イタリア男子バレーボールリーグセリエA後半第11節、石川祐希所属ミラノ(8位)は現地時間3月12日(日)にホームでターラント(11位)と対戦し、3-0(25-21, 26-24, 25-18)で勝利しました。
石川祐希はこの試合スタメンで出場し、チーム2位の14得点をあげて勝利に貢献しました。
レギュラーシーズンの全試合を終えたミラノは8位が確定し、次週よりプレーオフで同1位のペルージャと準決勝進出をかけて戦います。
第1セットスタメン
ミラノ
OH:メルガレホ(キューバ)、石川
MB:ロセル(アルゼンチン)、ピアノ(イタリア)
OP:パトリィ(フランス)
S:ポッロ(イタリア)
L:ペサレージ(イタリア)
ターラント
OH:アントノフ(イタリア)、アンドレオポウロス(ギリシャ)
MB:アレッティ(イタリア)、ラリッツァ(イタリア)
OP:ラワニ(フランス)
S:ファラスキ(イタリア)
L:リッツォ(イタリア)
※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ
この試合のスタッツはこちら
試合レポート
第1セット、序盤はMBアレッティのサーブから自身のサービスエースやOPラワニのスパイクなどで3連続ブレイクに成功したターラントが5-8とリードします。
中盤にはミラノはMBロセルやOHメルガレホ、ターラントはOPラワニを中心にサイドアウトを取り合う展開が続きます。
しかしMBロセルがそのOPラワニをブロック、さらにOH石川がスパイクを決めて17-16とミラノが逆転に成功すると、その後もOH石川のサービスエースなどで22-19と点差を広げます。
そして最後はMBピアノのブロックポイントで25-21とし、このセットをミラノが取ります。
第2セット、出だしからOPラワニのスパイクなどでターラントが0-3とすると、その後もOPラワニのサービスエースやOHアントノフのスパイクで5-9とリードを保ちます。
その後ミラノもOHメルガレホのサービスエースやMBロセルのスパイクなどで得点を重ねて15-15と同点に追いつくと、そこからは競った展開が続きます。
終盤、OHアントノフのブロックやミラノのミスによりターラントが22-24と先にセットポイントを迎えますが、そこからミラノが相手のミスにも助けられて24-24と同点に追いつきます。
最後はそのままMBロセルのブロックとOH石川のスパイクが続けて決まり、26-24でこのセットもミラノが取ります。
第3セット、序盤はミラノのミスやOPラワニのスパイクなどで得点を重ね6-9とターラントがリードします。
しかしそこからOH石川のブロックなどで9-9とミラノが同点に追いつくと、さらにOH石川のサーブからOHメルガレホがダイレクトでスパイクを決めるなど3連続ブレイクで13-10と点差を広げます。
その後もMBピアノの連続ブロックやOHメルガレホのサービスエースなどでブレイクを重ねて20-13とさらに点差を広げ、最後は途中出場のOHエバディプール(イラン)のスパイクが決まり25-18でこのセットも取ったミラノが3-0でターラントに勝利しました。
MVP:アグスティン・ロセル(13得点(うちブロック5)、アタック決定率89%)
石川祐希はチーム2位の14得点(うちサーブ2、ブロック1)、アタック決定率69%、サーブレシーブ成功率57%の活躍でした。
この結果ミラノはレギュラーシーズンを10勝12敗30ポイントの8位で終え、プレーオフ準々決勝でレギュラーシーズン1位のペルージャと戦います。
次の試合は現地時間3月18日(土)18:00(日本時間翌2:00)からアウェイで対戦します。
試合の感想など
まずミラノプレーオフ進出おめでとう!!!
このことはこの試合の前日にチステルナが敗れたのでわかってはいたことでしたが、最終週までプレーオフに行けない可能性があったのでひとまず安心しました。
また前の週に怪我やコロナで試合に出れなかった選手たちがみんなコートに立つことできていて本当によかったです。
石川の動きにもキレがありましたし、個人的にはこのレギュラーシーズン最終戦でロセルが初めてMVPを取ってくれたことが嬉しかったですね。
しかし何度も言いますがロセルはまだまだできる選手なので、ポッロにはもっともっと積極的に使っていただきたい。
ブロック5本、しかもここぞという場面でのブロックポイントが印象的でしたし、クイックもわざと流れながらジャンプして打つことで相手ブロッカーを翻弄していました。
リプレイ映像で見たときのその移動の幅を見るとあれは止められないですよ(笑)。
またロセルに負けじとキャプテン・マッテオも3本のブロック。
3セットで計11本のブロックが出ていて、久しぶりにブロックのミラノのいい形が見れた試合だったと思いました。
もちろんベストスコアラーのメルガレホも頼もしかった!
ただ心配なのがオポジットのパトリィ。
3セットで得点5点、決定率も36%(失点も4)と低調でした。
ターラントの同じフランス出身の若手オポジットが16得点と大活躍していたことも相まってなんだか切なくなりました。
コッパイタリアのトレント戦のときにも書きましたが、ミラノの躍進にはパトリィの活躍が絶対条件です。
がんばれパトリィ!!!!!!
ただミラノは3-0で完璧に勝ったものの、順位を争っていたモンツァも同じく勝ってしまったために8位通過となり、プレーオフ初戦の相手が1位のペルージャに…。
コッパイタリアでピアチェンツァに0-3で敗れて今季初めての黒星はついたものの、それでもリーグ内で跳びぬけた最強チームに変わりなく、ましてやこのプレーオフではその相手に3勝もあげなれけば行けいないので状況的にはかなり厳しい。
それでももう決まってしまったことはしょうがないのでベストを尽くすだけですね。
フォルツァミラノ!
フォルツァパトリィ!!!!!!!(笑)

写真:Lega Pallavolo SerieA