広告 その他ヨーロッパリーグ 海外

石川祐希が最多19得点&MVPの活躍、ペルージャが欧州CL4強を決める

現地時間3月20日(木)欧州チャンピオンズリーグ、準々決勝ペルージャ対モンツァ(イタリア)の第2戦が行われ、ペルージャが3-1(25-18, 23-25, 25-14, 31-29)で勝利した。この結果、第1戦も3-1で勝利していたペルージャが5月にウッチ(ポーランド)で行われるファイナル4への進出を決めた。

ホームの大声援に後押しを受けたペルージャ。第1戦を3-1で勝利していたので、勝ち点の関係で2セット先取すればファイナル4進出が決まるという試合だった。

第1セットから決定率の高いスパイクとブロック、ミスを出しながらも攻めたサーブで中盤以降モンツァを突き放した。特にこの日で5試合ぶりのスタメン出場となったOH石川が1セット目から8得点、アタック決定率80%と決めまくり、25-18でペルージャがセットを先取。

第2セットはモンツァがMBエイヴルやOPシュワーツの活躍で中盤以降逃げ切る形で23-25でセットを取り返した。しかし第3セットはペルージャの強力サーブが火を吹いた。OHプロトニツキとOPベンタラがそれぞれ複数本のエースを決めるなどしてモンツァを圧倒。最後もOHプロトニツキの弾丸サーブがモンツァコート襲い、25-14と大差をつけてこのセットを取ってペルージャがファイナル4行きを決めた。

消化試合となってしまった第4セットはお互いにほとんどの選手を入れ替えてスタート。このセットはOHロアースを中心に得点を重ねたモンツァが序盤からリードを保ったまま試合が進んだ。OH石川は最初ベンチスタートだったが、セット終盤にOHプロトニツキと交代する形でコートイン。21-24とモンツァが3点差をつけて先にセットポイントを握るが、まずOH石川がスパイクでサイドアウトを取って22-24とすると、さらに自身のサーブとレシーブで連続ブレイクをアシストし24-24とデュースに持ち込んだ。

その後はサイドアウトの取り合いとなったが、今度はOH石川がブロックでMBエイヴリルを止めて28-27とペルージャがついにマッチポイントを握る。そこからはまたサイドアウトの取り合いとなったが、30-29の場面でOPエレラの強烈なサーブからのブレイクチャンスでOH石川がブロックアウトを決めて31-29とし、3-1でペルージャを勝利に導いた。

石川祐希はこの試合で両チーム最多19得点(アタック18, ブロック1)、アタック効果率48%、今季苦しんでいたサーブレシーブも成功率82%と素晴らしいパフォーマンスを発揮して文句なしのMVP。

おそらくモンツァの中でブロックの低いSクレリング(カショパ)とのマッチアップの多かったOH石川にSジャネッリが意図的にトスを多く託した部分もあっただろうが、そのチームの期待に見事に応えた。

また4セット目の途中出場からの逆転劇は正に石川劇場と呼べるものだったと思う。

もちろんOH石川だけでなく、OHプロトニツキとOPベンタラがサーブで殴りまくる今季のペルージャらしい試合展開も見ることができた。ペルージャの選手複数人がサーブで乗ってきたら本当に手がつけられない。エグすぎる。

またサーブレシーブの調子があまり良くなかったLコラチを2セット目途中からLピッチネッリに代えたのもロレンツェッティ監督のナイスな采配だった。

ただ4セット目に何度もチャンスがありながらアタックを決めきれなかったOHチャンチョッタ、がんばれ!(サーブはめっちゃ良かった)

もちろんモンツァの選手たちも良く戦った。外国人枠のないチャンピオンズリーグで、ベストメンバーで堂々たる試合を見せてくれた。MBエイヴリルとSカショパとのこのコンビネーションをリーグ戦でももっと見たかったが、プレーオフのないモンツァはこれが今季最後試合となった。

チャンピオンズリーグ準決勝へは進めず、試合にも敗れたが、4セット目中にカメラに抜かれたベンチのOPシュワーツの清々しい表情が印象的だった。来季はメンバーがガラッと変わると思われるので、またどんなチームになるか楽しみである。

ファイナル4に進んだペルージャは5月16日(金)にグループ戦で一度敗れたハルクバンク・アンカラ(トルコ)と準決勝を戦う。その後18日(日)に決勝戦または3位決定戦を戦う。16日のチケットのみまだ下記サイトで発売中。

https://www.ebilet.pl/sport/sporty-druzynowe/liga-mistrzow-w-pilce-siatkowej

しかしこの準決勝の日程について、金土と2日間に分けられていることに対して、土曜に試合をするポーランドのザビエルチェ、ヤストシェンブスキ両チームから不公平だと不満の声が上がっている。女子の準決勝は同日開催にも関わらずである。春高バレーでもよく言われることだが、こういう日程に関しては出来る限り公平に選手ファーストで行ってほしいものだ。

いずれにせよ、ペルージャ、そして石川祐希が我がホームのポーランド、しかも昨年のVNLで銀メダルを獲ったウッチでまた見られることはすばらしい。

チャンピオンズリーグはヨーロッパの頂点を決める大会で、そのタイトルは国内タイトルを獲ること以上の名誉だ。会場もお祭り状態になること間違いない。日本の皆さんにもこの熱気をぜひ現地で味わっていただけたら幸いである。

Photo: cev.eu

-その他ヨーロッパリーグ, 海外
-, , , , ,