コラム

ネーションズリーグ男子第1週日本代表の対戦相手と注目選手

2023年6月5日

いよいよ6月6日(火)から開幕するネーションズリーグ2023男子名古屋大会。

今回はそこで日本代表と対戦する4チーム(イラン、セルビア、ブルガリア、フランス)について、メンバーやチームの特徴、注目選手などを簡単に紹介します。

イラン

世界ランキング10位(6月5日現在)

2022年
世界選手権13位
VNL7位

2021年
アジア選手権優勝
東京オリンピック9位
VNL12位

登録メンバー

*1 マフディ・ジェルベ MB/2001/210
*6 セイエド・ムーサビ MB/1987/203
*8 モハンマド・ハズラトプール L/1999/183
10 アミン・エスマエイルネザッド OP/1997/203
12 アミルホセイン・エスファンディアル OH/1999/210
14 モハンマドジャヴァド・マナヴィネジャド OH/1995/200
16 アリ・ハジプール OP/2001/200
18 タヘル・ヴァディ S/1989/194
19 ポリヤ・ハンサデ OH/2004/202
20 シャフローズ・マネシュ OH/1989/196
21 アルマン・サレヒ L/1992/180
24 ジャヴァド・カリミ S/1998/204
27 モハンマド・ヴァリサデ MB/2001/204
49 モルテザ・シャリフィ OH/1999/193

監督:ベロウズ・ノウリ

チーム紹介

アジアのライバル、イラン。

マルーフらが代表を引退して世代交代の真っ最中ですが、OHエスファンディアルやOPアミンなど高さのある若手選手がどんどん実力を付けてきています。なお今季石川のチームメイトだったOHエバディプールは名古屋大会には不参加ですが、代表復帰したベテランMBムーサビが乗り込んできます。

今年のオリンピック予選でパリ五輪の出場権を取れなかった場合、アジアの中で最高位の世界ランキングを保持しておく必要があるために日本としては特に負けられないチームです。

注目選手

セイエド・ムーサビ 

ミドルブロッカー
身長:202cm
最高到達点:362cm

10年以上イラン代表を支えてきたベテランミドル。203cmと身長こそ大きくはないですが、最高到達点360cmまで届くジャンプ力、ブロックの動きの速さ、パンチ力抜群のクイックで常に存在感を発揮。乗せたら本当に手が付けられない選手なので、日本としては彼をいかに機能させないかが勝利のカギへのひとつとなるでしょう。

セルビア

世界ランキング11位(6月5日現在)

2022年
世界選手権9位
VNL11位

2021年
ヨーロッパ選手権4位
VNL6位

登録メンバー

*3 ミロラド・カプル L/1991/182
*4 ヴェリコ・マシュロヴィッチ OH/2002/198
*5 ミラン・カティッチ OH/1993/202
*7 ペタル・クラスマノヴィッチ MB/1990/205
10 ミラン・クユンジッチ OH/1997/196
11 アレクサ・バタック S/2000/198
12 パヴレ・ペリッチ OH/1998/207
13 ヴラディミル・ガヨヴィッチ MB/2000/205
16 ドラジェン・ルブリッチ OP/1993/202
17 ミロシュ・クルステスキ L/1993/181
19 ドゥシャン・ペトロヴィッチ MB/2000/200
21 ヴク・トドロヴィッチ S/1998/190
23 ポジダル・ヴチチェヴィッチ OP/1998/205
29 アレクサンダル・ナデリコヴィッチ MB/1997/205

監督:イゴール・コラコヴィッチ

チーム紹介

旧ユーゴスラヴィアの系譜を引き継ぐバルカンの雄。

しかし2019年の欧州選手権優勝以降は主要な大会でメダルを獲得できておらず、東京オリピックの出場も逃しました。多くの選手がヨーロッパのトップリーグでプレーするものの、チームとしてややマンネリ気味になっているように見受けられるので新戦力の台頭が急務。

この名古屋大会にはOHコヴァチェヴィッチやMBポドラスチャニンなどのお馴染みのメンバーは派遣されず若手中心で挑んできています。その力はまだ未知数ですが、高さは揃っているのでそのブロックには要注意。

注目選手

ドラジェン・ルブリッチ

オポジット
身長:202cm
最高到達点:360cm

セルビアのポイントゲッターのひとり。2016/17シーズンには日本のJTでもプレーし日本でもおなじみ。JTを退団してからは主にロシアリーグで活躍し、そのパワフルなスパイクに磨きをかけてきました。今回のVNL名古屋大会のメンバーの中では年齢的にも経験知的にもチームを引っ張る立場となるので、一段と頼もしくなったルブリッチにご注目。日本代表の深津兄との元チームメイト対決にも期待。

ブルガリア

世界ランキング23位(6月5日現在)

