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山本龍、ギリシャ1部ミロンでセッターとして躍動「歴史を変えるチャンス」|決勝進出かけた第5戦へ挑む覚悟

2025年4月11日

今季ギリシャリーグのミロンに所属するセッターの山本龍選手にインタビューを行った。

山本選手はサントリーサンバーズ大阪を退団したのち、昨季はルーマニアのディナモ・ブカレストでプレー。海外リーグ2季目となる今季はギリシャのミロンでプレーしている。チームメイトにはリベロの谷口渉選手がいる。

ディナモ・ブカレストではスタメンとして完全に定着することはできなかったが、ミロンでは監督からの信頼を勝ち取りスタメンセッターとして全試合先発出場。真ん中からの攻撃も積極的に使って行く強気なトスワークと強力なサーブを武器にチームのレギュラーシーズン3位に貢献。個人としてもレギュラーシーズンで1度、プレーオフで1度の計2度にわたり試合のMVPにも選出された。

チームは現在プレーオフ準決勝を戦っている。1勝2敗で後がないなか迎えた4月5日(土)の第4戦では、相手に的を絞らせない配球で強豪相手に試合を上手く組み立てた他、第2セットでは自らの2連続サービスエースでセットを奪取するなど、チームのストレート勝利に大きく貢献。次の第5戦へ決勝進出への望みを繋いだ。

その試合後に山本選手にお話を伺った。

T:勝利おめでとうございます。まず今日の試合をふりかえっていかがですか。

山本:もう1勝2敗でここで負けたら終わっちゃう状況でしたが、自分たちがホームで試合ができるということだったので望みはありました。ただ本当に、この前の(ホームでの)試合を3-0で勝ったのもビックリしましたけど、今日の勝ちもビックリというか、今実感してるって感じです。

T:14番のナノポウロス選手のサーブが特にすごかったですね。

山本:そうですね。笑ったらアカンですけど、笑っちゃうくらい(エースを)取っていて、助かりましたね。ああやって取ってくれると、やっぱり。

T:山本選手も自身の連続エースで第2セットを取られましたし、トスも真ん中を中心に上手く組み立てられているように見えました。

山本:自分は初めてああいう場面でのサーブポイントを取れたと思います。自分自身も去年のシーズンよりは今年の方がサーブの面を強化できていると思っているので、こうして試合でポイントを取って自分でセットを取れたことはデカかったです。トスはそうですね、良かったですけど、修正するところは修正しないと。今日で(オリンピアコスと)試合をするのが7回目なので自分の特徴などがやっぱり読まれているので。その辺はもうちょっと修正してやっていきたいです。

T:昨シーズンと比べて特に今シーズン成長した部分についてもう少し詳しくお聞かせください。

山本:そうですね、サーブ面では大学時代には自分は良いサーブを打てていたんですけど、去年はあまり打てていませんでした。サーブはトスで決まる部分もあるんですけど、メンタル面でも違ってきて、自分でも点数を取りに行くっていう気持ちだったり、そういうのをちょっと変えて取り組んだシーズンでした。トスは、そうですね、(スタメンオポジットだった)カイル・ラッセルが(プレーオフ直前で)抜けたので、ガラッとバレーボールが変わったんですけど、日本代表も左利きのオポジットがいて(今オポジットを務める)14番も左利きですし、テンポが全員同じような感じで自分自身は今の方がやりやすいです。あと今日はあんまりよくなかったですけど、22番のBクイックはけっこうそこでポイントを取れるという強みがあるので、まあ、…いい感じです(笑)。

T:昨シーズンはスタメンで出たり出なかったり半々な感じでしたが、今年は全試合スタメン出場されていますね。

山本:自分が試合に出て経験できていることが大きいです。それを求めて海外に出ているので。自分だけじゃなくて、監督さんがずっと使ってくださる、フルシーズンで使ってくださるのは自分にとってすごくいいことだと思っています。

T:今シーズンは洛南高校時代の同級生のふたり(大塚、垂水両選手)がイタリアでプレーされてますが、ふたりから刺激を受けてますか。

山本:そうですね、スターティングメンバーではないですけど、たまに出たときに仕事して、MVPとか取っていますね。(リーグの)レベルが違いますけど、すごいですよね。そこに食い込んで行けてるのはすごいと思っています。

T:でも山本選手もいずれはイタリアへ?

山本:いずれはそうですね、でもセッターって(試合に出るのは)ひとりじゃないですか。アウトサイドだったら3人くらいいてガラッと変えられるんですけど、セッターはひとりで、イタリアには世界でも活躍するいいセッターがいっぱいいるじゃないですか。イタリア人の若手セッターもすごいですし、そこに食い込んでいけるように頑張ります。

T:最後に改めて、準決勝第5戦にむけて意気込みをお願いします。

山本:たぶんチーム的にも決勝に行ったことがない(実際は1961/62シーズンから3年連続で決勝進出した)ので、歴史を変えられるチャンスですし、次に勝つとまたファイナルでまた試合ができるので、自分にとってはすごく財産になると思います。でも(第5戦は)向こうのホームゲームで難しいところはあると思うんですけど、そうですね、全力尽くすのみです。

プレーオフ準決勝第5戦は日本時間4月12日(土)深夜25時から。試合はギリシャ国内からのアクセスでのみこちらから無料視聴できます。
https://www.ertflix.gr/en/epg/channel/ept2-live

配信が見られない方はこちらのライブスコアだけでもよいので、できる限り多くの方々に試合を見守って応援していただけたら幸いです。

山本選手の強気なトスワークとパワフルなサーブに注目!!

Photo: TOSHIKI, aonsmilon.gr

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