コラム

最終予選終了、そしてワールドリーグへ

2016年6月19日

今さら感否めないですが、まずOQTの雑感を。

OQTは、1日目と3日目のみ現地観戦、あとはネットでの観戦となりました。
リオデジャネイロオリンピック出場を決めたのは、イラン、ポーランド、フランス、そしてカナダで、世界ランキング上位4ヵ国が勝ち上がるという結果になりました。僕が推していた3か国が順当に五輪の切符を獲得できたので、個人的にはこの結果に満足しています。

日本チームは、2勝5敗で出場権を逃すという結果に終わりました。今大会の全日本男子チームには、特に中国戦以降、ワールドカップ以前の「応援する気になれないチーム」に戻ってしまったような感じを抱き、とても残念でした。確かに、石川のアタック決定率はすごかったですし、出來田の高いクイックもよく決まっていましたし、米山の巧みなプレーはとてもかっこよかったです。しかし、このように個人の活躍はあっても、ベンチを含めどこかチームとして上手く機能していなかったように思います。

そんな中、今大会でもっとも僕をアツくさせた試合が2日目に行われたポーランド対フランス戦でした。

僕のイチ推しはポーランドなので、その試合でもポーランドチームを応援していました。しかし、フランスは1月の欧州予選で手も足も出ずポーランドがストレートで敗れた相手でした。案の定、今回もフランスが試合の主導権を握り、先に2セットを先取(特に2セット目は13-25でした)。第3セットも中盤までフランスのリードが続き、「またストレート負けか」と諦めかけていました。

しかし、7-12の場面でセッターをジズガに代えてから流れが変わり始めました。彼はコナルスキを中心に攻めつつ、ミドルも積極的に絡めた配球を行いました。これによりチーム全体のアタック効果率が上がり、ミスが減りました。一方フランスはその後ミスが続き、ポーランドが21-21と追いつきます。その後両チームともサーブで攻めることができずにサイドアウトの応酬でデュースになりますが、最後はフランスのヌガペトをシャットアウトしたポーランドが31-29で第3セットをもぎ取ります。

そこからはもう終始ポーランドペースで試合が進み、セットカウント3-2でポーランドが勝利を収めました。ジズガ、コナルスキ両選手の活躍が光った試合でしたが、チームとしても一貫して相手エースのヌガペトをサーブで狙い続けて少しでも彼の攻撃参加を減らしかつ彼にストレスを与えたことも、今回の大きな勝因だったと思います。とにかくポーランドファンとしては欧州予選のリベンジを果たせた素晴らしい試合でした。

さて、僕がブログの更新を渋っているうちに、世の中ではワールドリーグ2016がすでに昨日から開幕しています。

http://worldleague.2016.fivb.com/en(公式サイト)

今年のワールドリーグも去年同様、(ほぼ)レベル別に3つのグループに分けて行われます。ポーランドやフランスはグループ1、日本はグループ2、ベネズエラはグループ3といった具合です。

第1週目のポーランドは若手ウィングスパイカーを試しているようで、昨日の試合はシャルプクとベドノシュの21歳(高橋健太郎世代)対角でした。それでも、エース・ソコロフが復帰したブルガリア相手に3-1で勝利しました。この国の選手層の底がしれません笑。また僕がポーランドにいた時にひそかに注目していた22歳(こちらも高橋世代)のムザイも初選出されています。彼は昨シーズンのポーランドリーグでクレクに次いでベストスコアラーランキング2位に着いた期待のオポジットです。昨日はワンポイントの起用だったので、今後のフル稼働に期待です。

一方の日本は、昨日スターター・オポジットに高橋(三回目笑)を起用して「お!」っと思わせてくれたものの、1セット目の途中から清水に代わった後はずっと清水のターンでした。そしてそれは今日行われた試合でも同様でした。オリンピック行くチームが若手に経験を積ませようとしているのに、オリンピックを逃したチームがOQTとほとんど変わらないメンバーで試合とは・・・。悲しいです。

とはいえ、ワールドリーグはYouTubeのFIVB公式チャンネルでほぼすべての試合を配信しているので、時差はありますが是非チェックしてみてください!

FIVB 公式チャンネル

写真:FIVB, PZPL

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