試合レポート

フランスに惜敗。日本は3勝3敗に。VNL2021男子6日目

2021年6月6日

バレーボールネーションズリーグ(VNL)2021男子6日目。日本は世界ランキング5位のフランスと対戦し、セットカウント2-3で惜しくも敗れました。

日本の試合結果

vsフランス ●2-3 (25-21, 22-25, 26-24, 21-25, 11-15)

1セット目のスタメン(サーブ順)

日本
S 3藤井
OH 14石川
MB 6山内
OP 1清水
OH 21高橋
MB 15小野寺
L 20山本

フランス
S 11ブリザール
OH 17クレブノ
MB 1チニエーゼ
OP 4パトリィ
OH 19ルウォティ
MB 16ブルトル
L 2グレベニコフ

この日の日本のスタートは開幕のイラン戦と同じ布陣。一方のフランスは正セッターのトニウッティとスタープレイヤーのヌガペトを温存したメンバー。しかしそれでもフランスコートにはオポジットのパトリィやセッターのブリザールなどイタリアやロシアなど世界トップリーグで活躍している選手がずらりと揃っていました。日本とフランス、お互いフロアディフェンスに定評のあるチーム同士の対決だったので試合時間が長引くことはわかっていましたが、本当にそのとおりの試合展開になりました。

前日のブラジル戦同様、1セット目から石川が相手サーブに狙われます。しかしこの日の石川は違いました。レセプションを丁寧に返球し、確実にサイドアウトを切っていきます。攻撃面は前日に引き続き好調で、鋭い強打だけでなく軟打やリバウンドも積極的に使い、リラックスしてプレーできていましたね。逆に日本は相手のレセプションの苦手なOHルウォティを狙って相手を崩し、ブレイクチャンスを広げました。また守護神グレベニコフも調子が上がらず、フランスはレセプションに安定性を欠いていました。こうして終始日本がリードを保ったまま、25-21で第1セットを取ります。

第2セット、序盤に高橋藍が被ブロックを浴びるなど攻撃面で苦しみます。その後石川のサービスエースなどで追いつきますが、守備が安定し始めたフランスが繋ぎからのOPパトリィのスパイクなどで14-10と突き放します。日本も清水と藤井を大塚・関田に二枚代えや、山内を高橋健太郎に代えて反撃を試みますが、そのまま追いつくことができず、22-25で第2セットを失います。

要所でスパイクを決めたフランス#4パトリィ Photo by FIVB

第3セット、日本はMB高橋をそのままスタートから起用します。またフランスもレセプションに不安のあったOHルウォティをティリ監督の息子ケヴィンに代えてスタートします。序盤はサイドアウトの応酬でお互い譲りません。10-9の場面で日本は前衛に上がった高橋藍に代えて前日も好調だった高梨を起用。それから石川のエースを皮切りに長いラリーからの清水のスパイク、高橋・小野寺のブロックで16-11とします。日本はフランスのクイックに対してしつこくブロック付いて中央からの攻撃を許さず、更にフランスのミスも重なって気付けば23-16の大量リード。しかしここからフランスの怒涛の追い上げが始まります。パトリィのサーブに石川のレセプションが乱され、エースを含んだ連続ブレイクで一気に23-22と6連続得点を許してしまいます。13年前の北京五輪予選イタリア戦の映像が一瞬頭をよぎりましたが、代わって入った関田がなんとかこの流れを高橋のクイックできり、最後は清水のサービスエースで26-24と日本が逃げ切ります。

第4セット、日本は高梨と関田をそのまま起用。フランスはOHの好調そうに見えたクレブノを守備に定評のあるサウスポーOHリネールに代えます。序盤はフランスのサーブに苦しむも日本のサイド陣がハイセットを確実に決め、8-6と一歩リードします。しかしその後フランスのサーブに苦しみ日本のスパイクが通らず9-11と逆転を許します。そこからセッターを再び藤井に戻し、高梨のキレのあるパイプなどで追いつくもフランスの攻めのサーブに苦しんだ日本。ラインの踏み越しやコンビミスなども重なり、清水に代えて大塚を投入するも流れを取り戻せず、25-21でフランスがセットを取り返してフルセットに持ち込みます。

ファイナルセットはそのままOP大塚でスタート。石川のスパイクで2連続でサイドアウトを奪い2-2。しかし大塚のレフトサイドからのスパイクが相手セッター、ブリザールの1枚ブロックに捕まると、そこからティリ、ブルトルと続けてサービスエースを奪われ7-3とフランスが一気に抜け出します。しかしここでもまた石川が軟打、リバウンドを織り混ぜ確実にスパイクを決め、9-8まで追い上げます。ただここで追いつかせないのがフランス。その後サイドアウトを取ると、今大会好調の石川のミラノのチームメイト、OPパトリィが2連続サービスエースで再び突き放し、日本も高梨を高橋藍に代えて守備を固めますが時すでに遅し。15-11でこのセットをフランスが取り、フランスが2時間43分の激闘を制しました。

日本は、前日のブラジル戦よりだいぶレセプションが改善してされましたが、トップレベルと渡り合うにはまだサーブとともに少し足りませんでした。あとこの3日間でレシーバーの間にノータッチエースを決められる場面が多かったように見えたので、しっかりコミュニケーションを取って少しでも触れるようにできればトップとももっと戦えるようになると思います。負けはしましたが、内容はこの3連戦で一番良かったの思うので、悲観せずに第3週に進んで欲しいと思います。

その他の試合結果

オランダ 0:3 アルゼンチン
スロヴェニア 1:3 ドイツ
ブラジル 3:1 セルビア
ロシア 1:3 ポーランド
アメリカ 3:0 オーストラリア
ブルガリア 0:3 イラン
カナダ 2:3 イタリア

ポーランドがエースレオンの大活躍でロシアに勝利し1位に浮上。しかし複数のチームが拮抗する状況は以前変わりません。

ロシア相手にエース7本を含む25得点を上げたレオン Photo by FIVB

順位表(5日目終了時点)

  1. ポーランド 5勝 15ポイント(勝ち点)
  2. ブラジル 5勝 15ポイント
  3. フランス 5勝 14ポイント
  4. ロシア 4勝 13ポイント
  5. スロヴェニア 4勝 12ポイント
  6. イラン 4勝 12ポイント
  7. セルビア 4勝 11ポイント
  8. ドイツ 3勝 11ポイント
  9. アメリカ 3勝 9ポイント
  10. 日本 3勝 8ポイント
  11. カナダ 2勝 7ポイント
  12. アルゼンチン 2勝 5ポイント
  13. イタリア 2勝 5ポイント
  14. ブルガリア 1勝 5ポイント
  15. オーストラリア 0勝 0ポイント

※順位は、勝利数>勝ち点>セット率>得点率で決定

7日目の予定

9日(水)
セルビア-ドイツ 17:00~
日本-オーストラリア 19:00~
フランス-ロシア 20:00~
スロヴェニア-カナダ 22:00~
アルゼンチン-イタリア 23:30~
10(木)
イラン-アメリカ 1:00~
ポーランド-ブルガリア 2:30~
オランダ-ブラジル 4:00~

その他第3週の日本代表の予定
11日(金)  2:30〜 vsイタリア
同日    20:00〜 vsアルゼンチン

 

※時間は日本時間

ライブ配信の視聴方法は下記記事をご参照ください。

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