インタビュー

髙橋藍「こういう試合を重ねていくからこそまた強くなれる」トレント戦後コメント

2023年3月7日

イタリア男子バレーボールリーグセリエA後半第10節、髙橋藍所属のパドヴァ(10位)は現地時間3月5日(日)にホームでトレント(3位)と対戦し、1-3(27-25, 22-25, 21-25, 27-29)で敗れました。

試合後、パドヴァの髙橋藍選手にコメントをいただきました。

―今日の試合を振り返っていかがですか。

髙橋:試合の形としてはパドヴァのいい形を最初から出せていたと思います。4セット目を取って5セット目に勝負をしたかったんですけど、(セットポイントで)サイッタ選手からトスを託すと言われて、自分が決めたい場面で決められなかったというのは自分の中で悔いが残ります。でもこういう試合を重ねていくからこそ、また次に対しての準備であったり、次にまたこういうシチュエーションが来たときにまた強くなれるのかなというのも改めて感じます。本当に1戦1戦というか1試合1試合。ただやっぱり今日のパドヴァの入りはすごくよかったので、気持ち的には本当に切り替えて次の試合に向けてやっていきたいなと思います。

―4セット目の24-23の場面で髙橋選手が出していたブロックの手を引いて、その引いたところに相手のOPカジースキ選手のスパイクが通って24-24と同点に追いつかれました。あのときはどういう判断から手を引いたのでしょうか。

髙橋:その前に1本ブロックで止めていて、カジースキ選手はすごく頭のいい選手ですし、賢い選手というところがありました。(結果的に)自分が少し考えすぎたのかなというところもあります。ひとつ駆け引きとしてああいうプレーをしましたけど、でもあそこはリベロを信じて自分自身もしっかりとブロックをするというように、個人技ではなくでチームプレーで最後1点を取ることがすごく重要なんだなというのをこの試合で気づきましたね。

―1セット目は結果的に相手のミスが重なって取ることができましたが、1セット目も4セット目も24-23の場面でサイドアウトを取り切れずにデュースに持ち込まれました。この最後の1点を取り切ることの難しさについて改めてどう感じていますか。

髙橋:チームでその1点を取り切るというのは常に課題と言うか、そこの1本というのは常に求めていなきゃいけないなと思います。これからもそういうシチュエーションって必ずあると思うので、そこで自分が出せる力を出して1点取りにいくことは、本当に常日ごろから追求してやっていかないといけないなとまた今日改めて感じましたね。

―ここ数試合、パドヴァはS1ローテ(セッターがサーブを打つローテーション)のサーブレシーブ陣形を少し変えていると思いますが、これはOHガルディーニ選手が真ん中でサーブレシーブをすることによるリスクよりも彼とOPペトコヴィッチ選手が得意な場所からスパイクを打つことにより重きを置いているからでしょうか。

髙橋:監督の意向としてはやっぱりペトコヴィッチ選手がオポジットというポジションなので、ポジション2(ライト)のところで打たせたいというところはあると思います。S1というローテーションはどこのチームも弱点になってしまうところでもあるので、そこをひとつでも早く回したいというところがあります。しかし今日はそのS1でミケレット選手のサーブが当たって苦しかったのは事実なので、あそこを少しでもノーマルな形に戻して1本切るとかできればよかったと思います。次の試合も強いピアチェンツァが相手で、そこでもまた同じような場面が出てくると思うので、そこの解決方法をすぐに見つけてやっていきたいなと思いますね。

―以前お話を聞いたときに気になる選手としてトレントのOHミケレット選手をあげられていたと思いますが、今日その本人と対戦してみて改めていかがでしたか。

髙橋:同い年というところですごく刺激というかライバル視している部分もありますし、向こうも自分がイタリアリーグでやっているからこそ認知しているところはあると思います。本当に高さのあってレシーブができる選手なので自分にとってはすごく刺激的ですし、今日このように対戦して高さを生かしたスパイクやブロックもそうですし、それでレシーブもできるバランスの取れた選手だなと改めて感じましたね。

―来週のレギュラーシーズン最終戦でもあるピアチェンツァ戦に向けてひとことお願いします。

髙橋:今日出た課題を更にこの1週間で埋めていって、ピアチェンツァ戦でも必ずまた今日のようなシチュエーションで、まずはパドヴァのバレーボールを出すというところが必要なので、アウェイですけどコッパイタリアを優勝した勢いに負けないように最初からパドヴァのいいところを出して戦っていきたいな思います。

写真:筆者撮影

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