試合レポート

ネーションズリーグ2021第5週レポート 西田スタメン復帰も強豪相手に連敗。日本は11位で大会を終える。

2021年6月25日

⑭vsスロベニア ●0-3(16-25, 16-25, 26-28)

ミラノ対決

1セット目スタメン(サーブ順)

日本
OH14石川、MB6李、OP1清水、OH21高梨、MB2山内、S12関田、L20山本

ポーランド
MB4コザメルニク、S16ロプレット、OH17ウルナルト、MB2パイェンク、OP1シュターン、OH18チェブイ、L13コヴァチッチ

今大会ポーランドやフランスを破るなど好調のスロベニアは、この試合2セット取れば準決勝進出が決定。勝つのは厳しいだろうなと思いつつも、2017年のワールドリーグで石川がいないなか日本がスロベニアに勝った試合が記憶に残っていたので、なんとかいい勝負をしてくれるじゃないかと思っていましたが、蓋を開けてみるとスロベニアの方が1枚も2枚も上手でした。

第1セットの序盤から日本はスロベニアのサーブに苦しみなかなかサイドアウトを取ることができません。スロベニアはこの試合どの選手もサーブが好調で日本は各ローテーションともサーブレシーブに苦しみました。相手ミドルのパイェンクのサービスエースで4-10とされたところで高梨に代わり福澤をいれてサーブレシーブの強化を図りますが、その後も相手のサーブのほうが上回り、石川も1点も決めきれません。一方日本は逆にサーブで相手を崩すことができず、よい流れをつくれないまま、最後は福澤のスパイクがシャットアウトされて16-25でスロベニアに第1セットを奪われます。

第2セット、日本はセッターを大宅、リベロを小川、アウトサイドを高梨と大塚に代えてスタートします。序盤は長いラリーを奪うなど競った展開を見せますが、第1セット同様スロベニアのパイェンクのサーブでレシーブを崩されて連続ブレイクを許して4-8と点差を広げられます。その後もスロベニアはアウトサイドでミラノで石川と対角も組んでいたウルナルトとオポジットのシュターンを中心にサイドアウトを決め、またサーブとブロックで日本のサイドアウトを簡単には取られせくれません。スロベニアからすれば正に理想の展開。日本にとっては地獄。日本は為すすべなく、最後は相手エースのチェブイのパイプ攻撃で16-25として第2セットもあっけなくスロベニアに取られてしまいます。

攻守の要、ウルナルト。一家に一台ほしい存在。

第3セット。ファイナル進出を決めたスロベニアはチェブイとパイェンクを下げます。スロベニアはやはり少し緊張がほどけてしまったんでしょうか。日本はその隙を見逃しませんでした。大塚のスパイクで最初の1点をとると、李のサービスエースも飛び出して勢いに乗った日本は8-5とこの日初めてリードしてテクニカルタイムアウトを迎えます。その後日本のS1ローテで相手セッターロプレットのサーブに苦しみ10-10と並ばれますが、小川の好ディグや高梨のハイセットからのスパイクポイントなどいいプレーが続いてスロベニアと競り合います。その高梨にサービスエースが飛び出すなどして20-17と抜け出し、このままこのセットはいけるかとおもいました。高梨の「ヌガペト」も見事でした。今大会で一番アピールできたのは高梨でしょうね。いい仕事してる!しかし、23-22の場面で高橋藍が痛恨のスパイクミス。23-23となってからはサイドアウトの取り合い。それでもやはりスロベニアは「勝者のメンタリティ」というものを持っているのでしょうか。最後まで集中力を切らさずに攻め続け、最後は清水のスパイクをシャットアウトして26-28でこのセットも取り切り、日本はストレート負けを喫しました。

とにかくスロベニアはサーブが強かったです。カナダ戦でも相手サーブに苦しめられましたが、スロベニアはそれ以上に強いサーブを全員が打ってきている印象でした。現代バレーはサーブとサーブレシーブが本当に大事なんだなとつくづく感じる試合となりました。日本も相手のエースチェブイのアタック本数を減らすことには成功していたかもしれませんが、それ以外のウルナルトとシュターンの調子がよくあまり効果を上げられていませんでしたね。

それと福澤選手。残念ながらこの前日に発表されていた東京オリンピック代表12名から外れ、おそらくこの日の出場が日本代表最後の試合になるのではないかと思います。途中で入って、すぐ相手のサーブを得意のオーバーできっちり処理できたのはよかったですが、被ブロックの多さやパスミスなども出て、チームの流れを変える活躍はできませんでしたね。まあここでそういう活躍ができる選手であれば落選することはなかったのでしょうけど。でも最後ぐらい何か活躍して、いい仕事してほしかったなと思います。悔しいだろうなと。

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