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崖っぷちのキューバ戦、日本勝利のカギは?

2022年8月29日

バレーボール世界選手権男子大会は昨日3日目を迎え、初日にカタールに3-0で快勝した「龍神NIPPON」こと男子日本代表は元世界ランキング4位のブラジルと対戦。試合開始直後からオポジット西田がサービスエースを決めるなどし、1セット目こそ中盤まで日本がリードする展開をつくるも、その後は総合力の差を見せつけられて0-3のストレートで敗戦。

これにより日本の成績は1勝1敗となり、予選は明日のキューバ戦を残すのみとなりました。今回は明日の対戦相手であるキューバチームの紹介とその攻略法について解説します。

決勝トーナメント進出の条件

キューバチームの紹介をする前に決勝トーナメント進出条件を確認しておきましょう。

決勝トーナメントには、各予選プールで2位以上のチームおよび3位のチームのうち上位4チームの計16チームが進むことができます。

つまり日本は次のキューバ戦に勝てば決勝トーナメント進出が確定

例え負けてもトーナメント進出の可能性は残されていますが、勝ち点のことを考慮すると最低でも2セット取ってフルセットまで持ち込む必要があるでしょう。

しかしそれでも予選敗退する可能性はゼロにはならないので、やはりキューバに勝利するのが確実です。勝つしかないです。勝ちに行きましょう。

キューバ代表チーム

キューバは「高さとパワー」という言葉が最もよく似合うアグレッシブなチームです。世界ランキングは12位と日本よりも劣りますが、ブラジル相手にフルセットの試合を繰り広げるなど世界のトップチームとも互角に渡り合えるポテンシャルを持っていて、今大会のダークホース最有力候補です。

これまでも2010年の世界選手権準優勝など数々の栄光を手にしてきましたが、以前は海外クラブでプレーする選手はキューバ代表として活動できないという規定(日本にも過去に同じようなものがありましたね)がありました。そのため多額のサラリーやクラブキャリアでの成功を求め若くして代表チームを去る選手が後を絶たず、代表チームの実力が安定していませんでした。

しかし2019年についにその規定が撤廃。それから3年たった今年は、復活した経験豊富なベテラン選手と海外リーグを経験し成長した若手が上手く融合した強豪チームへの進化を遂げました。

主なスタメン

#2 メルガレホ 197 363 OH ミラノ(イタリア)
#7 ガルシア  183 325 L バナナ
#9 オソリア 201 345 MB カンヌ(フランス)
11 ダボアダ 191 343 S バヤ・マーレ(ルーマニア)
12 エレラ 196 355 OP ペルージャ(イタリア)
13 シモン 208 387 MB ピアチェンツァ(イタリア)
18 ロペス 190 363 OH サダ・クルゼイロ(ブラジル)

最高到達点360cm越えが3人(日本はゼロ)。また世界最高峰イタリアリーグでプレーする選手も多い。

要注意選手

①ロベルトランディ・シモン(MB)

最高到達点驚異の387cm(Volleyballbox調べ)を誇るモンスタープレーヤー。バスケットリングのバックボードの一番上が395cmらしいので、だいたいあの辺まで届くみたいです。

世界ナンバーワンミドルと言えばムセルスキーと並んで間違いなく彼の名前が上がります。その圧倒的な高さとパワーから繰り出されるクイック、ブロック、サーブで得点を量産し、サイドの選手より多くのポイントを稼ぐことも珍しくない。昨シーズンのイタリアリーグ決勝戦においても大車輪の活躍でチームを優勝に導き、自身もMVPを獲得しました。

要するにバケモンです。はい。

②エスス・エレラ・ハイメ(OP)

ファンキーな見た目から、見た目どおり豪快な一撃で得点を量産するサウスポーオポジット。ブラジル戦、カタール戦ともにチーム最多得点をたたき出しており、キューバのポイントゲッターを担っています。

昨シーズンはフランスリーグのショーモンでカップ戦の優勝に貢献。その実力が評価され、来シーズンはイタリアの名門ペルージャへの移籍を掴み取るなど目下成長中の選手です。

両耳のピアスが目立ちますが、舌にもピアスしてます。

③ミゲル・アンヘル・ロペス(OH)

身長は190cmと日本人選手とあまり変わらない体格ながら、最高到達点363cmの圧倒的な跳躍力を誇るに鳥人プレーヤー。映像を見る限りもっとあるような気もする。エレラとともにポイントゲッターの一翼を担い、シャープなスイングからのキレとパンチのあるスパイクとサーブが魅力。

所属クラブはブラジルの名門サダ・クルゼイロで、昨シーズンはチームをリーグ優勝に導き自身もリーグMVPを獲得。また昨年開催されたクラブ世界選手権でも優勝とMVPを獲得した実力者です。

いやホントにピョンピョン跳びます。

日本のキューバ攻略法

①サーブで攻める

毎度のことですが、攻めのサーブは絶対条件。ブロックに課題を抱える日本は特にサーブが機能しなければ強豪には勝てません。

西田、石川のアグレッシブなジャンプサーブはもちろんですが、キューバはブラジルに比べるとレシーブがあまりよくないので、関田がよく使うショートサーブやミドル陣が放つジャンプフローターサーブも狙いどころによっては高い効果が期待されます。

サーブターゲットとしてはOHロペスを狙うのがいいかなと思います。対角のメルガレホは打数が少ないですし、特にロペスが後衛時に決定力の高いのパイプ攻撃を潰しておくとより有利な展開に持ち込めるでしょう。

②攻め急がない

昨日のブラジル戦では被ブロックによる失点が目立ち、それが敗因のひとつとなりました。キューバも高さのあるチームですから、むやみやたらとスパイクを強打してしまうと相手ブロックの餌食になってしまいます。ブロックアウトを狙ったり、フェイントで前に落としてみたり、リバウンドをもらったりして辛抱強く攻めてラリーを有利に展開していくことが大事です。

キューバはブラジルに比べるとレシーブ力、フロアディフェンス力は劣っていますし、ミスも多い(過去2試合とも対戦相手よりエラーが10点以上多い)ので、ラリーを続ければ続けるほど日本に有利に働くでしょう。

③積極的にスイッチブロックを仕掛ける

日本は相手レフト側のブロック、特にセッターが前衛ときのブロックが弱く、その上からスパイクが打たれる場面が珍しくありません。ブラジル戦でも関田とマッチアップすることの多かったOHレアルに多くの得点を許してしまっていました。

キューバ戦でも、特にロペスとマッチアップすることになれば、多くのボールが彼に集まり簡単に得点を許してしまう状況になりかねません。

それに対抗するために要所要所でOHとブロック位置を入れ替えて仕掛けてみることが大事だと思います。

特にキューバのセッターはまだまだトップレベルでの経験が浅いのでハマってくれやすい気がしています笑。

勝利のキーマン:石川祐希(OH)

キーマンはやっぱりこの選手かなと。

特に今回は怪我明けでブラジル戦でもまだまだ本調子ではないように見えたので、彼が真の実力を発揮し、その巧みな技術で相手をキューバを翻弄することができれば勝利が一気に近づきますし、そんなキャプテンの姿を見てチームの士気も一気に上がること間違いなしです。

石川祐希の覚醒に期待してます!

後は応援あるのみ!みんなで龍神NIPPONにエールを送りましょう!!

みんなで応援しましょう!

世界選手権の視聴方法は以下にまとまています。

また試合観戦のお供に以下の資料もご活用ください。

明日絶対勝って決勝トーナメント行くぞ!頑張れ龍神NIPPON!!

写真:FIVB

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