試合レポート

髙橋藍所属モンツァ、決勝第4戦もペルージャに1-3で敗れリーグ準優勝で今季を終える

2024年4月29日

イタリア男子バレーボールリーグのプレーオフ決勝第3戦、髙橋藍所属のモンツァは現地時間4月28日(日)にペルージャと対戦し1-3(25-19, 23-25, 25-27, 20-25)で敗れた。

髙橋藍はスタメンで出場し14得点の活躍だった。 

この結果、モンツァはリーグ準優勝となった。

第1セットスタメン

モンツァ
OH:マー(カナダ)、髙橋
MB:ガラッシ(イタリア)、ディマルティーノ(イタリア)
OP:レプキー(カナダ)
S:カショパ(ブラジル)
L:ガッジーニ(イタリア)

ペルージャ
OH:セメニウク(ポーランド)、プロトニツキ(ウクライナ)
MB:フラヴィオ(ブラジル)、ルッソ(イタリア)
OP:ベンタラ(チュニジア)
S:ジャンネッリ(イタリア)
L:コラーチ(イタリア)

※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

OH髙橋藍 
14得点(サーブ3)
アタック効果率34.48%

この結果モンツァは決勝戦通算1勝3敗とし、ペルージャが優勝、モンツァが準優勝となった。

イタリアリーグHP: https://www.legavolley.it/
配信(VBTV、有料): https://www.volleyballworld.tv/home

トシキのコメント

この試合は取材はできませんでしたが現地観戦してきました。

第2戦に続きモンツァ会場は超満員。

座席に配られていたモンツァユニフォームを着たサポーターで会場は青一色に染まっていました。

モンツァは第3戦までで1勝2敗、ここで負ければ優勝を逃す負けられない一戦でした。

第1セットは完全にモンツァペース。

アタックがよく決まっており、特にマーがこのセット5/5で決定率100%と絶好調。

第3戦後のコメントで「モンツァはマー次第」と自分で書いていたこともあり、マーが好調であればこの試合は行けると試合に胸を膨らませていました。

われらがラン・タカハシも第1セットからショートサーブでサービスエースを決めてくれます。

そのまま第1セットはモンツァが取り、続く第2セットも中盤まではモンツァがリード。

しかし、1セット目途中から入っていたレオンと2セット目からコートに入ったエレラのペルージャの2人のキューバ人の活躍で終盤に逆転を許して第2セットをペルージャに奪われました。

その流れのまま第3セットもペルージャペース。

マーをはじめモンツァのサイドアタッカー3人もよくスパイクを決めていましたが、このセットはジャンネッリらペルージャのサーブに押されます。

そして21-24とペルージャセットポイント、サーバー髙橋藍。

ここ会場が沸きます。

まず1本目のサーブは相手のレシーブを大きく弾いてサービスエース、22-24!

さらに2本目はモンツァのディマルティーノがブロックを決めて23-24!!

そして3本目も髙橋のサーブから今度はレプキーがブロックを決めて24-24!!!

モンツァがまさかの土壇場で同点に追いつきます。

ミスをすれば終わりという大きなプレッシャーのかかる中で好サーブを打ち続けた髙橋藍。

やっぱり彼の勝負強さ、メンタルの強さは計り知れません。

そしてそれに呼応するかのような連続ブロック。

痺れました。

しかし反撃はここまで。

このあとジャンネッリのツーアタックでペルージャがサイドアウトを切ると25-27でペルージャが第3セットを取り、第4セットはペルージャが序盤から一度も流れをモンツァに渡すことなく20-25で締めて、ペルージャが優勝を決めました。

第3セットの髙橋のサーブであと1点ブレイクが取れていれば勝負はわからなかったでしょうが、これがバレーボールですね。

それでもこの日のモンツァは全力を出せていたと思います。

全力は出した、しかしペルージャがその全力を上回っていた。それだけのことです。

そもそも今シーズンが始まるときにモンツァのここまでの快進撃をどれだけの人が予想できたでしょうか。

決して多くはなかったはずです。僕も正直予想だにしていませんでした。

コッパイタリアのファイナルも、そして今回のプレーオフファイナルも、最後に敗れてはしまったものの大きな感動をもらうことができました。

そして髙橋藍の活躍もすごかった。

コッパイタリアファイナルに怪我で出られなかった分も含めてこのプレーオフファイナルにすべてをぶつけていたことでしょう。

持ち前のディフェンス力はもちろん、速いパイプ攻撃と緩急織り交ぜたサーブもすでにイタリアリーグトップレベルであることは間違いないです。

加えて安定感が素晴らしい。本当にプレーの波が少なく、どの試合でも素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。

これでまだ22歳なのが本当に末恐ろしいです。

4年前に春高の決勝にいた選手がイタリアリーグの決勝の舞台に立ったのです。

これぞリアルハイキュー、なんならハイキュー超えしてます。

すごすぎる。

このシーズン最後の試合に直接インタビューできなかったのは非常に残念ではありましたが、次またどのクラブへ行っても見るものすべてを魅了する素晴らしい活躍をしてくれることでしょう。

でもまずは怪我なくオリンピックで活躍してくれることを願います。

Photo: Legavolleyball.it

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