バレーボールネーションズリーグ2025女子ファイナルラウンド(ポーランド)、日本は7月27日(日)に3位決定戦でポーランドと対戦し 1-3 (15-25, 26-24, 16-25, 23-25)で敗れた。
この結果、日本は4位で大会を終えた。
出場メンバー
日本
先発:OH石川(12)、MB宮部(5)、OP和田(8)、OH佐藤(8)、MB島村(15)、S関(2)、L小島/ 福留
途中出場:MB山田(0)、S中川(0)、OH北窓(0)、OH秋本(6)
ポーランド
先発:Sヴェネルスカ(1)、OHチルニャインスカ(12)、MBコルネルク(16)、OPスティシアク(18)、OHウカシク(11)、MBユルチク(9)、Lシュチグウォフスカ
途中出場:OPスマジェク(2)、OHウィシアク(0)、Sグラブカ(0)
試合レポート
第1セットはポーランドがOPスティシアクのスパイクを中心に得点を重ねた一方、日本はポーランドの計5本のブロックや自分たちのミスでアタックをなかなか決められず、終始ポーランドペースで15-25と大差でセットを失う。
第2セットはMB宮部のエースなど序盤で日本のサーブが走り7-2とリード。そこからポーランドがOHチルニャインスカを中心とする攻撃で粘りを見せて接戦に持ち込むも、日本もMB島村やOH佐藤のスパイクで得点を重ね、最後はS関のサービスエースで26-24と粘り勝つ。
第3セットは第1セットと同様の展開となり、ミスなどで日本のアタック決定率がなかなか上がらない一方、ポーランドがOHウカシクのスパイクやMBコルネルクのブロックなどで得点を重ねて16-25と危なげなくセットを奪取。
第4セット、日本は出だしに1-5とポーランドにリードを許すも、MB島村のブロックやクイック、OH石川のスパイクを中心に得点し12-12と追いつく。その後も競った展開となるが、ポーランドがOPスティシアクやMBコルネルクを中心に得点を重ねていき23-25と競り勝つ。この結果日本は1-3でポーランドに敗れた。

試合スタッツ▼
https://vnlw.volleystation.com/en/matches/2227597/
個人的MVP
島村 春世

ミドルブロッカー
15得点(アタック13、ブロック2)
アタック効果率42%
チーム最多得点をあげたミドルブロッカー。石川、佐藤、和田のサイドアタッカーの3人がアタックに苦しむ中、クイック、ブロードと決めまくって得点を量産した。敗戦とはなってしまったが、日本のミドルが強豪相手にここまで戦えることを証明してくれた。ベテラン、ジョンの進化は止まらない。マジでかっこよかった。
アグニェシュカ・コルネルク(Agnieszka Korneluk)

ミドルブロッカー
16得点(アタック8、ブロック8)
アタック効果率38%
再び日本の前に立ちふさがったポーランドの壁。ポーランドの計15本のブロック中、半分以上の8本が彼女によるブロックだった。特にこの試合はサイドからの攻撃を彼女にバンバン止められた。
またOHチルニャインスカも、日本のサーブに狙われながらも大崩れせず、決定力の高いスパイクで日本を大いに苦しめた。
トシキのコメント
ブラジル戦に続き悔しい敗戦となり、日本は2大会連続のメダル獲得を逃した。
ポーランドのブロックがある程度出てしまうのは仕方なかっただろうが、この試合はそれ以上にアタックミスによる失点を計16点も出してしまい、それが最大と敗因となってしまった。
石川、佐藤、和田のサイドアタッカー3人ともにいつも以上にミスを出してしまっていて、サイド攻撃・ハイボールの決め手に欠ける苦しい内容だった。
相手のブロックのプレッシャーに加え、ブラジルとのフルセットの激闘のあと24時間空けずに迎えた試合だったので疲労感もあっただろう。
相手のサーブやスパイクはいつものようによく拾えていただけに、アタックを決めきれなかったのは苦しかった。
しかし一方で上述のミドルブロッカー島村が大車輪の活躍で得点を量産できたことは、ミドルから攻撃の弱さがずっと指摘されていた日本チームにとってはとてもとても大きな財産になったと思う。
また2枚替えで入っていた秋本のアタック決定率もとても高くてよかった。個人的には3セット目や4セット目に彼女を長くプレーさせて試してみてもよかったかもしれないと思う。

とにかく、残念ながら敗れてしまいメダル獲得はならなかったが、新チーム最初のネーションズリーグを4位で終えられたことは非常にポジティブなことであるし、各試合を見ていても本当にいい意味で日本女子代表チームは生まれ変わったと思う。
アグレッシブなサーブ、どこからでも得点できるスパイク、そしてお家芸である堅いディフェンス。本当に強いし、見ていても面白い素晴らしいチームになった。
コート脇(たまにコート内)のアクバシュ監督のアクションもとても面白い。
そしてまだまだ伸びしろのあるチームだと思うので、一旦少し休んで、この借りを来月の世界選手権で返してほしい。
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Photo:FIVB