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石川祐希がチーム最多18得点&MVPの活躍でペルージャを3位に導く【イタリアリーグPO3決】

現地時間5月3日(土)、イタリアスーパーレガPO3位決定戦ペルージャ(石川祐希所属)対ピアチェンツァの第2戦が行われ、ペルージャが3-2 (21-25, 25-21, 21-25, 25-17, 20-18)で勝利した。

ペルージャはピアチェンツァの強力なサーブとスパイクに苦しみ先に2セットを奪われたが、計17本のブロックポイントや途中出場でチーム最多18得点を挙げMVPに選出されたOH石川の活躍により大接戦を制した。この結果ペルージャは3位を確定させ、来季の欧州チャンピオンズリーグ出場権を得た。

石川祐希は前回の試合に続いてベンチスタートとなった。

第1セット、序盤はMBシモンのブロックやスパイクでピアチェンツァが0-4とリード。そこからペルージャがOHセメニウクのスパイクやブロックで得点を重ねて12-12と追いつくと、さらにOHプロトニツキのスパイクやブロックで18-15とペルージャが逆転する。しかしMBガラッシ、OHマー、MBシモンのブロックで19-21とピアチェンツァが再び前に出ると、そのまま最後はOHマーのスパイクが決まり21-25でこのセットをピアチェンツァが取る。

第2セット、序盤から競った展開となる。9-9の場面でペルージャは前衛に上がってきたOHプトロニツキに変えてOH石川を投入。その後もペルージャはMBロセルのスパイクやブロック、ピアチェンツァはOHアンドリンガのスパイクなどで得点し14-14と試合が進む。しかしMBソレのブロックでペルージャが16-14と抜け出すと、その後もOH石川とOPベンタラで得点を重ねてリードを守り、最後はピアチェンツァのアタックミスで25-21となりこのセットをペルージャが取る。

第3セット、OH石川はそのままスタートから出場。先にピアチェンツァがMBシモンのブロックで0-2と先行するが、ペルージャがOHセメニウクのサービスエースなどで7-7と追いつく。そのまま14-14と試合が進むが、そこからMB(本来はOP)ボヴォレンタとSブリザールのサービスエースなどでピアチェンツァが15-19と抜け出す。その後ペルージャはOH石川を中心に得点するも、ピアチェンツァがOHマーを中心に得点を重ねてリードを守り、最後はMBボヴォレンタが再びサービスエースを決めて21-25でこのセットをピアチェンツァが取る。

第4セット、ペルージャが序盤からOPベンタラ、OHセメニウク、Sジャネッリとサービスエースを決めて8-5とリード。さらにOHセメニウク、MBロセル、MBソレ、Sジャネッリと次々とブロックを決めて18-10とペルージャが点差を大きく広げる。ピアチェンツァはOPロマノらで得点するも、ペルージャはOH石川やOPベンタラを中心にサイドアウトを取ってリードを保ち、最後はOPベンタラのスパイクで25-17としてペルージャがフルセットに持ち込む。

第5セット、序盤からOH石川がブロックとスパイクで次々と得点を決めてペルージャが6-3とリードする。そこからピアチェンツァがMBグエイのスパイクで9-9と追いつくと、さらにOHマーのサービスエースで12-14と逆転でマッチポイントを握る。しかしOPロマノのアタックミスで14-14とデュースに突入。その後もピアチェンツァは4度マッチポイントを握ったがあと1点が出ず、逆にSジャネッリがOHマーをブロックして19-18とマッチポイントを握ると、最後はOHセメニウクがサービスエースを決めて20-18でこのセットを取ったペルージャが3-2で勝利を飾った。

試合のスタッツはこちら。
https://www.legavolley.it/match/38992

MVPはOH石川祐希。2セット目から途中出場し、チーム最多18得点(アタック17、ブロック1)、アタック効果率48%とイタリアリーグ最後の試合ですばらしいパフォーマンスを見せてチームを勝利に導いた。他のサイドアタッカー陣がアタックで苦しむ中、力強いスパイクで次々と得点を重ね、特に第5セットはひとりで6得点を決めて勝利に大きく貢献した。

プレーオフに入ってここまで、プレー時間が短かったり、長くプレーできても結果が伴わなかったりと本人としては苦しい時期を過ごしていたが、その苦しみを払拭するかのような力強くアグレッシブなプレーだった。リーグ戦の最後の最後ですばらしい彼のすばらしいパフォーマンスが見られて本当によかったと思う。試合後の本人のインタビューで「途中出場で流れを変えるのが今シーズンの自分の役割で、このような重要な試合でとてもいいプレーができてよかった」とコメントしていたように自身の役割を全うした。

ちなみに昨シーズンもミラノで3位決定戦最終戦でMVPを獲得していた。

ペルージャは第1戦に続いて決していい状態ではなかった。試合の中でとても波があり、本来は見られないようなミスもあった。まだ準決勝の敗北から100%立ち直っているようには見えなかった。しかしそれでも愛称の「ブロックデビルズ」を象徴するかのような計17本のブロックポイントと今シーズンチーム一番の武器であったサーブを起点に、相手に何度もマッチポイントを握られようと最後まで諦めず戦い抜いた。これでようやくいつものペルージャとして、2週間後のヨーロッパチャンピオンズリーグファイナル4に臨めると思う。

敗れたピアチェンツァは本当に怪我に泣いた。第1戦と同様に試合でも本来オポジットのボヴォレンタがミドルブロッカーを務め、MBガラッシが復帰したかと思えば4セット目以降はプレーできず、OHマンディラーチも1セット目途中で身体の不調によりベンチに下がり、5セット目のデュースではMBシモンが脚を負傷した。そんなある種ボロボロの中でもOHマーを起点にペルージャをあと一歩のところまで追い詰めたメンタルにはとても感服した。

ピアチェンツァは敗れはしたものの来シーズンのCEVカップの出場権を獲得し、2シーズンぶりにヨーロッパの舞台に復帰。今季まで4シーズンキャプテンを務めたSブリザールが日本行きを公言し、その他の選手にうわさがあり来季はチームが大きく変わる。そんな中、ペルージャと2年契約を結んでいた石川祐希とピアチェンツァのマーが来季トレードされるという可能性が浮上している。これについては続報を待ちたい。

とにかくこれでペルージャは今季チャンピオンズリーグを残すだけとなった。2週間で更なる改善を図り、クラブ史上唯一獲得していないタイトル、ヨーロッパチャンピオンの座を狙う。

Photo: legavolley.it, Sir safety Perugia

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