コラム

イランはどんなチーム?日本男子が決勝トーナメント進出をかけて戦うライバルを紹介!【東京オリンピック男子バレー】

2021年8月1日

本日8月1日19:40から日本がバルセロナ五輪以来29年ぶりの決勝トーナメント進出かけて戦うイラン。本記事ではそんな運命の決戦を前に、改めてアジアのライバル・イランチームについて紹介したいと思います!

メンバー(東京オリンピック)

番号 名前 ポジション/年齢/身長/最高到達点 所属クラブ

#2 ミラド・エバディプール OH/ 27/ 196/ 342 ベウハトフ(ポーランド)
#4 セイエド・マルーフ(C) S/ 35/ 189/ 331 北京(中国)
#6 モハンマド・セイエド・ムーサビ MB/ 33/ 200/ 362 フェネルバフチェ(トルコ)
#9 マソウド・ゴラニ MB/ 30/ 200/ 349 ウルミア
10 アミル・ガフール OP/ 29/ 202/ 354 イスファハーン
11 サベル・カゼミ OP/ 22/ 205/ 340 –
12 モルテザ・シャリーフィ OH/ 22/ 193/ 340 ハイリリエ(トルコ)
15 アリアスグハル・モジャラッド MB/ 23/ 205/ 330 シルジャン
17 メイサム・サレヒ OH/ 22/ 198/ 345 オルシュティン(ポーランド)
19 メフディ・マランディ L/ 35/ 172/ 295 イスファハーン
21 アルマン・サレヒ L/ 28/ 180/ 295 ゴンバッド
24 ジャヴァッド・カリミ S/ 23/ 204/ 330 マーサイク(ベルギー)

ヘッドコーチ:ウラジミール・アレクノ(ロシア)

主なスタメン

アウトサイドヒッター:2ミラド、17サレヒ
ミドルブロッカー:6セイエド、15モジャラッド
オポジット:10ガフール
セッター:4マルーフ
リベロ:19マランディ、21サレヒ

リベロはスイッチリベロで、マランディがサーブレシーブ、サレヒがディグを担います。

ここまでの成績

  • ポーランド戦 3-2(18-25, 25-22, 25-22, 22-25, 23-21)
  • ベネズエラ戦 3-0(25-17, 25-20, 25-18)
  • カナダ戦 0-3(16-25, 20-25, 22-25)
  • イタリア戦 1-3(28-30, 21-25, 25-21, 21-25)

2勝2敗 5ポイント

チームの特徴

今年から2012年ロンドン五輪でロシア代表を金メダルに導いたロシアの名将アレクノ監督を招聘して悲願のメダル獲得を目指すイラン代表。その中心は何と言ってもキャプテンでセッターのマルーフ。35歳のベテランプレイヤーでその巧みで的を絞らせないセッティングと遊び心のあるトリッキーなプレー、そして豊かな髭を蓄えたその姿は正にコート上の魔術師。世界の多くのプレーヤーのお手本にもなっていて、フランス代表の天才セッタートニウッティもそのひとり。アジアでは間違いなくナンバーワンセッターです。イタリアセリエAのシエナでは日本の石川祐希とチームメイトでもありました。

セッターのマルーフ

そしてこのマルーフのトスに応えるイランの得点源がオポジットのガフール。今大会は4試合でチームトップの59得点をマーク。どちらかというと早い攻撃を得意とするスピードタイプのスパイカーですが、ハイセット(二段トス)もしっかり打ち切って得点に繋げます。またサーブも強力で、イタリア戦ではコーナーギリギリに突き刺すジャンプサーブでイタリアレシーバー陣を苦しめました。こちらもイタリアセリエAでもプレー経験のある世界のオポジットのひとりです。また長年イランのアウトサイドヒッターの一翼を担ってきたミラドの存在も外せません。対角のサレヒと比べると守備的な役割を担いますが、攻撃力も十分で特にキレのあるパイプ攻撃が魅力です。また今大会はサーブがよく走っていてこれまで4試合で10本のサービスエースをたたき出し、4日目終了時点ではサーブランキング1位を独走しています(今日でポーランドのレオンに抜かれそうですが笑)。ミドルブロッカーのセイエドもブロックとクイックで存在感を発揮します。特に彼のクイックはネットから離れた位置でも果敢に攻めてきますし、そのスパイクパワーは世界のミドルの中でもトップクラスの破壊力です。

エースのガフール

イランは、ヨーロッパのチームに高さでは若干劣るものの(とはいっても日本よりだいぶ高いですが)、日本と同じく高いディフェンス力とセッターが各アタッカーにバランスよくセットを散らして的を絞らせない多彩な攻撃が特徴です。またサイドの3人に加えてミドルのセイエドもジャンプサーブを打ってきますし、さらにリリーフサーバーのカゼミの左腕から放たれるサーブも超強力です。サーブで崩し、ブロックで仕留めます。

日本対イラン戦の展望

日本は今年のネーションズリーグと2019年のワールドカップで続けてイランを倒していますが、実力は拮抗していて、どっちが勝ってもおかしくないでしょう。特に今大会は初戦でポーランドを破る快挙を成し遂げていて、チームの完成度もとても高いです。でもそれは日本も同じ。したがって今日の試合はかなり厳しいものになるでしょう。日本はこれまで同様に堅い守備をベースにまず相手の強力なサーブに対応し、そのうえで相手に攻めのサーブをぶつける、いわゆるサーブの殴り合いに勝つことが勝利への絶対条件です。イラン戦ではイタリア戦やポーランド戦ででなかったあと1本を意地でも引き出さなければならないでしょう。特に西田のサーブには期待がかかります。西田には最低2本はエースをとってもらいたい!もちろん石川にも、藍くにもエースが欲しいですね。今大会のイランは、リベロを2人登録している代わりに、アウトサイドヒッターを3人しか登録していません。なので日本のサーブでスタメンのアウトサイドヒッターのうちどちらか一人でも潰すことができればとても有利に試合を進めることができると思います。個人的には若手の22番サレヒをターゲットにしたほうがいいかなと思います。彼のほうが崩しやすいです。いずれにしても、攻めのサーブがなければ勝利はありません。多少のサーブミスは仕方ありません。サーブ攻めなきゃ負け。頑張れ。本当に頑張れ。日本頑張れ。歓喜の瞬間をみんなで見届けましょう!!!

放送予定

8月1日(金) 19:40〜 日本vsイラン

テレビ放送

  • NHK-BS1 19:25〜

ウェブ配信

 

写真:FIVB

 

 

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