試合レポート

龍神NIPPON、世界ランク1位のポーランドに完敗して10勝2敗で予選ラウンドを終える

2023年7月9日

ネーションズリーグ第3週6日目、バレーボール男子日本代表はポーランドと対戦し1-3(17-25, 19-25, 18-25)で敗れました。

第1セットスタメン

日本

OH:大塚、石川
MB:小野寺、高橋健太郎
OP:西田
S:永露
L:小川

ポーランド

OH:レオン、シリフカ
MB:コハノフスキ、フベル
OP:カチュマレク
S:ヤヌシュ
L:ザトルスキ

※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

この試合のスタッツはこちら

試合レポート

第1セット、日本はOH石川とOP西田、ポーランドはOPカチュマレクを中心に得点を重ね、序盤から点差が開かない競った展開が続きます。しかし15-15の場面からOPカチュマレクが3連続でスパイクを決めて15-18とポーランドが抜け出します。更にその後OPカチュマレクのサーブからMBコハノフスキのアタックやブロックなどで得点を重ね、最後はOPカチュマレクがそのままサービスエースを決める5連続ブレイクで17-25としてこのセットをポーランドが取ります。

第2セット、日本はMB小野寺に変えてMBエバデダンをスタートから起用。序盤はOP西田のスパイクなどで8-6と日本がリードします。しかしMBフベルの3連続サービスエースで8-10とポーランドが逆転すると、さらにOHレオンのサービスエースやMBフベルのブロックなどで12-19と点差を広げます。その後もOHレオンのスパイクやブロックでポーランドが得点を重ね、最後はOP西田のスパイクがミスになり19-25でこのセットもポーランドが取ります。

第3セット、日本はOP西田に変えてOP宮浦をスタートから起用。序盤からOHレオンやOHシリフカのスパイクなどで4-8とポーランドがリードします。日本もOH大塚のスパイクを中心に得点しますが、MBコハノフスキやOHレオンのスパイクなどでポーランドが11-19と点差を広げます。その後もOP宮浦やOH富田のスパイクでサイドアウトを取るも、最後はOH富田のスパイクがミスになり18-25でこのセットもポーランドが奪取。結果日本は0-3でポーランドに敗れました。

日本はVNL予選ラウンドの最終成績を2位(10勝2敗27ポイント)としました。この結果、グダンスク(ポーランド)で行われるファイナルラウンド準々決勝を日本時間7月21日(金)0時からスロベニアと戦います。

個人的MVP

ポーランド:OPウーカシュ・カチュマレク

12得点(うちサーブ1)、アタック効果率65%

この試合は大黒柱のクレクに代わってのスタメン起用でしたが、その起用にしっかり応えました。特に第1セットはスパイクとサーブで大活躍して試合の流れを決定づけました。元ビーチバレー選手でインドアキャリアもアウトサイドヒッターからスタートしているのでかなり器用な選手であり、今回はその引き出しの多さを生かしたアタックで日本のディフェンスを翻弄していました。クラブチームではポーランドのザクサでヨーロッパチャンピオンズリーグ3連覇を達成。しかしポーランド代表においてはまだベンチ入りすら約束されているわけではないので、今日の試合はよいアピールになったのではないかと思います。

日本:L小川智大

サーブレシーブ成功率60%

日本が苦しい状況の中でも安定したサーブレシーブとディグでチームを支えた。ここまで出場機会が少なく、試合勘がまだまだ十分にない中でここまでパフォーマンスを上げたのは流石。相手のオポジットがウルフドッグス名古屋でチームメイトのクレクだったならばもっとスーパーなディグが見れたかもしれませんが今回はお預け。

感想など

完敗でした。でも少なくとも選手起用についてはこれで正解だったと思います。

今回は控え中心で最後まで挑んだわけですが、昨日のレポートでも書いたように日本はすでに予選ラウンド2位以上が確定していますし、ポーランドは日本よりもランキングが上の国で負けても失うポイントが少ないので、今日の試合は勝たなくてもいい試合でした。

むしろここまで試合に出続けていたスタメンを休ませる必要があったでしょうし、出場機会の少なかった選手たちに経験を積ませる必要性もあったので、このポーランド戦はこのような選手起用になったのだと思います。

これは僕としても納得しています。

ただやはりこれまで戦ってきたスタメン選手との違いが浮き彫りになった試合でもありました。特にセッター。永露のセット(トス)の質がシンプルによくなかった。

ミドルやパイプといった真ん中へのセットは低かったし、サイドへのセットはアンテナまで伸びきっておらずアタッカーの打つコースの選択肢を狭める形になっていました。シンプルにアタッカーが打ちにくそうで、アタッカーの持ち味を引き出せていないように見えました。

やはりセッター、リベロも同じだと思いますが、その凄さというのはいなくなってから気づくというか、今まで関田が当たり前にやっていたことは当たり前ではなかったんだな、とてもすごいことだったんだなと改めて感じました。

確かに永露はこのネーションズリーグはフィリピン大会が初で、アタッカーと合わせる時間が少なかったとは思います。それでも今日の試合は厳しめに言うと彼が壊してしまったと思います。このパフォーマンスではファイナルラウンドはまた深津が戻ってくるでしょうね。

ただ収穫もあったと思います。上述の小川をはじめ、富田、エバデダンとこれまであまり出場機会のなかった選手たちのいいプレーが見れましたし、イタリア戦に続いてスタメンだった大塚もサーブレシーブでは苦しんだもののスパイクではいい活躍を見せていたと思います。ただ大塚にはもっとサーブとブロックも頑張ってほしいな。

ブロックに関してはこの試合は本当に機能していなくて、ポーランドのアタック決定率は62%と高かったですし、日本のブロックポイントは1、ブロックタッチは4ととても少なかったことからもそれがわかります。サーブは比較的相手を崩すことができていましたが、崩しても相手のハイボールアタックをディフェンスできていませんでした。そして日本はそれ以上にポーランドのサーブにやられてしまいました。アウトサイドヒッターのサーブレシーブが厳しかった。

今日のポーランドは本当に何しても上手くいくやりたい放題状態でした。メンバー的にはオポジットのクレクとミドルブロッカーのビエニエクはいなかったですが、ほぼ現状のベストメンバーでした。カチュマレクは止められなかったし、1セット目不調だったレオンも徐々に調子をあげて気づいたら止まらなくなっていたし、シリフカは巧いし、フベルはサーブ鬼だったし、コハノフスキはブロック鬼でした、ヤヌシュの配球もよかった。リベロのザトルスキはサーブレシーブの数字は微妙でしたがディグがよく上がってました。ただでさえ強い相手なのにあんなパフォーマンスをしてしまうとそりゃ日本は勝てませんな。

でも大事なのはここから学んで、来週のVNLファイナルで勝つこと。少なくともベスト4に入って最終日まで試合をすること。

藍君の怪我の状態も気になりますが、きっと大丈夫と信じたい。

まだ予選ラウンド最終順位確定まではアメリカの試合結果待ちですが、僕の予想だと日本は2位通過でポーランドは3位通過。お互いにファイナル初戦を勝てば2回戦でぶつかります。そこで本当にガッチガッチの両チームのぶつかり合いが見られることを楽しみしています!!!

龍神NIPPONの皆さん!ポーランドでお待ちしております!!!

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