2022年
世界選手権20位
VNL14位

2021年
ヨーロッパ選手権12位
VNL15位

登録メンバー

*1 ゲオルギ・ブラトエフ S/1987/203
*3 ニコライ・コレフ MB/1997/204
*4 マルチン・アタナソフ OH/1996/198
*5 スヴェトスラフ・ゴツェフ MB/1990/205
*8 アスパスルフ・アスパルホフ OH/2000/200
*9 ゲオルギ・セガノフ(C) S/1993/197
10 デニス・カリヤギン OH/2002/206
11 アレクス・グロズダノフ MB/1998/208
12 ディミタル・ディミトロフ OP/2000/208
14 マルチン・ボズヒロフ L/1988/190
17 ニコライ・ペンチェフ OH/1992/197
21 シメオン・ドブレフ L/2001/175
23 アレクサンダル・ニコロフ OH/2003/207
24 イリヤ・ペトコフ MB/1996/201

監督:プラメン・コンスタンティノフ

チーム紹介

バルカンの古豪ブルガリア。

しかし2010年代後半から目立った成績を残せておらず、昨年の世界選手権ではまさかの予選敗退。ただ近年若手の選手が着実に力を付けてきており、ここからの復活が期待されています。また今季から日本のジェイテクトでも活躍した「皇帝」カジ―スキが代表復帰。VNLへの参加の可能性は低いですが、ブルガリア代表躍進のカギとなることは間違いありません。

VNL名古屋大会のメンバーには今季パドヴァで髙橋藍とチームメイトだったOHアスパルホフやチヴィタノーヴァのOHニコロフ、ヴェローナのMBグロズダノフなどイタリアリーグなどで活躍した有望な若手選手を中心に選出されています。またセッターのゲオルギ・ブラトエフはジェイテクトでプレーしたことのあるヴァレンティン・ブラトエフの双子の兄弟です(マジで顔一緒です(笑))。

ブルガリアは龍神NIPPONが名古屋大会で戦う相手の中で世界ランキングが一番低い国ですが、個人的にはメンバー的に見て一番厄介な相手がこのブルガリアなんじゃないかと思っています。

注目選手

アレクサンダル・ニコロフ

アウトサイドヒッター
身長:207cm
最高到達点:352cm(たぶんもっとある)

かつて東レでもプレーしたレジェンド選手、ウラジミール・ニコロフを父に持つサラブレッド。まだ19歳ながら今季はイタリアのビッグクラブ、ルーベ・チヴィタノーヴァでプレーし、その爆発的なスパイクとサーブでチームのリーグ準優勝に大きく貢献しました。ここから少なくとも10年は彼がブルガリア代表の中心となることは間違いないでしょう。彼にエンジンがかかる前に試合を決められるかが勝負のカギとなるでしょう。

フランス

世界ランキング3位(6月5日現在)

2022年
世界選手権5位
VNL優勝

2021年
ヨーロッパ選手権9位
東京オリンピック優勝
VNL3位

登録メンバー

*3 ラファエル・コー S/1989/196
*5 キリアン・モッタパエス S/2002/194
*7 ケヴィン・ティリ OH/1990/200
13 ルカ・ラマン L/2000/186
15 メデリク・ヘンリー MB/1995/212
16 ダリル・ブルトー MB/1995/197
18 アントワーヌ・ポトロン OH/2002/198
20 バンジャマン・ディエス L/1998/183
21 テオ・フォル OP/1999/202
22 ルカ・バシッチ OH/1995/198
23 ティモテー・カール OH/1995/195
25 クォンタン・ジュフォア MB/1993/202
26 イリル・エノ OH/2003/203
29 サイモン・ロエリグ MB/2000/199

監督:アンドレア・ジャーニ(イタリア)

チーム紹介

東京オリンピック金メダルチーム。

ヨーロッパでは珍しく伝統的に守備型のチームで、堅いディフェンスから軟硬織り交ぜた多彩な攻撃を展開します。正セッターがブリザールに代わってからツーアタックも増えました(笑)。

チームの中心はOHエンガペですが、若手中心で挑む名古屋大会には不参加。パリ五輪は開催国枠で出場が決まっていてランキングもあまり気にしなくてよいので、フランスにとって今大会は可能な限り若手を試す場となりそうです。

オリピック金メダルメンバーでもあるOHケヴィン・ティリはパナソニックのティリ監督の息子。また若手期待のセッター、キリアン・モッタパエスはパナソニックのマウリシオ元コーチの息子です。

日本代表とっては昨年VNLと世界選手権で2度対戦し2度とも土をつけられた因縁の相手。若手に負けていたらフルメンには到底勝てないので、今回はきっと龍神が維持を見せてくれるでしょう。

注目選手

ケヴィン・ティリ

アウトサイドヒッター
身長:200cm
最高到達点:345cm

エンガペやトニウッティらと共にフランスを強豪国まで復活させた立役者のひとり。攻守にバランスの優れたオールラウンダーで、今季は3シーズンぶりにポーランドリーグに復帰してワルシャワの躍進に大きく貢献しました。今回のメンバーの中では実力・経験ともナンバーワンの選手なので彼に頼らざるを得なくなるでしょう。正直ティリを崩すのは難しいので、サーブはティリじゃない方のアウトサイドヒッターを狙うのが吉。ちなみにラーメンが大好きな模様(笑)。

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Photo: FIVB

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