先週末にイタリア男子スーパーレガのプレーオフ準々決勝第3戦の4試合がそれぞれ行われた。
まず22日(土)に行われたのがコッパイタリア準優勝でレギュラーシーズン4位だったヴェローナと同5位のピアチェンツァとの試合。先の2試合ではピアチェンツァが主力の怪我と監督の突然の退任などで精彩を欠いたヴェローナに連勝し王手をかけていた。第1セットはOPケイタとOHサニを中心に高いアタック決定率とサービスエースでほぼ完ぺきな試合運びを見せたヴェローナが25-16と大差で先取。しかし2セット目以降はピアチェンツァがサーブ&ブロックでヴェローナを苦しめ、17-25, 20-25, 19-25と続けて3セットを取って1-3で逆転勝利して準決勝進出を決めた。
MVPは14得点のOPロマノだったが、最多17得点(うちエース4本)を決めた若手トルコ人のOHマンディラーチや、5本のブロックポイントを決めたベテランのMBシモンもすばらしい活躍だった。ピアチェンツァはコッパイタリア準々決勝でヴェローナに敗れた借りをキッチリ返して2季ぶりのリーグ4強。主将のSブリザールが今季限りで退団の噂があるので、彼が有終の美を飾ることができるかどうか注目したい。
ヴェローナはこの試合から主将のOHモジッチが怪我からコートに戻ったが、やはり万全ではなかったのか3セット目途中で交代となってしまった。ヴェローナは万全の状態であれば3連敗することはなかったかもしれないが、それも含めてチームの実力。コッパイタリアでは初の決勝進出を成し遂げたヴェローナだったが、初のリーグ4強は来季にお預けとなった。

そのピアチェンツァの準決勝の相手となるのが1位通過のトレンティーノか8位通過で垂水優芽が所属するチステルナ。このカードこそトレンティーノの3連勝で終わるかと思われたが、チステルナホームで行われた第2戦でチステルナが勝利して1勝1敗となっていた。そんな中23日(日)にトレンティーノホームで行われた第3戦。1、2セット目はトレンティーノのOHラヴィアとOHミケレットを中心とする多彩な攻撃とブロック、またチステルナにミスが多く出てしまい25-17、25-16と大差でトレンティーノが連取。3セット目はOPフォールや途中出場のOH垂水の活躍などで終盤に逆転し23-25でチステルナが取り返したが、4セット目はサーブで攻め勝ったトレンティーノが25-21で取って3-1で勝利した。
MVPは19得点を決めたOHラヴィア。得点の部分をOHミケレットにかなり頼ることの多い今季のトレンティーノだったが、この試合はOHラヴィアが高いアタック効果率とサーブで存在感を見せた。CEVカップ準決勝でジラートバンク(トルコ)にまさかの敗退を喫した直後の試合で体力的にもメンタルてきにも難しい部分があったと思うが、トレンティーノがレギュラーシーズン首位の意地を見せる試合となった。これでトレンティーノが準決勝に王手。
一方、チステルナのOH垂水も2セット目から途中出場して7得点、アタック効果率42%とまずまずの活躍を見せたが、サーブレシーブでは3失点してしまったのでもう少し耐えたかった。チステルナはまず相手のサーブを耐えてミドルを攻撃に多く絡ませていけるかどうかが勝負のカギだろう。次はチステルナホームでの試合となるので、第2戦同様に勝利して第5戦に持ち込みたいところ。

