バレーボールネーションズリーグ2024男子大会第1週ブラジルラウンド、日本代表は現地時間5月21日(火)にアルゼンチンと対戦し3-1(24-26, 25-22, 25-23, 25-19)で勝利した。
スターティングメンバー
日本
OH:富田(14)、甲斐(17)
MB:小野寺(7)、山内(14)
OP:西田(24)
S:関田
L:山本
途中出場:OP宮浦(5)、S深津、OH大塚
アルゼンチン
OH:ヴィセンティン(8)、パロンスキー(16)
MB:ロセル(12)、ゼルバ(2)
OP:リマ(16)
S:デチェッコ(2)
L:ダナニ
途中出場:OHコンテ(5)、OPクカルツェフ(5)、MBラモス(1)、Sサンチェス
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
※()は得点
TOSHIKI’S MVP
OP西田有志
24得点(うちサーブ1)、アタック効果率44%
両チーム最多の24得点を上げたほか、ここぞという場面での難しいボールを何度も得点に変えたこの日の西田。
第1セットこそアタック失点に苦しんだが、2セット目以降は軟打も上手く使ったクレバーな攻撃で高いアタック効果率を維持した。サーブでもショートサーブを上手く織り交ぜるなど、テクニカルゴリラな部分に磨きがかかったよう。
ただ試合後インタビューでは去年はつけていなかった通訳がついていて彼のパワフルな英語が聞けなかったのが残念(笑)。
試合解説
昨年のネーションズリーグではフルセットでなんとか勝利した相手に対し、石川・髙橋の両軸を欠く中で3-1で勝利した。この意味は非常に大きい。
第1セットこそアルゼンチンのブロックに苦しみ、競った展開の中でセットを落とした。
しかし、第2セット以降は上述のOP西田を筆頭に全体的にアタック効果率が改善されたほか、効果的なサーブからのブロック&ディフェンスがうまく機能し得点に繋がった。
OP西田の大活躍に加え、MB山内がサーブ、ブロック、スパイクそれぞれで存在感を発揮してミドルブロッカーながら14得点をマーク。
さらにこの試合では本来のスタメンであるOH石川とOH髙橋のポジションに入ったOH甲斐とOH富田がすばらしい活躍を見せた。
OH甲斐はこの試合OP西田に次ぐチーム2位の17得点をマーク。外国のブロックにも負けない高さのパワーのあるスパイクで得点を重ねた。第3セットこそアタックの通過点が下がって相手のブロックに苦しんだが、その後の第4セットではまた高く奥に叩き込むスパイクを見せてくれた。
また苦手としていたサーブレシーブもこの試合は失点1とミスを最小限に抑える安定したパフォーマンスを披露。OH甲斐がサーブレシーブで耐えられたことはとても大きな勝因のひとつだったと思う。
試合中でも常に笑顔の20歳ながらもうすでにとても頼もしい存在である。
一方のOH富田はまず第1セットにいきなり3本のサービスエースを決める。試合序盤に苦しんでいたアタックも試合の経過とともに徐々に改善され、第4セットには難しいハイボールを後衛から叩き込んで得点にするスーパープレーも披露した。ああいう攻める姿勢はすばらしい。
サーブレシーブでは守備範囲を広く取って対角のOH甲斐をサポートしていたほか、セッターがいない場面では丁寧なセットを上げて得点に繋げるなどマルチプレイヤーとしての能力もアピールできていた。
以前YouTubeライブで「パリ五輪の石川・髙橋を除くアウトサイドヒッター2人は甲斐と大塚、富田は補欠の13人目」と予想したが、今日のパフォーマンスを見てみるとOH富田とOH大塚のどっちが選ばれるかはまだわからないなと感じた。
OH富田は前衛での攻撃力が課題なので、そこ次第だろう。
アルゼンチンはまだパリ五輪出場を決めておらず、第1週からフルメンバーで臨んでいた。
日本に敗れはしたが、石川とミラノで2シーズンともプレーしてMBロセル、そして来シーズン日本の堺への移籍が噂されているOHパロンスキーが高いアタック効果率で得点を重ねるなどよい部分もあったので、またここからの改善に期待したい。
また今回の勝利で世界ランキングのポイントを獲得したことで日本の順位が3位に浮上し過去最高位を更新した。凄すぎる。信じられん。
詳しい試合のスタッツはこちら
ハイライト動画
次戦情報
vs セルビア
5月24日(金)5:30~(日本時間)
テレビ放送
BS-TBS(録画、24日(金)21:00~)
TBSネーションズリーグ特設サイト(テレビ放送予定などを確認できます):https://www.tbs.co.jp/volley-nationsleague/
ネット配信(LIVE)
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Photo: FIVB