現地時間4月27日(日)にイタリアスーパーレガ5位決定戦予選第5節で、大塚達宣が所属するミラノと垂水優芽が所属するチステルナが対戦し、3-0(25-20, 28-26, 25-21)でミラノがチステルナに勝利した。
この試合は大塚はスタメン、垂水はベンチスタートで試合が始まった。またここまでの試合結果により、この試合に勝った方が本戦出場、負けた方がほぼ予選敗退という状況だった。
第1セット、ミラノがOPレゲルスのスパイクなどで3-0と先行。チステルナはOHラモンのスパイクなどで7-6と1点差まで詰め寄るも、その後OHガルディーニのスパイクやブロック、MBカネスキのサービスエースなどで17-11とミラノが点差を大きく広げる。更にSポッロがエースを決めミラノが19-13となった時点でチステルナはOH垂水を投入。ただコート上に日本人選手が揃ったのも束の間、19-14の場面でボールを追いかけたOH大塚が倒れた拍子にボードに頭を打ちOHルアティと交代する。ただ試合はそのままミラノペースで進み、最後はOHルアティがスパイクを決めて25-20でこのセットをミラノが取る。
第2セットは、両者1セット目終了時と同じメンバーで臨む。OHバイラムのエースで1-2とチステルナがブレイクを決めると、OH垂水のスパイクやMBマッゾーネのブロックなどで7-10とリードを広げる。ミラノがOHルアティのスパイクやMBシュニッツァーのエースで12-12と追い付くと、そこからはお互いに一歩も譲らず競った展開に。23-24と先にセットポイントを握ったのはチステルナだったが、OPレゲルスのスパイクで27-26とミラノが土壇場で逆転。最後はSポッロの強力なサーブから返ってきたフリーボールにOHガルディーニがパイプ攻撃を叩き込んで28-26でこのセットもミラノが取る。
第3セット、このセットは序盤から競った展開となり、ミラノはOHガルディーニ、チステルナはMBネデリコヴィッチらを中心に得点を重ねて15-15と試合が進む。しかしブロックからの切り返しでOHガルディーニがスパイクを決めて17-15とミラノが前に出ると、更にOHルアティや途中出場のOPバロットのスパイクなどで得点を重ねて24-21と3点差でマッチポイントを握る。そして最後はSポッロのサービスエースが決まり25-21でこのセットを取り切ったミラノが3-0で勝利した。
MVPは両チーム最多15得点を上げたOHガルディーニ。アタック効果率も52%と高く、ブロックでも205cmの高さを生かして2ポイントと勝利に貢献。サーブレシーブ成功率は17%、失点1とまあ相変わらずではあるが、この5位決定戦2度目のMVPでいい感じに来ている。来季もミラノで大塚と対角を組む姿を見たかったが、どうやら移籍する模様。残念。

そのOH大塚は得点をあげる前に無念の負傷退場。ただ試合後の様子を見た限り大事には至ってないようである。試合中のコートの端までボールを追いかける懸命なプレーはバレーボールの醍醐味のひとつで観客の心が動かされる瞬間でもあるが、やはりアグレッシブなプレーには怪我のリスクも高まるのでどうか今後プレーが怪我に繋がらないことを祈るばかり。

途中出場を果たしたチステルナのOH垂水は途中出場で7得点と活躍。特に2セット目にはしなやかなジャンプからのキレのあるスパイクでOPフォールに次ぐ5得点を記録してミラノを追い詰めたが、続く3セット目は得点を決めることはできず苦しみアタック効果率も結果的に14%と厳しい数字となった。

また残念ながら上述のOH大塚のアクシデントで両者ともコートに立ったのは1セット目の2ラリーのみとなってしまった。今季最後の洛南カルテット対決だっただけにOH垂水が途中出場を果たした際には両者の打ち合いに期待したが、残念ながらそれが実現することはなかった。
ただこの二人は来シーズンも同じチームでプレーすることが噂されているし、また同じ洛南カルテットのS山本龍もA2ではあるがイタリアのターラントで来シーズンプレーすることが最近発表された。来季3人ともイタリアでプレーするのもアツい展開だが、もしかしたらその次の2026/27シーズンにはこの3人全員がイタリアスーパーレガでプレーする日が見られるかもしれない。
この試合の結果、ミラノは5位決定戦予選を2位で通過し、日本時間5月3日(土)24:30から本戦の準決勝をヴェローナと戦う。またチステルナは予選敗退となり今シーズンの全ての試合を終えた。
Photo: legavolley.it