現地時間3月26日(水)にイタリアスーパーレガのプレーオフ準々決勝第4戦の2試合が行われた。大塚達宣が所属するミラノ対チヴィタノーヴァ、そして垂水優芽が所属するチステルナ対トレンティーノの2試合だ。
イタリアリーグのプレーオフは先に3勝したチームが次に進める形式で、どちらも日本人所属ではないチームが先に2勝していたので、どちらも準決勝進出への望みをつなぐにはこの第4戦の勝利が絶対条件だった。
まずミラノ対チヴィタノーヴァからふりかえる。
この試合はミラノホームで行われた。OH大塚は第3戦に続いてスタメンで出場。
第1セットはサーブ&ブロックでミラノのアタック効果率を抑え、またOPラグンジアとOHボットロを中心に高いアタック決定率で得点を重ねたチヴィタノーヴァが序盤から主導権を握り17-25で危なげなく先取。第2セットも序盤でチヴィタノーヴァがリードしたが、Sポッロの2本のサービスエースなどで逆転。さらにOHカジ―スキやOPレゲルスを中心にミラノが得点を重ねて25-17とミラノが点差をつけてセットを取り返す。
しかし第3セットはチヴィタノーヴァがブロック&ディフェンスでミラノのOPレゲルスを封じ、逆に自分たちは決定率の高い多彩な攻撃で得点を重ねて20-25で取る。第4セットはOH大塚が奮起し、彼のアタックやSポッロのエースで序盤はミラノが一歩前に出るが、OHニコロフのスパイクなどで中盤にチヴィタノーヴァが逆転。終盤でミラノが一度追いつくも、MBシネニエズのブロックで再びチヴィタノーヴァがリードすると、最後はミラノのOHルアティのスパイクがネットにかかり22-25でチヴィタノーヴァがこのセットも取り1-3で勝利。
準々決勝通算3勝1敗としたチヴィタノーヴァ2季ぶりに準決勝に進んだ。逆にミラノは3季ぶりに準々決勝敗退となった。
大塚はこの試合チーム最多16得点(アタック15、サーブ1)、アタック効果率40%、サーブレシーブ成功率63%(失点なし)とすばらしいパフォーマンスで最後までチームを支えた。特に3、4セット目は決定率が落ちたOPレゲルスに代わってSポッロから多くのボールを託され、そしてその半分を得点に変えた。非常に頼もしかった。

そうした活躍で会場のファン投票によるMVPにも選ばれたが、第1戦のようにチームを勝利に導くことはできなかった。
チヴィタノーヴァは計13本のブロックとディフェンスが上手く機能し、特にOPレゲルスの決定率を抑えることに成功。またMVPに輝いたSボニファンテが多彩な攻撃を展開し、第2セットを除いて高いチームアタック効果率をキープできたのも大きな勝因だった。
ミラノはそれに対してSポッロの5本のエースをはじめとするサーブから打開を図りたかったが、結果的にもう一歩及ばなかった。
