続いてチステルナホームで行われたチヴィタノーヴァ対トレンティーノの試合。OH垂水はベンチスタート。
第1セットはチステルナが強力なサーブとOPフォールの決定率の高いスパイクで序盤からリードを奪い、終盤にもOHラモンが連続エースを決めて25-17とトレンティーノを圧倒する。しかし第2セットはトレンティーノのブロックポイントとチステルナのミスの多さが目立ち20-25でトレンティーノが奪うと、さらに第3セットはトレンティーノがOPリヒリツキの3本のエースとチームアタック決定率80%超えの火力でチステルナを圧倒して14-25で奪って準決勝進出に王手をかける。
第4セットも序盤はMBコザメルニクのサービスエースやOHミケレットのブロックで1-6とトレンティーノが大きくリードするも、MBマッゾーネのブロックやOPフォール、途中出場のOH垂水のスパイクなどで14-14と追いつく。そこからOH垂水のブロックで18-17と逆転するも、OHミケレットのスパイクでトレンティーノが再び先行して23-24とマッチポイントを握る。OPフォールとMBマッゾーネが連続でスパイクを決めて25-24と逆にチステルナがセットポイントを握るがあと1点が遠く、OH垂水のアタックミスからトレンティーノにまた逆転を許し、最後もOH垂水のスパイクがアウトになり25-27でトレンティーノがこのセットを取り、1-3で勝利した。
垂水は4セット目途中からコートに入り5得点の活躍。チステルナが最大5点差あったところからデュースまで持ち込む立役者となった。しかしデュースの場面でスパイクを決めることができず、最後の2点がどちらも本人のアタックミスという非常に悔しい終わり方となってしまった。ただあの場面であの活躍をしてボールを託してもらえたからこその悔しさだと思うので、この経験をプラスに変えてまた頑張ってほしい。
またこの試合はチステルナの調子の波の激しさがよく出てしまった試合だったと思う。1セット目はサービスエースが多くアタックミスが少なかったが、2セット目以降はエースが減ってアタックミスが増えた。2セット目以降、トレンティーノのアタックミスがたった3本だったのに対し、チステルナは13本と4倍以上相手にタダで点を与えてしまっていた。4セット目もアタックミスを1本でも減らせていたらセットを取れていただろう。
その点トレンティーノ選手たちは被ブロックはあったもののアタックのアウトやネットといったミスによる失点は少なく、こういうところが強さの所以なのだと改めて感じた。特にこの試合でチーム最多タイの16得点をあげてMVPを獲得したOHミケレットは勝負所で本当によく決めてくれていた。

これでプレーオフ準決勝はトレンティーノ対ピアチェンツァ、ペルージャ対チヴィタノーヴァという組み合わせになった。結果的に下位チームから勝ち上がったのはピアチェンツァのみ。
残念ながら日本人が所属する3チームすべてが準決勝に進んだイタリア女子とは違い、男子で準決勝に進んだのは石川祐希が所属するペルージャのみ。この先のプレーオフでの日本人対決もなくなった。
しかし今回敗れたミラノとチステルナは、共に来季のチャレンジカップ出場権を懸けた5位決定戦に進むので、そちらでこの成長した2人同級生日本人対決がまた見られそうである。
Photo: legavolley.it