試合レポート

【関田誠大】ルビン、オルシュティンに3-0で敗れ連勝ならず

2021年11月16日

ポーランド男子バレーボールリーグ・プルスリーガは第7節が行われ、日本代表セッター関田誠大所属のルビンはアウェーでオルシュティンと対戦。3-0のストレートで敗れました。

試合結果
オルシュティンvsルビン 3-0(25-20, 25-21, 25-17)

第1セットは、序盤からオルシュティンが先行しつつも、2点差以上離れず競った展開になります。この日スタメンで出場した関田は、持ち味の真ん中からの攻撃を中心にゲームを組み立て、特にMBクラーゲ(ドイツ)とのコンビネーションが冴えていました。一方のオルシュティンも、サイドを中心としつつ要所でミドルも絡ませる配球で的を絞らせません。競ったまま中盤まで差し掛かりましたが、ルビンのキャプテンOHフェレンス(ポーランド)のスパイクが相手ブロックに阻まれ18-15と3点差になると、その後は相手のレシーブエースやOHデファルコ(アメリカ)のサービスエースなどで23-18と一気に抜け出したオルシュティン。最後はルビンのOPカピツァ(ポーランド)のスパイクがブロックに捕まり25-20でオルシュティンがセットを取ります。

2セット目はオルシュティンのOPブットリン(ポーランド)が爆発。味方の好ディグからルビンの3枚ブロックをぶち抜く豪快な一打を決めると、その後7-4の場面から3連続サービスエースを含めた4連続ブレイクで11-4とし、オルシュティンがこのセットの流れを一気に掴みます。ルビンもセッターを関田に代えてステンピエン(ポーランド)、サーブで狙われていたアウトサイドのヴァリンスキ(ポーランド)をマルシュチック(ポーランド)に代えて流れを変えようと試みます。それで終盤にカピツァのサーブから連続ブレイクで23-20と3点差まで詰め寄りますが反撃はここまで。最後はデファルコの切れの良いパイプ攻撃がルビンコートに突き刺さって、25-21でこのセットもオルシュティンが取ります。

第3セット、ルビンはセッターにスタートからステンピエンを起用。関田はベンチから見守ります。序盤からオルシュティンの勢いが収まりません。ブットリン4本目のサービスエース、デファルコのスロットを変えた切り込み攻撃、そしてデファルコ2本目のサービスエースなどでまたしても10-4とルビンを突き放します。ルビンもフェレンスやカピツァのスパイクで14-12と2点差まで追いつきますが、そこからこの2人がオルシュティンのブロックにことごとく捕まり、一方のオルシュティンはデファルコを中心にアタックが次々と決まって22-14と再び大差に。マッチポイントもこの日絶好調だったデファルコが決めて25-17。セットカウント3-0でオルシュティンがルビンを下しました。

ルビンのキャプテン・フェレンスのスパイク

この日のMVPはデファルコ。アタック得点14点、サービスエース2本、ブロック3本の19得点の活躍。特に決定率が74%とサイドととしては驚異的な決定力でした。ルビンは彼に対応できなかったですね。デファルコをサーブで狙って崩す作戦だったでしょうが、この日のデファルコはレセプションも好調で、彼を崩すにはさらに攻めたサーブが必要だったように思います。

またオルシュティンはオポジットのブットリンもエース4本の素晴らしいパフォーマンスでした。ブットリンは筆者が個人的に好きな選手のひとりで、身長194㎝とバレーボール選手としては小柄ですが、最高到達点360㎝に届きます。スパイクとサーブのパンチ力はもちろん、彼の売りは安定感。調子の浮き沈みがなく、どんな時も一定のパフォーマンスを見せてくれます。実力的には十分ポーランド代表級ですが、ポーランド代表の選手層が厚すぎて候補にも入っていません。しかしパリ五輪に向けた新チームに招集される可能性は十分あるでしょう。

21番がブットリン

デファルコとブットリンを中心にサーブで攻めきれたオルシュティン。その結果、関田は持ち味である真ん中からの攻撃を、特に1セット中盤以降はなかなか展開できずにいました。大エースがいないルビンはハイセット勝負になると厳しいでしょうから、レセプションは生命線。AパスとはいかずともなんとかBパスにして真ん中を使える状況を作っていきたいですね。しかしそれでも関田個人としては、セッティングはもちろん、ディグやサーブでも存在感を見せていましたし、さらにブロックもタッチを取れていたので良い感じだったんじゃないかと思います。やはり問題はサイドアタッカーの選手層の薄さでしょうね。OHギェルジョット(ポーランド)の復活、2人目のオポジットの早期合流が望まれます。

第8節は11月21日㈰17:30からアウェーでルブリンと対戦。ルブリンは今季から昇格したチームですが、強豪のベウハトフに競り勝つなど力のあるチームです。名前が似ているチーム同士なのでこんがらないようにしないといけませんね。

写真:PLPS

 

 

 

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