試合レポート

宮浦健人所属ニサ、ザビエルチェに完敗

2022年11月17日

ポーランド男子バレーボールリーグ(プルスリーガ)第9節、宮浦健人所属でリーグ4位のニサは現地時間11月13日(日)にホームで同3位ザビエルチェと対戦し、0-3(14-25, 22-25, 16-25)で敗れました。

宮浦はこの試合すべてのセットに途中出場し3得点の活躍でした。

第1セットスタメン

ニサ

OH:ゲルジョット(ポーランド)、クファソフスキ(ポーランド)
MB:ゼブラ(アルゼンチン)、アブラモヴィッチ(ポーランド)
OP:ベンタラ(チュニジア/ ポーランド)
S:ズコウスキ(クロアチア)
L:デムビエツ(ポーランド)

ザビエルチェ

OH:クフォレク(ポーランド)、コヴァチェヴィッチ(セルビア)
MB:ズニシュチョウ(ポーランド)、シャラーハ(ポーランド)
OP:コナルスキ(ポーランド)
S:タヴァレス(ポルトガル)
L:ダナニ(アルゼンチン)

※ポジション:OH=アウトサイドヒッター、MB=ミドルブロッカー、OP=オポジット、S=セッター、L=リベロ

この試合のスタッツはこちら

試合レポート

第1セット、序盤はニサはOHゲルジョット、ザビエルチェはOPコナルスキを中心に得点を決めて10-12と僅差のまま中盤まで進みます。

そこからコナルスキがブロックとサービスエースを続けて決めて10-15とザビエルチェが一気にリードすと、その後もコナルスキとOHコヴァチェヴィッチが得点を決め続けて11-20とザビエルチェどんどんリードを広げます。

ニサは宮浦などベンチメンバー4人を一気に投入して流れを変えることを試みますが、ザビエルチェのサーブレシーブが堅く逆に更に点差を広げられ、最後は宮浦のスパイクが相手ブロックに阻まれて14-25と大差でニサが1セット目を失います。

第2セットは先ほどと打って変わってMBゼルバのエースやゲルジョットのスパイクが決まったニサが9-5とスタートダッシュに成功します。

しかしそこからザビエルチェはサイドの3人がしっかりとサイドアウトを取り、ニサにジワジワと詰め寄っていくと、ニサのセッターズコウスキがトスを滑らせてミスとなり13-14とザビエルチェが逆転します。

その後は安定したサーブレシーブからスパイクが次々と決まったザビエルチェが再び流れを掴み、コースを突いたエースやブロックも複数出て17-22と大きくリードします。

ニサは宮浦をリリーフサーバーで投入するなど状況の打開を図りますがなかなかうまくいかず、最後はズコウスキのサーブがミスとなって22-25でこのセットもザビエルチェが取ります。

第3セット、後がないニサはなんとか流れを変えたいところでしたが、残酷にもこのセットも序盤からザビエルチェが止まりません。

セッターのタヴァレスが緩急をつけたサーブで2連続エース、更にコヴァチェヴィッチにもショートサーブでエースを取られて2-7とザビエルチェが大きくリード。

その後もザビエルチェのサーブがニサのレシーバー陣に火を噴いてコナルスキ、MBズニシュチョウ(2連続)、そしてまたコヴァチェヴィッチにもエースがでて、気が付いたら9-18とザビエルチェが大量リード。

ニサはここで宮浦を投入しますが時すでに遅し。

終盤はコヴァチェヴィッチがことごとくスパイクを決めてニサにブレイクを許さず、宮浦のキレのあるスパイクポイントも見られましたが、最後はゲルジョットのサーブがミスとなって16-25でこのセットもザビエルチェが取ってストレート勝利を飾りました。

MVPは20得点(うちサーブ2, ブロック1)、アタック決定率脅威の81%を記録したコヴァチェヴィッチが選ばれました。

宮浦は3得点、アタック決定率50%でした。

これでニサは通算5勝4敗16ポイントで暫定6位と順位を下げました。

次節は現地時間11月18日(金)20:30(日本時間翌4:30)からホームで同16位(最下位)のビエルスコビャワと対戦します。

感想など

この日は現地観戦でした!!

外は霧に覆われてとても寒い日でしたが、体育館の中は2000人のファンの熱気に包まれていました。

ウォームアップは途中でバウンドしたボールが僕のパソコンを直撃してフレームが軽く外れるトラブルに見舞われて焦りましたが(笑)、試合前にはなんとか直せていざ試合へ!

この日のカードは上位同士の対戦だっただけに好ゲームを期待していたのですが、気が付けば2セット目序盤を除いてザビエルチェのワンサイドゲームとなっていました。

ニサはアタック、特にゲルジョットのアタックなどはとてもよかった(決定率67%かつ失点0)のですが、サーブでプレッシャーをかけられず、またサーブレシーブで耐えることができていませんでした。

一方のザビエルチェは、アウトサイドとリベロの3人が全員サーブレシーブが堅くて誰をターゲットにしてよいかわからないし、緩急をつけたサーブでニサを崩しまくるし、アタックも全員面白いように決まっていました(チーム決定率70%)。

特にコヴァチェヴィッチの相手をあざ笑うかのようなショートサーブ、フェイントがとても憎たらしかった(ほめてる)。

ニサファンも最初は頑張って応援していたし、第2セット序盤なんかはかなりの盛り上がりをみせてましたが、特に第3セットの中盤以降はなんかもうどうしようもないというか、むしろニサ何やってんだ!みたいな罵声も聞こえてきていました…。

でもそうやってみじめな試合を見せてしまうと全力で批判してもらえるくらい愛されているチームであることを改めて実感できたのはよかったんじゃないかと思います。

次はぜひこの会場、このファンの中でニサの勝利を見てみたいですね!!

ニサファン

あと宮浦は、監督がコートに送るタイミングが遅く取り返しがほとんどつかない状況になってからの起用になったのでなかなか難しかったと思うんですが、それでもよくやっていたと思います。

特に相手にマッチポイントを握られてた15-24でのライトからのスパイクは気迫がこもってて痺れました。

表情もとてもいい表情していましたし。

真剣ながらもちょっと笑みが見えるどこか余裕のあるような表情。

プリンスキ監督、今度は代えるなら早めに代えてあげて!!!

後から聞きましたが宮浦本人も「まだ自分出さないの?」と思っていたそうです(笑)

でもニサのチームの雰囲気は本当によくて、この細かなベンチワークやゲルジョットのレセプション、ズコウスキのミドルへの配球の少なさなどを今後改善していければもっと強くなれるし、後半戦では前半戦勝てなかったチームにも勝つことができるポテンシャルはあると思います。

そして今シーズン中一度でいいから宮浦がMVP取る試合を見たい!

日本の皆さんにもぜひ現地観戦してもらえたらなと思います!

ちなみに宮浦は日本語の会話に飢えているっぽいので、会場行かれたらたくさんお話できると思います(笑)。

ほんとうに行かれる際には僕もサポートしますのでお気軽にお問い合わせください!!

写真:PZPL、筆者撮影

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