8月12日(火)から17日(日)にかけて韓国南部の晋州(チンジュ)市にて韓国協会主催の招待試合が行われました。僕も最後の2日間だけ現地で観戦。
参加国は韓国、日本、フランス、アルゼンチン、チェコ、スウェーデンの6チーム。日本のみBチームが参加し、それ以外は世界選手権参加メンバーがほとんどそのまま参加。つまり日本と世界選手権に出場しない韓国以外のチームにとっては世界選手権の最終調整を兼ねた親善試合でした。
Bチームで参加したとはいえ日本は3勝2敗と勝ち越し。最終日の世界ナンバーワンオポジットのハーク擁するスウェーデン戦では、セットカウント0-2から3セット目を38-36の大接戦で取り切って3-2の大逆転勝利を飾りました。
しかしその前日に行われた地元韓国との試合は2-3で敗れました。しかも相次ぐ誤審で韓国チームにポイントが流れる不公正な試合でした。
5000人ほどのキャパのあった会場は超満員で、立ち見をしている人も少なくなかったです。
試合中はもちろん韓国の完全ホーム状態で、DJや音楽に合わせて「大韓民国!」など多くのファンが地元チームに声援を送っていました。しかし日本チームに対するブーイングなどはなく、日本がいいプレーをすれば拍手をする人もいました。
8月15日の終戦記念日(韓国では独立記念日)の翌日の日韓戦だったので、日本の国歌斉唱から少し心配していましたが、会場はいたって平和的な雰囲気でした。
試合も4セット目までは怪しい判定もややあったものの、そこまで露骨なものは少なかったと思います。しかし5セット目は本当に酷かったです。少なくとも4点は誤審によって韓国に点数が渡りました。そのうち以下の2点分は配信映像でも明らかに誤審であると確認できました。
まずこれがオーバーネット(相手コート内のボールを触る反則)を取られます。

そしてこのサーブがインの判定となりました。

そのほか触れていないのにブロックタッチを取られたり、ネットタッチを取られてたりもしました。今大会はチャレンジ制度はなく、判定がすべて審判にゆだねられていたので、日本チームは抗議こそしていましたが判定を覆すことはできませんでした。
5セット目の点数は12-15だったので、この4点、いや2点でも日本の得点になっていたら結果は変わっていたでしょう。
なんとも残念な試合でした。こんなことをされたら負けた日本チームだけでなく、勝った韓国チームも素直に喜べないでしょう。それは韓国ファンも同じで、試合後に自分たちのことを日本人と気づいた韓国人ファンに話かけかれ、「あれはフェアではなかった」と言っていました。
Youtubeにアップされている試合動画のコメント欄にも「恥ずかしい」「謝りたい」と韓国語で書かれたコメントが多く見られます。
当然韓国国内でも話題となったらしく、韓国のNHKにあたる『KBS』が大韓バレーボール協会幹部に電話インタビューを行ったところ、韓国有利な判定はあったと認めつつも「協会が判定に圧力をかけたりすることはない」との回答があったとのこと。
ただ当日は政治家など多くのゲストが現地で試合観戦していたようで、そのような人たちへの忖度があったことも否めないでしょう。当日の始球式も偉いおじさん5人が同時に行うという状況でしたし笑。

韓国女子は2021年の東京五輪では4位の好成績でしたが、大黒柱のキム・ヨンギョンが代表を去った後に急激に低迷。今年のネーションズリーグでは最下位となり降格、また世界選手権にもランキングの関係で出場できませんでした。チームがそんなドン底な状況にも関わらず、会場には地方開催ながら5000人のファンが詰めかけるほど未だ人気です。
だからこそ、このようなファンを裏切るような行為をしないでほしいなと思います。きっちり反省してください。