観戦・取材日記

【ポーランドリーグ現地観戦レポート②】ワルシャワ vs ニサ 後編

2022年4月15日

前編はこちらから

ボールを使わないアップから、キャッチボール、ペッパー(対人パス)、スパイク、サーブを終えて、いよいよ試合が始まります。

整列する選手たち

試合結果とスタメン

●ワルシャワ 2-3 ニサ○(20-25, 20-25, 25-23, 25-20, 12-15)

1セット目スタメン

ワルシャワ:グロベルニー ヴロナ トリニダード クフォレク ノヴァフスキ ペトコヴィッチ Lヴォイタシェク

ニサ:コメンダ エルグラウーイ ザイデル ベンタラ クヴァソフスキ ムバイエ Lデムビエツ

 

試合レポート

試合は下馬評を覆し、2セット目まで下位のニサがリードする展開で進んでいきました。

オポジットのベンタラの攻撃力の高さは知っていましたが、彼に加えてモロッコ人OHエルグラウーイが攻守に大活躍。こんなにいい選手ニサにいたっけと思って改めて調べてみたら1月から加入してたんですね。とにかくこの2人のアフリカ人が凄かった。特にベンタラのサーブは驚異的。

一方のワルシャワはサイド攻撃がなかなか決まらない。その中でもクフォレクは軟打を織り交ぜて巧みに得点していましたが、それでもサイドアウトに苦しんでいました。2セット目途中、ワルシャワはポーランド代表のシャルプクを投入しますが、流れを変えられず。

ニサが最初の2セットを危なげなく連取します。

 

2セット目のセットポイントを決めるベンタラ

第3セットも序盤ワルシャワの攻撃が通らずに1-6とニサが5点リードします。「もうストレートで終わるな」と思っていましたが、これでわからないのがバレーボールの面白いところ。

2セット目まで面白いように決まっていたベンタラをワルシャワのブロック陣がシャット。また彼のスパイクミスにも助けられて点差を縮め、中盤長いラリーからシャルプクが決めきって12-12とついに追いつきます。

その後はサイドアウトの応酬が続きますが、終盤再びベンタラを止めてワルシャワが勢いに乗ると、最後はOPペトコヴィッチが切って逆転でワルシャワが1セット取り返します。

4セット目は中盤まで競った展開だったものの、終盤クフォレクのサービスエースなどで抜け出したワルシャワ。4セット目も続けて取ってデュースに持ち込みます。

クフォレクのサーブ

5セット目。正直3, 4セット目の勢いのままにワルシャワが行くのかなと思っていました。5-4とワルシャワが1歩リードしつつ試合は進んでいましたが、ここでニサのOPベンタラが3連続サービスエースを含む4連続ブレイクで、ニサが5-8と一気にワルシャワを突き放します。

コートチェンジ後、ワルシャワもなんとか反撃の機会を伺いますが、最後はニサのOHエルグラウーイのパイプがサイドラインいっぱいに入ってゲームセットとなりました。

 

感想など

いやあ、ニサあっぱれでした。試合前はふつうにワルシャワが勝つと思ってましたけど、見事に裏切られました。まあこのように順位差があっても競った試合をするし、下位チームが普通に上位チームに勝っちゃうのがポーランドリーグの面白さであり、レベルの高さの表れだなと改めて感じました。

ニサのオポジットベンタラは本当にいい選手なので来シーズンはもっと上のチームに行けるといいなと思います。

また久々の現地観戦。確かにお客さんが少なかったことは残念でしたが、それでも各チームの応援団、そして一般のお客さんの声が響く会場にいると「本当にポーランドに戻ってきたんだな」としみじみ感じました。

時差ボケか疲労か寒さかわからないですけど、途中集中力を欠いてしまった場面もありましたが(笑)、ポーランドにいる幸せをかみしめながら、この日は会場を後にしました。

 

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