バレーボールネーションズリーグ2025女子ファイナルラウンド(ポーランド)、日本は7月24日(木)に準々決勝でトルコと対戦し3-2 (25-21, 16-25, 25-20, 22-25, 15-9)で勝利。準決勝進出を果たした。
出場メンバー
日本
先発:S関(3)、OH石川(19)、MB宮部(10)、OP和田(15)、OH佐藤(15)、MB島村(8)、L小島/ 福留
途中出場:S中川(0)、OH北窓(0)、OH秋本(2)
トルコ
先発:Sオズバイ(2)、OHカラクルト(4)、MBギュネシュ(12)、OPヴァルガス(22)、OHエルケク(17)、MBカラチ(11)、Lオルゲ
途中出場:Lアコズ、OHシャヒン(0)、OHバラドゥン(0)、Sオズデミル(0)、OPカルタシュ(4)
試合レポート
第1セット、日本がOH石川やOH佐藤を中心に得点を重ねる一方、トルコはアタックとサーブ共にミスが多く、日本が危なげなく25-21で先取。
第2セットは逆にトルコがOHエルケクやOPヴァルガスの決定率の高いスパイクで得点を重ねる一方、日本は自分たちのミスやMBカラチなどのブロックに阻まれ思うように得点できず、16-25と大差でセットを失う。
第3セット、日本は安定したサーブレシーブからS関が多彩な攻撃を展開して得点を重ねたほか、MB宮部の2本のブロックを含む計4本のブロックと堅いディフェンスで試合を有利に進めて25-20でセットを取り返す。
第4セット、日本はここまで不調だったOP和田が復調、引き続き好調のOH石川と共に得点を重ねるも、トルコがOPヴァルガスとOHエルケクがそれ以上の決定力で得点を重ねて22-25でトルコがフルセットに持ち込む。
第5セット、MB島村がOPヴァルガスをブロックで止めて5-4と日本が前に出ると、そこから日本は堅いディフェンスからのカウンターでOP和田やMB島村が得点。またトルコはミスも重なり10-5と日本が大きくリード。その後もリードを保った日本は、最後OH石川のサービスエースで締めて15-9で取り切り3-2で勝利した。
試合スタッツ▼
https://vnlw.volleystation.com/en/matches/2227594/
個人的MVP
宮部藍梨

ミドルブロッカー
10得点(アタック6、サーブ1、ブロック3)
アタック効果率38%
高さのあるトルコに対して3ブロック、4タッチとブロックで大きく貢献してピンチをチャンスに変えたミドルブロッカー。スパイクがなかなか決まらない時間帯もあったなか、彼女のブロックがチームに変化をもたらした。またラリー中でのクイック得点や効果的なサーブでの貢献度も高かった。やはり日本が上を目指すにはミドルブロッカーの成長・活躍が必要不可欠である。
メリッサ・ヴァルガス

オポジット
22得点(アタック19、ブロック3)
アタック効果率38%
世界ナンバー1オポジットのひとりヴァルガスはこの試合でも両チーム最多22得点を上げてチームをけん引。しかし試合の中で調子の波が激しく、第4セットを除いて今回はそれほど大きな脅威とはなり得なかった。
トシキのコメント
苦しみながらもフルセットで勝利を収めた日本。
相手の高いブロックに苦しみ計13本のブロックポイントを与えた他、アタックミスも14本とアタックが思うように決まらない苦しい試合となったものの、ブロック&ディフェンスでラリーに持ち込んで粘り勝った。
特にこの日は上述の宮部をはじめ日本のブロックが勝敗を分けたと思う。第5セットのターニングポイントもやはり島村のブロックだった。
日本はもともとレシーブがよいので、今回ブロックが機能したことで全体のディフェンス力が増し、それがトルコのミスにも繋がった部分もあったと思う。
またセッターの関が苦しみながらもアタッカーの打たせる位置をずらしたり、パイプ攻撃やラリー中のクイックなど工夫しながら攻めたトスワークを見せていたのもよかった。特に5セット目の長いラリーからの島村のCクイックには痺れた。
そして最後は石川のサービスエースという、今年の日本女子を象徴するサーブポイントで締められたのもよかったと思う。本当に素晴らしい勝利だった。
トルコはともすれば日本男子チームよりも高い平均身長があり選手のポテンシャルは抜群なのに、ややプレーが粗くとてももったいない印象を受けた。彼女たちのプレーが安定すると、絶対王者イタリアをも倒せるポテンシャルは十分にあると思う。
ただVNL期間中は怪我人が多く、なかなか全員で練習する時間が取れなかったということで、世界選手権では完成度を上げた彼女たちの姿も見てみたい。
さて準決勝へ駒を進めた日本の次の相手は、千葉でストレートで敗れたブラジル。果たしてリベンジなるか。

次戦情報
準決勝 vs ブラジル
7月26日(土)27:00~
VNL視聴方法
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Photo:FIVB