であったカターニャはOH対角の2人、バシッチとランダッツォはそれぞれ元石川のチームメイト(バシッチはミラノ、ランダッツォはパドヴァで共にプレー)だったので、イタリアリーグ9シーズン目ともなるとこういうことも起こるよなと思いながら見ていました。

さて来週はその古巣のパドヴァとの対戦。コッパイタリア出場のためにももちろん勝たないといけません。ただその前にCEVカップの試合もあります!ここから週2試合が続いていきますが、時差に負けずに応援していきましょう!!

Photo: Powervolleymilano

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