試合レポート

石川祐希が最多28得点&MVPの大活躍でミラノを史上初の3位に導く!!!

2024年4月28日

イタリア男子バレーボールリーグのプレーオフ3位決定戦第4戦、石川祐希所属のミラノは現地時間4月27日(土)にトレンティーノと対戦し、3-1 (25-21, 18-25, 25-20, 25-21)で勝利した。石川は両チーム最多28得点の活躍で勝利に貢献しMVPに選ばれた。

この結果ミラノはリーグ3位に輝いた(クラブ史上初)。

第1セットスタメン

ミラノ
OH:メルガレホ(キューバ)、石川
MB:ヴィテッリ(イタリア)、ロセル(アルゼンチン)
OP:レゲルス(ベルギー)
S:ポッロ(イタリア)
L:カターニャ(イタリア)

トレンティーノ
OH:ミケレット(イタリア)、マガリーニ(イタリア)
MB:コザメルニク(スロベニア)、ポドラスチャニン(セルビア)
OP:リヒリツキ(ルクセンブルク)
S:スベルトリ(イタリア)
L:ラウレンツァーノ(イタリア)

※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

MVP:OH石川祐希
28得点(うちサーブ2)
アタック効果率59.46%

これでミラノは3位決定戦通算3勝1敗としイタリアリーグ3位に輝いた。また来季の欧州チャンピオンズリーグの出場権も獲得した。

イタリアリーグHP: https://www.legavolley.it/
配信(VBTV、有料): https://www.volleyballworld.tv/home

石川祐希選手試合後インタビュー

トシキのコメント

すごい試合を現地で見ることができました。

ミラノの3位、来季の欧州チャンピオンズリーグ出場権獲得はもちろんすごいことです。

しかしそれ以上にこの試合は石川祐希の試合、石川祐希のための試合だったように感じました。

第1セットはミラノのサーブが全体的に走り序盤からリードする展開。

スパイクも石川、メルガレホ、レゲルスと3人のサイドアタッカーそれぞれが高い決定率で得点していきました。

トレンティーノもミケレットがスパイクにサービスエースにひとり気を吐いていましたが、このセットの間に流れを変えることはできませんでした。

しかし第2セットは序盤でスベルトリのサーブからトレンティーノがブレイクします。

先ほどとは打って変わってスパイクとサーブがなかなか走らないミラノに対し、決定率の高いアタックとブロックでトレンティーノがその後もコンスタントに得点を重ねてこのセットはトレンティーノが危なげなく奪取。

セットカウント1-1となり迎えた第3セット。

ここからが石川ショー。

第3セットの1点目を巧みなフェイントで取ると、中盤に自身のスパイク、サービスエース、さらに後衛からのパイプ攻撃の3連続ポイントで14-11と点差を広げます。

19点目はコート右側でボールを拾ってから高速で走ってレフトからスパイクを決め、さらに20点以降は5点中4点が石川のスパイクによるポイントでした。

しかもセットポイントは普段はあまり見られないライトからのバックアタックで25-20と締めました。

このセットの石川はひとりで打数14、得点10、失点1のアタック効果率64%と鬼神の如き活躍。

しかしこのモードはまだまだ終わりません。

続く第4セット序盤はロセルがブロック、スパイク、サービスエースで点を重ねミラノに6-2とリードをもたらします。

その後中盤にミケレットのスパイクで14-14と追いつかれますが、石川石川で17-15と再びミラノがリードを奪います。

そのまま22-20と試合が進むとあとは石川のライトバッグで23点、石川のパイプ攻撃で24点。

そして迎えたマッチポイント。

最後ももちろん石川祐希。

ラリーの中で託されたトスをレフトから強烈なスパイクをクロスに叩き込んで25点目をもぎ取り、チームに3位とチャンピオンズリーグをもたらしました。

結局4セット目も打数11、得点9、失点0のアタック効果率82%と驚異的な数字。

もちろん石川にトスを上げ続けたのはセッターのポッロでした。

しかしこの試合は彼だけでなくチーム全員が、いや会場全体が、このミラノでの5シーズン分の思いを彼に託していたようにも感じられました。

そして石川本人もその思いに十分すぎるほど応えた結果の大勝利。

本当に素晴らしく、素敵な瞬間に立ち会うことができました。

試合後「全く満足はしていない」といつも通り厳しいコメントを残してくれた一方で、「大事なところでどんどん(トスを)上げてくれたのは嬉しかった」という笑顔がこぼれる自然なコメントを引き出すことができたのも個人的に嬉しかったです。

試合後は選手やスタッフ、ファンクラブの人たちと喜びをわかちあっていたほか、本当に最後まで会場のファンの方々一人ひとりに丁寧に対応していましたし、それが終わっても会場スタッフの方々からの写真に丁寧に応じるなど、最後まで笑顔でコートに残っている姿が印象的でした。

本当にミラノに愛された選手だったんだなと改めて感じました。

来季のチームはいろいろ噂が出ていますがそのあたりは公式アナウンスを待つとして、まずは日本代表です。

なんとか万全の状態でオリンピック本番に臨んでほしいと思います。今シーズンも取材ご協力いただきありがとうございました。

Photo: Legavolleyball

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