イタリア男子バレーボールリーグのプレーオフ3位決定戦第1戦、石川祐希所属のミラノは現地時間4月17日(水)にトレンティーノと対戦し、2-3 (25-23, 18-25, 25-23, 19-25, 11-15)で敗れた。
石川は20得点の活躍だった。
第1セットスタメン
ミラノ
OH:メルガレホ(キューバ)、石川
MB:ヴィテッリ(イタリア)、ロセル(アルゼンチン)
OP:レゲルス(ベルギー)
S:ポッロ(イタリア)
L:カターニャ(イタリア)
トレンティーノ
OH:ミケレット(イタリア)、マガリーニ(イタリア)
MB:コザメルニク(スロベニア)、ポドラスチャニン(セルビア)
OP:リヒリツキ(ルクセンブルク)
S:アクアローネ(イタリア)
L:ラウレンツァーノ(イタリア)
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
MVP:OPカミル・リヒリツキ
21得点(うちブロック4)
アタック効果率36.67%
OH石川祐希
20得点(うちサーブ3、ブロック2)
アタック効果率18.92%
これでミラノは3位決定戦通算0勝1敗とした。
プレーオフ3位決定戦第2戦は日本時間4月20日(土)27時30分からミラノホームで行われる。
イタリアリーグHP: https://www.legavolley.it/
配信(VBTV、有料): https://www.volleyballworld.tv/home
石川祐希選手試合後コメント
トシキのコメント
この試合は現地に赴きました。
準決勝のときは観客で埋め尽くされていたトレント会場も、3位決定戦の初戦はやや少なめでした。
ミラノはカジースキが、トレンティーノはイタリア代表OHラヴィアがそれぞれ怪我のためプレーせず、両チームともに準決勝とは違うスターティングメンバーで臨みました。
第1セットはそのラヴィアに代わって入ったOHマガリーニが存在感を見せて序盤にトレンティーノがリード。しかし石川のブロックやサービスエースで終盤にミラノが逆転すると、最後はカジースキに代わって入ったOHメルガレホがスパイクを決めてミラノが25-23で第1セットを先取。
第2セットはOHミケレットがアタックを決めまくり、トレンティーノが18-25と大差で奪うと、第3セットも勢いそのままに1-6とトレンティーノが大きくリードします。
しかしポッロや石川のサービスエースで13-13と中盤一気に同点においつくと、その後は第1セット同様接戦となりますが、途中出場のキャプテン、MBピアノのブロックが決定点となり25-23でこのセットをミラノが取ります。
第4セットはお互いにミスを出しながらも中盤まで15-15と接戦を演じます。しかしマガリーニのサービスエースから15-18とトレンティーノが抜け出すと、その後はミケレットの連続スパイクなどで得点を重ねて19-25でこのセットをトレンティーノが取って試合はデュースへ。
(ただこのセットは審判の微妙な判定が何回かあってそれが全部トレンティーノのポイントになったのでなんかモヤモヤしました)
第5セットはリヒリツキとミケレットの活躍でトレンティーノが2-5と序盤で抜け出しますが、ミラノもメルガレホのスパイクとロセルのサービスエースで5-5すぐ追いつきます。
しかしミケレットの連続スパイクと石川のアタックミスで8-11と再びトレンティーノが3点のリードを奪うと、最後はマガリーニが連続でスパイクを決めて11-15。
トレンティーノが接戦を制しました。
試合後に石川が話してくれていたように、この日の差もブロックだったと思います。数字を見てもミラノのブロックポイントが7点に対しトレンティーノは16点と倍以上でした。特にオポジットのレゲルスが被ブロック8本とかなり止められていて、そこがミラノとしては苦しかったと思います。
特にプレーオフでのミラノはレゲルスがよければ勝つという傾向があったので、そこをうまく抑えに行ったトレンティーノの作戦勝ちだったかなと思います。
ただサーブに関してはミラノはよく攻めることができていましたし、特に石川とロセルはサービスエース3本ずつと大活躍でした。ただレギュラーシーズンからそうですが、なかなか彼らのパフォーマンスが勝利に結びつきにくいのがミラノの難しいところです…。
ミラノが今シーズン唯一1勝もできていないのがこのトレンティーノ。
しかし次のホーム戦でなんとか1勝をもぎ取ってチャンピオンズリーグ出場権獲得に弾みをつけたいところ。
そのカギはたぶんカジースキ。この試合は怪我でベンチインしていたもののコートに立つことはなかったですが、皇帝カジ様の古巣相手での覚醒に期待したいです。
Photo: Legavolleyball, 筆者撮影